「15年振りにひいおばーちゃんに会おう」ツアーで2泊3日で大阪に行っていた。涙の再会もあったのだが、それだけじゃなく観光もした。天保山の桜や海遊館のジンベイザメの写真を、息子は携帯のカメラで楽しそうに写していたんだ。
で、3日目に家に帰る時、家で食事を作る気力も失せ、地元の駅前にあるオリジン弁当で夕食を発注。タクシーで家に戻った。息子は弁当が出来るのを待つ間も、うれしそうに携帯の写真をチェックしていたんだ。
家に帰って弁当も食べ終わり、まったりしていたところ「オレの携帯が無い!」と息子が言い始めた。確かに荷物の間を探しても、上着のポケットを見ても無いらしい。「○○が無い」と子供達が言い出すとたいていブチ切れてしかりとばす奥さんも、息子がしょげてるのを見て「かわいそうだねー」と一緒に探し始めた。姉も一緒に探すが、やはり家には無いようだ。「弁当屋に電話だ!」という事になり、レシートを探して電話をかける息子。手応えは無いようだ。タクシーを降りた家の前の道も見に行ったが無い。
弁当屋で写真を見てる時、ちょうどバッテリーが切れたので、電源をきってしまったらしい。電源さえ入っていれば、電話をかけるなり、今どこサービスを使うなり、探す方法はあるのだが、電源OFFの携帯を探すのは相当難しい。「タクシー会社にあるかな?」と奥さんが思い当たるタクシー会社に電話。「地元の駅前だとだいたいSタクシーかK交通でしょ」ということで電話帳で探して連絡していたが、芳しく無いようだ。
私は自転車で駅前に戻り、弁当屋からタクシー乗り場までの道をチェックする事にした。酒を飲んでいたので、車では行けなかったのだ。弁当屋には落ちていなかった。タクシーのレシートをもらわなかったので、どのタクシーか解らない。ただ運転手さんが、少年マガジンを読んでいたのを覚えていたので、しばらくタクシー乗り場で、タクシーの後部座席を眺めていた。
成果の無いまま家に帰ると、万策尽きた感じで電話会社に連絡して通話を止めようかという話になった。「もうSタクシーもK交通も連絡こないしー」と奥さんが言ったとき、ふと気がついた。「駅前には、あとT交通っていう会社もきてたよ!」
早速奥さんが電話帳を調べて連絡。しばらく待っていると、最後に連絡したT交通の事務所から「携帯が届いた」との電話が入った。
思わず「やったー」と声が出る。すごい達成感を味わった。と同時に我が家のチームワークに少しだけ誇らしい気分になった。息子の失策に逆ギレせず、わずかの可能性に賭けてみんながベストを尽くした結果の最後の努力が実を結んだわけで、「あきらめなくて良かった」という絵に描いたような状況になったのだ。
かなり久しぶりの家族旅行の締めくくりに、こんなイベントまで有って、家族のキズナを再確認することになった良い旅行でありました。
うちもGWに大阪に帰省するのですが、海遊館は大人でも楽しめそうですね。行ってみようかな。
海遊館は大人でも楽しめるので、高校・大学のお子さんと同じ目線で楽しめていいと思います。となりの建物に昭和30年代の横町をイメージした飲食街があるので、お昼はそちらがお勧め。少し歩くと「日本一低い山、天保山」の山頂も有ります。山頂は高いところを探してはいけません。海沿いの低地に有ります。