いつもは、ため息まじりに「疲れたぁ〜」と帰宅するスネ夫が、
玄関に入るとすぐに、「今日よぉ〜」と話し始める。
朝、4時に起きて家出るまでの間に、家の中でポケモン捕まえてよぉ。
えっ、それって、ポケモンGO、ダウンロードしたの?
おぉ。
ええ〜〜〜それで。
この部屋で2匹出て来て、会社で昼飯食ってる時にも隣に出て来て、帰りに駐車場に居て。
さっき車から降りた時も居て。
うそっ、見せて見せて、ほんとだぁ、もう出ないの。
わかんねえけど、ちょっと外出てみるか?
ん、行く行く、あっ、雨降ってるじゃん。
傘、させよ。
スマホ片手に相合傘かよ、老夫婦二人で夜に外出て、公園の方へ、ん〜居ないなっ。
そこへ犬の散歩の方が、チラ見。
さすがに恥ずかしいゾォ。
すぐに家に戻った。
スネ夫は私にポケモンが登場するところを見せようとするも、現れず、お前ちょっと家の中歩いていろ、と言うので、
スマホ片手にグルグルするも、現れず、玄関に行ったら回覧板が刺さっていた。
今年の班長さん、夜に回して来るんだよね〜、
(受け取った日付を記入することに成っているので、すぐに回さないと何処で滞ったか分かってしまう)
ちょっと回して来るは。
おっ、じゃぁお前、これ持って行け。
ええ〜〜〜すぐ隣だよ、出無いよ。
いいから、少しでも歩いた方が良いかもしれ無いだろっ。
ん、じゃ、行って来る。
結局、すぐ隣に回覧板置きに行っても変化ないのだ。
けれど、もしかしたら、ポケモンが出るかもと思うと、やはり歩きながら画面を見てしまう。
良い年をした夫婦でも、ワクワクする。
もちろん、周りや足元に注意しているが、これは本当に危険だ。
夢中になるなと言う方が無理な気がする。
スネ夫も私も、世間が騒いでいる事に、ちょっと否定的であった。
迷惑も考えず、どこでも立ちる人や、車の事故なんてねぇ〜
スネ夫が、「俺、今日車で帰る途中、信号待ちで思わずスマホ見ようとしてハッとしたな、あぶねっ、
運転中にポケモンGO気になってるなんてな、これは、若い子や凄くやりたくて待ってたやつだったら、本当に危ないと思ったぞ」
ん〜〜、これは夏休み、外に出たくなるし、楽しそうで危険。
やってみると、なるほどであった。
お前もダウンロードすれば。
ん〜〜〜〜〜すっかり鈍い私には、危険な気がするから、まだ止めとく。