犬神スケキヨ~さざれ石

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戦後体制の終わりと他者の傘

2022-03-21 14:21:00 | 連続
ロシアによるウクライナ侵攻により世界は騒がしくなってしまいました。

ロシア国民の中でも賛否あり国論を二分する事態でもあります。

ドイツのメルケル女史、我が国の安倍晋三が退陣するや、この始末です。

ロシア国内でもネットを使う比較的若い世代はロシアのウクライナ侵攻に『大義がない』と反対運動をしています。
しかし、ネットを使わずメインストリームのメディアしか見ない世代はロシア国家のプロパガンダに毒されているようです。
我が国の世代間ギャップによく似ていると思います。

ウクライナのこれまでの振る舞いが正しいかどうかを論い批判する方々もおられますが、問題はそこではない。
確かに支那と緊密な関係にあり、現在支那が保有する何ちゃって空母を売ったのはウクライナです。
そう言う部分では我が国の国益と相入れない部分はあります。

しかしロシアの侵略は看過出来る問題ではありません。

国連安保理常任理事国がこの様な暴挙に出れば、簡単には止める事が出来ません。

我が国領土、台湾を『核心的利益』と言って憚らない支那中共も何故か国連安保理常任理事国です。

そして支那、ロシア共に核保有国です。
ロシアによるウクライナ侵攻は世界の変化が決定的に変わったと言う事です。

先の戦後体制の終焉を迎え、それまでの秩序はなくなったと言う事です。
東西冷戦が終わり、世界が変化して行く中で我が国は社会党を取り込み自社さ政権が出来た。あれは我が国の冷戦の終結であったのです。

2009年4月・チェコのプラハで当時のオバマ大統領が演説をしました。
『核無き世界』
この様な演説をし東側として暮らし新しい世界に触れたばかりの純朴なプラハ市民を感動させ『ノーベル賞』まで受賞してしまいました。

しかしこの大嘘を純朴なプラハ市民は騙せても先進国である我々を騙す事は出来ません。

核無き世界は本当は核少なき世界であって、核廃絶を宣うものではない

これが真実です。

1978年を境に米国はジワジワとその国力を弱め、しかし太平洋戦争、第二次世界大戦の勝者として国連(本当は連合国)体制の中心であるが故に無理矢理にでも世界を牛耳って来た。
けれどもジワジワと首を絞めて来た結果、米国初の黒人大統領を誕生させて、何とか乗り切ろうとしたのです。

核保有国であるアメリカはその核の維持管理の費用がアメリカの財政を圧迫しているのです。
だから『核無き世界』ではなく『核少なき世界』であるのです。
戦略核ではなく戦術核の保有にシフトする。

戦略核は使わない核ですが、戦術核は使用を前提にした核です。
戦略核は弾道ミサイル等に搭載される核です。
戦術核は例えば潜水艦や爆撃機等に搭載する核で、核の被害も限定的です。
例えば広島や長崎に我々は核を使用されましたが、広島の核の被害は東京や大阪には殆ど影響しません。
使う核とはこう言う事です。

そうやって世界に嘘をばら撒いた結果、今ロシアは『戦術核』をチラつかせ脅しているのです。

同盟関係にもないウクライナが核を使用されてもアメリカがモスクワに核を使用する事はないでしょう。
これはつまり核の抑止が効かないと言う事です。

他方、我が国はアメリカの核の傘の下にいます。日米同盟があるからです。
そして米軍基地があり、同盟関係が有効だからでしょう。
しかし、例えば日本に米軍基地もなくアメリカ人がいなければ同盟関係であってもアメリカが日本の為に核による報復をしてくれるのかはわかりません。

俄に核シェアリングが取り沙汰されてはいますが、未だ世論は核へのアレルギーを克服出来ずにいます。

核武装など本当は無い方が良い。
しかし、今般の情勢を見るならば真剣に考えなければなりません。

ウクライナの状況を見れば明らかに核武装国が非核国を侵略し、更に核をチラつかせて脅してもいる。

例え小国でも核武装していれば誰も侵略しないと言う事は明白で、だから北朝鮮は核を手放さない
この様に理解できます。

またロシアはあらゆるデマ情報を基に核使用の機会を伺ってもいます。
兵器そのものを使わなくても原発を暴走させ、原子力災害を起こせばウクライナには誰も住めず、プーチンの思惑通りに非武装中立地帯が出来上がってしまいます。

世界はこの動きを見ていて『我々も核を持とうか...』となってしまいます。

今般事実上のNPT体制の崩壊、戦後秩序の終わりをまの辺りにして、例えばアジアの小国ですら核武装を考えるでしょう。

そうなれば腐った核でも核は核とばかりに北朝鮮の安い核に皆が群がり、北朝鮮の価値が一気に上がってしまう事態に陥ってしまいます。

我が国の国民を拉致し、核で我が国を脅す国の価値が上がってしまいます。

戦後秩序の終わりが来て、新たな秩序の世界に変わる今、我々はどうするべきか?
難しい時代に否応なく対処しなければならないのです。

議論すら許さない!と考える反日の人々もいる中で我々はどうするのか?

改憲を含めて日本はこの先、核武装をするのか?核シェアリングによる外交安保をやるのか?今まで通り丸腰外交をやるのか?
今迫られています。

当然、日本が核シェアリングにしろ、自前の核武装をやるにしろ核を持てば『あの日本が核を持つのか』と世界は逆にそれ程危機的な世界情勢だと考えるでしょう。

そうなれば先述した通り『腐った核』の価値を上げてしまう事にもなりかねません。

本当にアメリカを信用しその傘を使い続けるのかを考えなければなりません。

我が国は核被曝国です。
核の悲惨さを知っています。
しかし我々より核の実態を知っているのは、それを使ったアメリカです。

原爆で被曝した少女に『治療』と称して、本当は何もせずビタミン剤だけを与えて死んで行くのを逐一観察して記録し、死んでからも内臓や骨を標本にして持ち帰ったのがアメリカです。
人が被曝するとどうなるのか一番知っているのは、核を使用したアメリカ自身であり、核を一番恐れているのもアメリカです。

だから核武装した国には弱腰なのです。

で、あるならばアメリカの傘で雨を凌げるのでしょうか?

他者の傘が抑止にならないのなら、我々はどうするべきでしょうか?

今議論をしなければ民族の絶滅と言う事態に陥ってしまう危険性があるのです。



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