PRIMO信号処理研究所 / Synchro PRIMO Lab.

周波数測定、位相差測定に関する新しい数理。
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5サンプルの離散波形による瞬時周波数計算

2015-07-19 01:42:01 | 信号処理

ここで当社で考案した方法を紹介します。


1) 周波数を計算したい波形から、5サンプルをとりだします。 
 1周期がちょうど100サンプルとなる波形を用意しておいて、
 任意の位置から5サンプルとりだしてみましょう。
  もし、サンプリング周波数が 44100 Hzとすると、この波形の
 実周波数は441Hzになります。

 時系列波形は;
 x[n] = sin ( 2* PI * 441 * (n/44100) ) と計算できますね。
 位相差項をいれても構いません。

2) とりだしたサンプルルを、順番に x1, x2, x3, x4 ,x5
  とします。

3) 以下のような Ls1 と Ls3を計算します。

Ls1 = x3*x3 - x2*x4
Ls3 = x2*x4 - x1*x5

単純な、一種のたすき掛け演算です。

4) つぎに、Ls1, Ls3 から、 r = Ls3 / Ls1 のように
  比をとります。

5)以上のように求めた r から次の計算で周波数(瞬時周波数)が
  計算できます。

  f = (fs / 2 PI) * arcsin ( 0.5 sqrt (3- r) )
fs はサンプリング周波数です。

・ 時系列波形が十分に有効数字のある浮動小数点でしたら
  完全に一致します。
・ 正弦波であれば、「どの部分を切り出しても」正しく
  求められます。
・ 5サンプルが十分に瞬間とみなせれば周波数の変化も
  捉えることができます。

※ 実際の応用では様々な工夫が必要です。
※ 上の例は原理をご理解いただくためのものです。


興味あるかたはお試しください。







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