今日は曇り時々雨。昨夜は日付変更線を越えてから寝たこともあって、朝はなかなか起きれなかった。結局、布団から這い出したのは朝10時半である。窓の外を見ると、上空には灰色の厚い雲が広がっていて、薄暗い光景が目の前に広がっていた。窓を開けると北よりの風が吹いていて、湿っぽい風が冷たく感じられる。
昼前に弱い雨が降り出してきた。日中は雨で、湿った空気が冷たく感じられる。昼間の最高気温は12℃で、午後から南よりの風が吹いてきた。家の前の路面はしっとりと濡れて、小さな水たまりも出来ている。水たまりに雨粒が落ちるたびに、丸い水紋が広がっていくのが見えた。
雨は３時間ほどで止んだ。雨が止むと、雲の薄い所から薄日が射して明るくなってきたのも束の間、やがて、雲が厚くなってくると空が暗くなってきた。しかし西の空は雲が切れて青空も見えて、空が明るくなってきた。
午後、所用で外出する。所用を済ませると、電車で立川駅に向かった。ちょっと疲れたので、休憩と糖分補給を兼ねてお茶をすることにした。ルミネ立川１階にあるドーナツ屋「クリスピークリームドーナツ 立川ルミネ店」に向かう。
店内はかなり混んでいて、なかなか席が空きそうもなかったが、しばらくするとだいぶ店内が空いてきた。テーブル席を確保すると、店頭のショーケースの前に向かう。ショーケースの中にはキャンペーン「HAPPY JUMP! ETO DOZEN」の各種期間限定ドーナツが並んでいる。
注文したのは期間限定ドーナツの「チョコレート スノーマン」と「ピスタチオ リース」の２種類のドーナツである。ドリンクは「ココア（ホット）」のトールサイズを注文する。
スマホでアプリを起動させるとクーポンを表示させ、レジで代金を支払った。レジでドーナツと載ったトレーを受け取り、奥のカウンターでドリンクを受け取ると、紙ナプキンとマドラーを１つずつトレーの上に載せて、確保したテーブル席に運んだ。
紙おしぼりで手を拭くと、最初に「ココア」を飲む。カップの蓋を開けると、ココアの甘い香りが鼻の奥をくすぐった。温かくて心地よい気分に浸りながら、ココアを飲む。それまで緊張していた体の一部が弛緩するのを感じながら、シートの背もたれに身をゆだねた。ココアはとてもくつろいだ気分にさせてくれる。特に冬に飲むココアは格別に美味しい。
「ココア」を少し楽しんだところで、いよいよドーナツを食べることにする。最初に手に取ったドーナツは「ウサギ ミルク」である。
今年の干支であるウサギのドーナツはウサギの形をしたイースト生地の体の中にミルククリームを詰め、表面をホワイトチョコでコーティングしたドーナツである。
先日食べた「チョコレート スノーマン」のドーナツを転用したような形のドーナツで、ウサギの顔に当たる部分にストロベリーナパージュで目と鼻を描き、ピンクチョコのかわいい耳を載せている。しっぽの部分にはホワイトチョコで丸い尾をつけている。
ウサギと言われなければ、ちょっといびつな形のドーナツである。そもそもウサギが上を向くときは体を持ち上げて顔を上にあげると思うのだが、このドーナツのウサギは体を動かさずに目と鼻を上に上げている。
細かいことはあまり考えずにドーナツにかぶりついた。ウサギの顔を描いた部分にはクリームが詰め込まれておらず、表面をコーティングしたホワイトチョコの甘さと生地の甘さのハーモニーを純粋に楽しむことができる。耳の形をしたピンクチョコのしっとりとした食感がアクセントになっている。
「ウサギ ミルク」のウサギの体の部分にかぶりつくと、口の中に甘いミルククリームが溢れ出してきた。トロリとした舌触りのクリームは濃厚なミルクの甘さで美味しい。コクのある甘さで、なかなか食べ応えがあった。
ドーナツを１個食べたところで、少し「ココア」を飲む。続いて「ラッキーストロベリーリング」を食べることにした。
お正月飾りみたいな紅白のリングドーナツは、リング状のドーナツの表面をホワイトチョコでコーティングし、ストロベリーナパージュを重ねたドーナツである。表面をホワイトチョコで十字のラインを描き、フリーズドライストロベリーで鮮やかな印象をプラスしている。
ドーナツを持ち上げると、そのままかぶりついた。甘酸っぱいストロベリーナパージュがベースのミルキーなホワイトチョコに重なり、爽やかな甘さで美味しい。フリーズドライストロベリーの食感がアクセントになっている。ストロベリーナパージュが指先に付着してしまったので、ドーナツを食べ終えた後に指先を舐めると、紙おしぼりで指先をぬぐった。
２つのドーナツを食べてしまうと、再び「ココア」を飲む。２つのドーナツの甘さが「ココア」の甘さと合わさって喉の奥に消えていき、口の中がココアの甘さで満たされると、少し気分も落ち着いた。ドーナツを食べた後は、少し活字が読みたくなって、デイパックの中から文庫本を取り出す。
先日から読み始めたのは夢枕獏著の「陰陽師 鳳凰ノ巻」である。以前から読みたかった本の内の１冊で、いずれ京都で安倍晴明の史跡巡りでもしてみたいと思っている。本を読みながら「ココア」を飲んでいると、やがて紙コップの中のドリンクが空になってしまった。
きりのいいところまで本を読むと、帰り支度をして店を出た。立川駅から電車に乗って日野駅に向かう。電車を降りると、既に外は暗くなっていた。改札を抜けて空を見上げると、上空の所々には綿を薄く広げたような雲が浮かんでいて、暗い夜空には瞬く星が１つ２つ見えている。昼間の雨で濡れた路面はしっとりとしていて、空気も潤っているように感じられる。湿った風がヒンヤリと感じられた。
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