Eye ball QSO

　３月３１日，三十数年振りの出会いがありました．俺が初めて会ったのは彼が中学生だったと思う．もちろんこっちは高校生．
　電信級アマチュア無線技士（現：３アマ）の国家試験を札幌で受けた時，突然，現れた少年だった．声変わりもまだ済んでおらず，空に出たら，ＹＬさんと間違えられる様なトーンの高い声だったのを記憶している．その彼も中学，高校と進む頃，俺は社会に出て内地に移り住み，彼との繋がりも途絶えたのだった．

　ＣＱ誌を立ち読みする程度までＱＲＴ状態が続いてた頃，彼のスナップショットが掲載されていた．若きローバンダーとしての紹介記事だった．彼はその時，俺と同じ電信級アマチュア無線技士を取得後，ＣＷの世界へデビューし，のちに２アマを高校生で取得し，ローバンドの魅力に取りつかれたのでありましょう．本人に聞いたところによると，トップバンドのアンテナは１／２λのＤＰを２０ｍＨで展開していたそうだ．
　ちなみに，当時の２アマの試験は送受信の実技あり，学科は無線工学，無線法規とも択一試験ではなく全て筆記試験という難易度は１アマともにＡクラスであった事を付け加えておく．

　この少年もJA8XNS (also JA1BBP)とともに北海道の空，休日の８０ｍバンドは２ｍのローカルＱＳＯごとく騒いでいた無線仲間であった．俺の高校時代以降，彼との交信記録はなく，記憶は薄れかけていた．ところが，ブログのおかげか，ＸＮＳのコールサインをネット上で見付け，連絡したところから三十数年振りのアイボールＱＳＯが実現したのであった．

　彼は現在ＱＲＴ状態が続いているが，いつの日か空へ戻って来ると信じている．ただ，ＹＬと間違われる変声期前のハイトーンボイスを聞く事は出来ないだろう．．．　俺が北海道で８０ｍバンドを楽しんでいた頃の中高生達は，２ｍの空と同様，４００ｋｍは有にあろうリーチでＱＳＯを楽しんでいたと思う．当時のラジオ少年，少女達は良きパパ，ママになっているのだろうか．．．今，会えたとしたら楽しみだけど，それが中々適わないから偶然のきっかけで出会う事を楽しみにしているのである．

　コールサインは公開しても良いと本人には了解を得てはいるけど，あえて伏せる事にする．多少，ミステリアスな方が良いでしょう．１９７６年代頃のＣＱ誌をご覧下さい，若き日のＪＡ８Ｓ＊ＤがＤＸニュースのトップバンドへ毎月の様に名を連ねています．
　いわきへの帰路途中の再会を楽しんだ祝杯は，時の経つのも忘れるくらいであり，おかげで電車の最終発車時刻５分前に駆け込んだのであった．上野で飲んでてよかったよ．

　ＰＳ：本日から自宅もＡＤＳＬ回線が無事開通しました．
　　　　４７Ｍｂｐｓの速さは８Ｍｂｐｓの比ではありません．
　　　　光には負けるけど快適っす．