ごんたくれっ!マーケティング

日々徒然なるままに日常で起こっている出来事に喝っ!!

コーヒー豆、ペットボトルに入れて販売

2007-06-26 11:10:02 | 新潮流
 ペットボトル入りのカジュアルなコーヒー豆が買える。キーコーヒーは新しいタイプのコーヒー豆販売店「K++(ケープラス」の出店を始めた。産地や味、香りといったコーヒー豆の知識を持たない初心者でも気軽に立ち寄れるのが特徴。顧客のすそ野を広げる戦略拠点に育成したい考えだ。

新型の1号店は、2006年9月にJR川崎駅前に開業した商業施設「ラゾーナ川崎」の1階に開いた。近隣の百貨店、さいか屋川崎店に中級者以上が通う通常型のコーヒー豆販売店を出していたこともあり、初心者向けの業態開発に取り組んだ。

コーヒー豆販売店は一般に、産地ごとに分かれた豆が入ったショーケースで商品を選択した上で量り売りする。ただ、量販店や食品スーパーなどで袋入りのレギュラーコーヒーを購入している若い消費者には「従来型の店舗は取っつきにくい」。

そこで考案したのが専用にペットボトル容器にコーヒー豆を100g入れて販売する方式だ。容器入りなら、袋入りタイプ同様、手軽に買えるはず。産地など詳しい知識が無くても済むよう、飲用シーンごとにブレンドした豆を別々の棚に置くなど販売方式も工夫した。

飲用シーンは朝に適した「目覚めの朝」、夜に適した「一日の終わり」、リラックスに適した「のんびり行こう」、午後の休憩時に適した「活動的な午後」の4つ。すぐわかるようにパッケージをそれぞれピンク、青紫、緑、黄色にした。商品数は計18個。商品名も「いつものブレンド」や「和スイーツとおいしい」など日常使いの雰囲気を打ち出した。

店頭では4つのゾーンに分類して商品を置き、カラフルに見えるようにした。ペットボトルも横置きで平面状に並べて陳列。「面積をとって目立たせる」。食品売り場での顧客誘引効果を狙った。

18アイテムそれぞれについて酸味、苦味、コク、口当たりの4項目を7段階評価した表も掲示。選ぶ際の目安をわかりやすくした。全て試飲も可能。店員に依頼すれば、豆も挽いてもらえる。挽き方もサッパリ飲みたいなら粗挽き、苦いコーヒーが飲みたければ細挽きなど3段階で指定できる。

販売価格は\483~\945(税込)と、通常店舗の100g当たりの値段とほぼ同じだ。来店客は20~40歳代の初心者が多く、ペットボトル容器入りの目新しさも手伝って象用用に求める人も目立つという。「相手の好みがわからない場合、どういう商品がよいかといった相談も多い」

ペットボトルのリサイクル推進のため、使用済み容器を持ち込めば\50引く仕組みを採用。1~2週間ごとに来店するリピーターも増え、「ペットボトルの持ち込みも次第に多くなってきた」。店が増え、容器回収量が一定規模になれば、専用の買物袋などに再生する考えだ。

キーコーヒー直営の通常のコーヒー豆販売店は全国に92店。ケープラスは今年5月末でまだ3店にとどまっている。商業施設などで「カジュアルな店が求められれば是非出たい」と意欲を見せている。

日本初出店ブランド次々 カフェもあるベルギー風高級ジャム店

2007-04-02 11:08:53 | 新潮流
 味もサービスも高品質を求める富裕層向けの外食ビジネスが活況だ。なかでも異彩を放つのが、海外の有名専門店と次々と提携し、着実に店舗拡大を進めるル・ショコラ・デュ・ディアマン。成長のカギは『日本初出店主義』にある。

先月30日、東京・六本木に開業した東京ミッドタウン。カフェもある高級コンフィチュール(ジャム)店「ベルベリー」、チョコレート専門店「ノカ・チョコレート」がそろって開店した。ともに日本初登場だ。

ベルベリーはベルギーの高級コンフィチュールブランド。主力商品の1つ、マーマレードジャムは225g入りで\1,890.一般的な国産ジャムの約8倍だ。ミッドタウン店の陳列は1つ1つ専用の箱に入れたうえでガラスケースに収まっており、さながら高級時計店のよう。制服のスーツに身を包んだ店員が客1人ひとりに応対する。

併設のカフェでは、ドーナツなどスイーツ(甘い洋菓子)にかけるソースを「フランベ」の手法で香り付けする。炎が上がり、見た目にも迫力あるサービスは早くも同店の人気『イベント』になっている。このフランベ、2006年にディアマンが開いた「デルレイ・カフェ・アンド・ショコラティエ表参道店」でスイーツ専門店としては日本で初めて実施したという。今では高級感を演出する同社運営店舗の定番サービスだ。

同社社長の石田氏は1985年から4年半、ダイヤモンドなど宝石販売を手掛けて滞在したベルギーで「スイーツの魅力にとりつかれた」。宝石店のような優雅な雰囲気や、きめ細かい接客が基本のスイーツ店として2004年に開いたのが、チョコレート専門の「デルレイ」銀座店。ベルギーの高級チョコの1つと知られるデルレイの日本1号店だ。

同社の基本方針は「日本にないブランドや店を出す」。既にデルレイはカフェ併設型を含め東京、名古屋、福岡で5店舗ある。3月中旬開店の「デルレイ・カフェ・デ・デリス」は席数を15と抑えた分、カウンターを挟んで菓子職人が客と向き合い、クリームの量など細かい注文に応えてくれる。フランベ専用の台は大理石だ。パリッとした食感が特徴のベルギーワッフルの値段は\1,500前後、ホットワインやフルーツの酒はバカラのグラスで提供する。

高級志向の消費者にとって重要なのはブランドの持つ価値。日本初にこだわるのは、希少価値がブランド力の維持につながると判断しているためだ。

景気回復も背景に、気に入った商品やサービスには出費を惜しまない消費者は確実に増えている。同社の既存店の客単価は\3,000~\5,000程度と、食事中心のレストラン並み。出店ペースは2006年から加速、2007年はさらに東京と大阪で新業態の店を開く予定だ。売上高は2008年までに2007年計画の2倍の10億円を目指す。

ただ、ブランドは人気が過熱すれば、当初のけん引役にとっての価値が落ちかねないジレンマを抱える。初出店主義はそれを避ける効果がある半面、交渉コストやロイヤリティー(権利料)など初めてならではの高コストの懸念もある。ブランド力と企業収益の微妙な均衡店をどう見出すかが課
題となる。

オファー(提示)型広告

2007-02-28 15:36:17 | 新潮流
インターネット上でコンテンツ連動型広告や検索連動型広告の利用が広がるなか、「オファー(提示)型広告」と呼ばれるポイントを活用した新たな手法を電通が開発した。アド・システム開発部プロジェクト・マネージャー、飯島氏に同広告の特性や今後の展望を聞いた。

Q オファー型広告とは?

A 動画を基本とする広告で、ユーザーに積極的に広告を見てもらうインセンティブとしてポイントを提示(オファー)する仕組みのことだ。ポイントは動画の閲覧数が多い、少ないといった視聴状況によって柔軟に付与率を変動させることができる。男女別や時間帯別などユーザーの属性に合せて付与率を設定することも可能だ。

Q 付与するポイントは何に利用できるのか?

A オファー型広告は広告主が運営するサイトのポイントではなく、広告の掲載先となるメディア(サイト)が運営するポイントを付与する。そのため掲載先のサイトによって用途は異なる。会員制のコンテンツ配信サイトが掲載先であれば、有料コンテンツの利用にポイントを使えるし、会員制の通販サイトであればポイントでの商品購入といった使い方になる。

Q ポイント原資は誰が負担するのか?

A 広告主が動画のストリーミング(逐次再生)費用などと合せて負担する。

Q 広告主とメディアのそれぞれの利点は何か?

A オファー型広告の基本となる動画は、情報量が多く加えてユーザーを一定時間拘束するため、場合によっては広告への『受容負荷』が高くなってしまう。負荷が高いとユーザーは敬遠するが、広告主はそうした負荷の高い広告でもポイントを活用することで効果的にユーザーに閲覧させることができる。メディア側はオファー型広告として枠を販売することで、原資を負担することなくポイントの流通を活性化できるメリットがある。

Q 広告の対象とするユーザー層は?

A ユーザー層は一般的に自ら情報を検索し積極的に取得する能動型と、テレビCMを見るだけのような受動型に大きく分けられる。オファー型広告の対象となるのはその中間となる層で、インセンティブによる後押しがあれば情報取得に動くような人を想定している。消費行動のプロセスを示すものとしてAISAS(アイサス)という理論があるが、検索連動型広告がSearch(検索)の部分のユーザーだけを対象とするのに対して、オファー型広告はAttenntion(注目)とInterest(興味)の部分までカバーできるので、より広範囲にユーザーを取り込めると考えている。

Q 動画を実際には視聴せずポイントだけを得ようとするユーザーへの対処方法は?

A ドガは早送りができないような仕組みにしているほか、広告を見終わった後アンケートに回答してもらうようにするなどの方法を検討している。アンケートの質問に動画を視聴していなければ答えられないような項目を入れるといったことも必要だろう。ただそれだけでは万全でない。他のリスクを含め今後の実証実験で検証を進めていきたい。

ucode(ユーコード) 詳細な場所情報も提供

2007-02-14 09:53:55 | 新潮流

ICタグを使ったタウン情報提供、きめ細かな物流サービスなど先進的な実証実験で使われるucode(ユーコード)。既存のバーコードなどとの違いは何か、どんな優位性があるのか。開発者である東京大の坂村教授に聞いた。

Q ユーコードとは?

A 現実の世界にある物や場所と、バーチャルの世界にある膨大な情報と結びつける手段だ。コンピューターネットワークがなかった時代の産物であるバーコードは13ケタの数字にメーカー名などの意味が入っている。ユーコードは2の128乗ある番号でそのものには意味はないが、ネットワークにつなげることで、大量勝最新の情報にアクセスできる。

Q 東京・銀座でタウン情報提供実験でも使われているが?

A 物だけでなく、場所にもつけられるのが特徴。ここはどこ、ということだけでなく、店や建物の歴史など大量の情報を受け取れる。ユーコードには他のユーコードとの関係性、近接しているといった情報も持たせられるので、ユーコードをたどって目的地まで誘導することも実験する。

Q 媒体はICタグを使うのか?

A 媒体は問わない。廉価にしたければQRコードのような紙媒体でもいい。銀座の実験のように場所をきめ細かく指定するならば、数十センチという近距離通信のICタグ、半径3~5mの赤外線マーカー、10mくらいの無線マーカーといった3つを組み合わせればいい。
ビジネスにも使う動きがある。総務省や民間企業が取り組む物流の実証実験を年内に始める。これは今の郵便番号をもっと細かくして、建物の一室や棚にまで指定できる物流サービスだ。

Q 産官学で取り組む狙いは?

A 信用できるインフラという認識を広めたい。公共の場所では官に責任を持ってメンテナンスしてもらい、ビルの中では民が整備する。こうしたすみわけができればいいサービスになるはず。

Q 現状、どの程度の企業が使っているか?

A 国内だけでも実験と実用をあわせ数百社が採用している。内部管理用として使い例が多く、目立たないかもしれないが、最近はびっぴん管理などに使う例も増えてきた。

Q ユーコードの弱点は?

A ネットワーク環境のないところで使うのは苦しいが、いまやネットワーク環境は常識。現行の携帯電話ではスピード不足だが、それも今後、携帯電話でも常時接続ブロードバンド化などが進めば解決するので、長期的には問題ない。

Q 導入コストは?

A 管理費用は非常に安い。48ビット分でいえば10万円、256ビット空間では100万円程度。管理するUIDセンターは非営利組織(NPO)で、同じ番号を発行しないということだけ管理している。現状のセンターの管理費は数億円の下のほう。

Q コードの数は足りるのか?

A 1日の1兆個のものにユーコードをふると、1兆年続け、それを1兆回繰り返せる。世界中の企業が使っても足りる。


電子ペーパーディスプレー

2007-01-19 14:43:03 | 新潮流
液晶やプラズマに次ぐ新たな薄型ディスプレーとして、電子ペーパーが注目を集めている。電子書籍などの端末のほか、電力がなくても内容を保持できるといった特長から、電子看板などの需要も広がりつつある。日立製作所の電子ペーパー事業推進室長、小倉信之さんに開発の現状と今後の展望を聞いた。

Q 電子ペーパーディスプレーとは?

A 静電作用や電子の動作によって何度でも書き換えが可能な薄型の表示媒体だ。液晶ディスプレーなどと違ってバックライトを使わず光の反射を利用して表示するため、省エネルギーで目にも優しいのが特徴だ。1970年にアメリカゼロックスが電子ペーパーのコンセプトを発表し、2000年ごろから日本でも開発が盛んになった。

Q 表示の仕組みは?

A メーカーによって方法が異なり、当社ではブリジストンが開発した電子粉流体方式のパネルを採用している。耐電させた微細粒子を配列し、電圧を調整して表面に付着させる仕組みで、簡単に言えば砂鉄を使った子供用のお絵かきボードのイメージだ。他にも液晶を使って光の透過と反射を制御する液晶方式などがある。

Q 具体的な用途は?

A すでに商品化されているのものでは、松下電器産業やソニーが販売する電子ブックや、スーパーなどの電子棚札にも一部利用されている。当社ではA4サイズの情報表示装置を開発し、『アルビレイ』の名前で昨年5月からシステム販売を始めた。管理端末で登録した文字や画像データを無線LANで送信し、企業広告や店頭販促物(POP)などの利用を見込んでいる。

Q 電子ペーパーの利点は?

A 紙資源の削減につながるほか、薄型で軽量なため携帯に便利で、壁面などにも簡単に設置できる。ポスターなどの広告に利用する場合は印刷、運送費、掲示にかかる人件費を抑えられるメリットがある。寒露端末から内容を随時更新でき、撤去漏れなどで古い広告が残ってしまうことも避けられる。また、書き換え以外に電力を消費しないため、災害時の避難経路の表示などにも活用できる。

Q 市場の将来性は?

A 環境対策や情報管理の面から企業内のペーパーレス化が進んでおり、オフィスなどの潜在需要は大きい。技術が進めば様々な用途が考えられる。例えば、タッチパネルでディスプレーに直接書き込めるようにすれば、従業員や顧客の情報交換のツールにも使える。店舗などの壁紙を電子ペーパーにして、従由にデザインを切り替えることも可能だ。

Q 普及に向けた課題は?

A 一つはコストの問題だ。アルビレイの場合、ディスプレー十式と管理システムを合わせた導入費用は400万円台。市場が拡大すれば低価格化が図れるが、現状では安い紙媒体に対して、いかにメリットを訴求していくかが重要になる。表現力を更に高める必要もある。現在は紙の印刷技術には及ばず、液晶ディスプレーなどと比べても表示がやや暗いなど技術的な課題がある。カラー画像などの表示性能を高めれば、新たな広告表現など利用シーンは更に広がる。

オープンメディアプロファイル

2007-01-12 14:15:31 | 新潮流
写真や動画、価格情報などのデータをサイト間で相互に活用できる統一規格「オープンメディアプロファイル」が昨年11月に発表された。こうしたコンテンツを自分のブログにワンクリックで貼り付けるなどの新サービスの開発が加速しそうだ。ブログサービスのシックス・アパートの関信浩社長に詳細を聞いた。

Q オープンメディアプロファイルとは?

A 書籍データベースなどを外部から活用されるためにネットで公開されている規格を統一しようと考え方やその統一規格を指す。昨年11月にサンフランシスコで開催されたネット技術などを議論するWeb2.0サミットで弊社の創業者ベン・トロットが提唱した」

Q どういった経緯で出てきた概念なのか?

A ネットにはアマゾン・ドット・コムのように規格を公開する企業が増えている。その規格を利用して様々なデータを組合せ、新サービスを生み出す『マッシュアップ』という開発手法に注目が集まるが、実際に新サービスを開発するのはそれほど簡単ではない。各社が公開している規格がそれぞれ異なるためだ。

 この問題を解決する方法として出てきた概念がオープンメディアプロファイルで、複数の鉄道・バス会社間で使われる共通カードをイメージすると理解しやすい。

Q 統一規格を作るメリットは?

A 公開された規格を利用する企業や個人が新サービスを開発しやすくなる。例えば複数のサイトで掲載している書籍や写真、動画をブログに簡単に貼り付けられるサービス。規格が統一されれば多数の外部サイトと連携するために必要だった数百行のプログラムをわずか数行に短縮できる場合もある。

 規格を公開する側にも集客力の強化が期待できる。そもそも企業が規格を公開するのは、外部の開発者が利便性を高めたサービスを開発して最終的に消費者を自社のサイトに集客できるためだ。規格を統一して開発者の利便性を高めれば、自社のサイトと連携したサービスを開発する企業の増加が見込めるため結果的に集客力の強化に結びつく。

Q 消費者にとってのメリットは?

A 新しいサービスは開発されればm消費者の利便性も自ずと高まる。物販サイトの価格情報などのデータを引き出せる規格を公開している企業が増えれば価格比較サイトなどはこれまで以上に簡単に作れるようになるだろう。

Q 考え方が普及するための課題は?

A すでに統一規格のサンプルは公開している。今後はその考え方に賛同してその企画を採用する企業を増やす必要がある。そのため、弊社が提供する新ブログサービス『Vox』のように実際にその規格を使った辞令を提示していくことが当面の課題だ。