今日もバイト終わりーっと。
…と、売場から事務所へ戻って帰りの支度をしようかなと頭に浮かんだ頃だった。
すると目の前には、絵本を持った小さな男の子が、私に目を合わせようと下から必死に見ていた。
そんな熱い視線、無視出来る訳ない。
だって、ちょんとほっぺを突っついただけで、その顔は、泣き顔になりそうなんだもん。
一瞬で「あ、迷子だ」って分かった。
だから、私はその子の視線に合わせた。
「どうした?ほら、おねえちゃんは、(もうおばちゃんだけどねw)ここのお店のエプロンつけてるでしょ?だから、大丈夫だよ。迷子になっちゃんだね?」
その子は、なんも言わないけど、大きく頷いた。
「ボクは、このお店に誰と来たの?ママ?」
どうやら、ママと来たらしい。
「うーん、じゃあ、ママはボクになんか言ってた?ここに居なさいとかさ。」
ボ「ううん」
「トイレ行ったのかな…?ママも迷子になってるかもよ?お姉ちゃんと一緒に迷子のママを探そうか?ボクの名前を教えて?」
と、聞いたけど、最初何言ってるのかよく分からなくって。
たぶん、この子は中国人っぽいんだよね。名前もなんだか日本人じゃないし。
まぁ、なんとなく私が発音した名前でうんって頷いてくれたからその名前で呼ぶ事にした。
「じゃあ、おねえちゃんと手をつなごう。」
その子の手、すんごい汗をかいている手だった。かわいそうに…。緊張してる上に、不安なんだろうなぁと思いながら、ぎゅっと手をつないであげると、ちょっとニコッとしたのが可愛かったなぁ~。
「○○くんのママいますかぁ~~?」と何度も広い店内の隅々まで一緒に歩いて…。
で、あともう少しで下の階のエスカレーターに降りようとした所で、
その子の指が私の手の平の中でタップした。
で、その子の顔を見るとすんごいビッグスマイル!
すると、目の前にいたおじさんが「○○~~!すいません」(片言の日本語)
と、その子が探していたのは、ママではなく、中国人のパパでしたw
でも、よかったね~。
あと、もう少しでとある100均のお店の子になる所だった(笑)
あはは。
よかったよかった。
それにしても、あの小さな手の指のタップの感覚。
とっても嬉しそうな感じがして。幸せ~。
よかったよかった。