ごんたくれっ!マーケティング

日々徒然なるままに日常で起こっている出来事に喝っ!!

毎年の積み重ねが大切 ヒットする確立は3割

2007-10-30 13:43:48 | 販促企画 成功の方程式
 どんなに優秀な企画マンが一生懸命イベントを考えたとしても、1年間を通じてのヒット企画が生まれる確立はせいぜい3割ぐらいである。テレビや雑誌などの柔軟性がある企画や、広告代理店の単発機核とは違い、企業の販促企画は同じビジネス、同じ要素で1年間企画を開催するために、ヒット企画が生まれる確立は3割程度になってしまうのである。

しかし、だからと言って残り7割の企画が無駄になるわけではない。「ハズレ企画」が存在しているからこそ、売れる企画が際立つのである。

例えば毎月ダイレクトメールを会員に送っている健康食品会社があったとする。毎回、新商品を掲載しているが、そのなかで毎月必ず商品を購入するお客様は1割いれば良いほうである。それよりも「毎月は買わないけれど、気に入った商品は購入する」という、「準有料顧客」の購入回数を増やす方が、より売上の伸びしろがあると考えた方がいいのである。

このようなお客様の購入機会を増やすためには、企画にメリハリをつけてあげることが重要である。参加する企画、参加しない企画という基をお客様の中で成立させることで、お客様に商品を定期的に購入してもらう習慣を身につけてもらうことができる。

もちろん、企画のヒット打率が3割であれば、7割の企画は手を抜いてもいいと言っているのではない。自然体で企画作りに取り組んでいたとしても、ある程度、ヒット企画とハズレ企画は生まれてしまうものである。

しかし、ハズレ企画になったことで、落ち込んだり、あせったりする必要はない。ハズレ企画はヒット企画を際立たせてくれるし、お客様に定期購入をさせる重要なテンポ作りになってくれるのである。

また、企画作りのヒット率は翌年へ持ち越すことができるのも特徴である。事例で言えば日本テレビの「24時間テレビ『愛は地球を救う』」のマラソン企画を思い出して欲しい。

あの企画も、たくさんの番組ない企画の中で生き残ったヒット企画の一つである。毎年、ランナーが変わったとしても高視聴率が保障されている恒例企画であり、番組スタッフ側もマラソン以外の企画作りに集中することができるので、残った他の企画に力を注ぐことができるのである。

7割の企画がはずれたとしても、翌年は残り7割の企画のなかから3割のヒット企画を生み出せばよい。ヒット企画を毎年3割ずつ積み重ねて恒例企画を作ることができれば、全体的にクオリティの高い企画を1年間通じて開催することができるのである。

携帯クーポンの上手な活用法

2007-10-15 11:05:41 | ビジネス

 外食業界で携帯電話を使った割引クーポンを導入する企業が増えている。消費者にとって場所を問わずに利用できる魅力が大きいからだ。日本マクドナルドホールディングスは口コミ効果を利用しながら中高年を中心に会員が500万人を超える。事例から、会員獲得につながる画面の作り方など効果的な活用法を探った。

マクドナルドの割引クーポンの仕組みはこうだ。会員登録は無料で、登録した消費者に対して、まず割引クーポンや商品情報、キャンペーン情報などを携帯メールに配信している。会員がメール経由で専用サイトに接続してクーポンを取り込み、店頭で店員に画面を提示すると、商品を割引価格で買える。

同社がメールを送信する頻度は毎週金曜日に1回だけだ。それ以外は月1、2回程度不定期で号外を出している。川邑省吾マーケティング本部メディア部シニアチーフは「メールが多すぎると迷惑メールと受け取られ、退会するきっかけになりかねない」と話す。

それを裏付けるのが同社の統計データだ。原稿では月間で新規会員が約70万人増えているのに対して、退会者が10,000人強に上る。退会の理由を尋ねると「メールが多すぎる」「通信料が気になる」といった回答が常に約2割で最も多いという。週1回のメールでもこの結果だけに、メールの頻度は慎重に聞ける必要があるといえそうだ。

1回のメールで伝える情報量についても、多すぎると敬遠する消費者が少なくない。マクドナルドは文字数を250文字以内に限定している。「伝えたいことを簡潔に書く」のが鉄則代。文字数を抑えるのは会員が持つ携帯が旧型の機種の場合には、すべてのメールを受信できない可能性もあるからだ。

サイトの内容も基本的に同様だ。文章を簡素化するのはもちろん、画像も最低限にとどめている。画像を多用すれば表示に時間がかかり、会員にストレスを与えかねないからだ。またサイトの画像に情報を表示する際の1つのポイントとしては「割引クーポンの情報を最初に表示するなど、消費者にとって関心が高いと見られる順番に並べている」という。

会員には登録時に性別や居住する都道府県などの属性を入力してもらっている。この情報を基に、女性向けのメールでは表現を変えたり、地域によってキャンペーン情報を変えたりしている。属性の情報を生かすことで、会員の関心を高める効果が期待できる。

それでは会員を増やすためにどのような方法で募ればいいのか。同社は会員登録の呼びかけは新聞折込チラシや約3,800店に上る店舗のトレーマットなどで告知している。だが、川邑氏は「口コミ効果が最も大きい」と説明する。入会時に登録したきっかけを尋ねると、友人・知人らから教えてもらったとの回答が全体の40~50%程度を占めるという。

口コミ効果を高める1つの方法として、携帯向けならではの工夫が欠かせない。マクドナルドは従来、割引クーポンをチラシでも提供しているが、形態の会員向けだけが使えるクーポンを一部用意している。

会員を飽きさせない仕掛けも必要になる。話題となるキャンペーンなどが好例だ。同社では直近で女性に人気が高いモデル蛯原友里さんがプロデュースしたストッキングが抽選で5,000人に当たるキャンペーンを実施している。

同社がクーポンの対象にする商品数は常時20種類程度。会員がクーポンの画面をいちいち取り込めば手間がかかるうえ、場合によっては通信費用もかさむ。このため、1回の操作で複数のクーポンを取り込める技術を導入し、会員からは高い評価を得ているという。サイトの評価を高めるのに技術面への配慮を欠かせないようだ。

同社は携帯による割引クーポンの詳細な利用状況を開示していないが、月に1回でもメールに応じてサイトに接続する会員は全体の8割以上に達するという。外食産業で苦戦する企業が多いなかで、マクドナルドは来客数を継続的に伸ばしている。携帯クーポンが客数増を下支えする役割を果たしている。従来の紙のクーポンだけでは手間やコストがかかる。携帯電話をうまく使いこなすことが店舗の競争力を左右する1つの要因になりつつある。


継続して数多く開催 購入チャンスを増やす

2007-10-13 10:56:12 | 販促企画 成功の方程式
 観光牧場の企画担当者だったころは、場内のイベントは2週間に1回のペース、ネット通販に関しては1週間に1回のペースで販促企画を開催していた。そのため、カレンダーは常にスケジュールで真っ黒の状態になっており、この話しをすると大抵の人に「そんなにたくさん企画を開催しなくてはいけないんですか?」と驚かれていた。しかし、企画の成功のカギは「継続性」と「開催数」にかかっている。

例えば1月から12月まで、毎月企画を開催していくひょうっか店があったとする。1月は正月の福袋、2月はバレンタイン、3月は新社会人応援・・・。このように販促企画が毎月開催されれば、興味の無い企画がいくつかあったとしても、そのうちどれか一つには参加することになるだろう。また、その時点では参加はしなかったとしても、企画が継続して開催されることで、お客様には常に購入チャンスが生まれているのである。

しかい、これが年に4回しか企画が開催されていない百貨店の場合はどうなるだろうか。必然的にお客様の購入機会は毎月イベントを開催する百貨店に比べて減る。また、借りに定期的に企画に参加する人がいたとしても、「前回参加したから、今回は参加しなくていい」と思ってしまうことも考えられるので、次のイベントに参加するのが半年以上先になってしまう可能性も出てきてしまう。

つまり、企画の継続性が無く、開催数も少なければ、売上に貢献する販促企画にはならないのである。企画は量より質という人もいるが、質を突き詰めて開催数を減らしてしまっては本末転倒である。

「企画の開催数を増やすとお客様に飽きられるのでは」と、危惧する人もいるが、それは企画主催者側の都合であって、お客様の都合ではない。企画に参加する側は様々な情報を与えられているなかで、興味のある企画を選んでいるのである。企画一つ一つは「点」かもしれないが、その「点」の集まりを情報の流れとして「線」ととらえている意識の方が強いのだ。だから、企画の「点」の集合体である「線」が飽きられない演出をしていれば、お客様を魅了し続けることができるのである。

売上を伸ばすために、商品単価を上げたり、広告費をかけて値下げセールをしたりするのは得策ではない。それよりも、年に1回しか購入してもらえなかった商品を、年に2回買ってもらえる仕掛け作りが、売上を確実に伸ばす企画戦略になるのだ。

「クリティシューマー」と「ヤンキー」

2007-10-13 10:34:40 | ビジネス
 いま消費者はどこにいるのか。この疑問に答えようと試みたのが、電通の発行する不定期刊のマーケティング専門誌『アドバタイジング』第15号だ。特集タイトルは「消費者はここにいる」。ただし「ここ」とは特定の1ヶ所を意味しない。こんな消費者の塊があるのでは、という仮説を、新語や造語とともに、電通の研究員、大学教授、雑誌編集者らが提言している。

どれもユニークだが、なかでもなるほどと思わせた言葉が「クリティシューマー」と「ヤンキー消費者」だ。

クリティシューマーとはクリティーク(批評)とコンシューマー(消費者)を組み合わせた造語だ。ネット時代の消費者は買ったモノ、受けたサービス、味わった誤訳への批評を競ってネットに書き込み、多くの消費者がこの情報を共有する。こうして形作られた集合知が、人々の判断材料となっていく。「広告や企業サイト情報よりも、実際のユーザーの意見を重視する」という人が世代、性別を問わず8~9割いるという調査結果も紹介している。

この造語は未来学者アルビン・トフラー氏による「プロシューマー(創費者)」を思い起こさせる。知識を蓄えた消費者が半プロ化し、受けてであると同時に作り手にもなるとトフラー氏は予測した。実際は、進化した消費者は作り手ではなく批評者や評論家になったようだ。予言は半分当り、半分外れた形だ。

「ヤンキー消費者」というアイデアのもとはコラムニストのナンシー関による「日本人の気質はヤンキー、ミーハー、オタクの3つに分けられる」という文章だという。今この言葉に注目した背景は、広告会社勤務の寄稿者によれば、格差社会だそうだ。

1億総中流時代の日本ではマーケティング・アプローチはミーハー方の定石だった。心をくすぐった宣伝文句は最新、最先端、ワンランク上など。しかし「2000年ごろから、明らかにこの従来の方法では、全く反応しない大きなボリューム層が存在することに、私自身も気付かされることが多くなった」と寄稿者は解説する。

かわって浮上したのが「ヤンキー消費者」だという。ツッパリや不良など狭い意味でのヤンキーではない。仲間や家族など身近な小社会を大切にし、そのなかで責任と仁義を全うする。今こそ幸福と考え、上昇より持続を願う。洗練とかスマートとかより、人間くさく、気取らない、ストレートな生き方を理想とする。そんな消費者像だ。

「成り上がり」を目指した1970年代の不良やツッパリと、1990年代以降のヤンキーとは、ライフスタイルがかなり違うわけだ。この層へのマーケティング・アプローチでは、上から手招きするのではなく、仲間として振る舞い、傍らで薦めるような手法が有効になるという。「のどごし〈生〉」が成功例だとしている。

これらの2語以外にも「J・BOBOS」「結衆」「ノーカラー」「MOHAS+(モハス・プラス)」「エイジ・フリー社会」「ニューティーンズ」「ナデシコパパ」「テヅクリジェンス」「おにい系」「レイヤード族」などの新語、像がが提唱されている。襟(カラー)の無い服を着ることが多いクリエイティブ系が「ノーカラー」というのはうまい命名だ。

キーワード作りの目的は言葉そのものではない。有象無象の現象から新市場を発見するための材料をすくい上げる感度と、仮説を組み立てるための論理力。キーワード作りは、こうした力を磨く訓練になる。同誌では、ただ新語を羅列するのではなく、それぞれの執筆者や提唱者が、着眼のポイントや仮説の背景をきちんと解説しており参考になる。単独の著者ではなく、これだけさまざまなタイプの人のアイデアが詰まって1冊1,000円というのは、かなりお買い得だと思う。

日々の仕事

2007-10-11 17:02:55 | 日常
 日々の仕事に疑問が積み重なる・・・

よくよく実践していると明らかになってくる非効率な業務、不採算な業務etc

気になる業務を書き出し、視覚で認識させ、脳に訴えかける

そうすると、その日の時間配分をスケジュール帳で確認すると

コマ切れ時間(5分~20分)がたくさん発生していることに気付く。

感覚的には自覚していたが、紙にオトしてみると非常に分かりやすい。

最近は「○○整理術」とタイトルになっている書籍をよく見るが、

結局、自己管理と検証、そして改善・行動ができていない人は、

未来永劫気付かないし、何も変わらないのではないかと良く考える。


今回、漫然と惰性的に一日を過ごしている自分を発見できたことに

感謝!!である。

自分の位置をしっかりと認識して、改めるところは改める。

そして、新しい明日に向かって行けるかが重要でもある。

人生はRPG(ロールプレイングゲーム)のようだ。

どうせなら、楽しく過ごさないとね!

高級下着に割安感、女心ひく

2007-10-11 10:47:59 | 専門通販
 「楽天市場」内で累計15,000本販売のヒットを飛ばした高級パンストがある。販売するのはグランブルーが手掛けるインターネット通販「下着工房GB-style」。高級輸入下着の格安販売で業績を伸ばし、パンストのヒットで月商は1,600万円に達した。9月に改良版のパンストを発売、2007年度は2億円の売上を目指す。

「某有名エステにて企画された芸術的なストッキングを10,000円引きで提供します」。下着工房が販売する「モデル級美脚ストッキング・キュットスリム140」は国内の有名エステサロンが企画、売価を1本12,600円に設定した商品だ。装着時に足にかかる圧力を部位に応じ細かく変えているため足がむくみにくい。腹部や臀部にカードル効果も持たせてある。

2005年にこのパンストのアウトレットを引き受けて販売を始めた。価格は1,999円と、一般的なパンストの10倍程度。だが「客室乗務員に口コミで広がったうわさのパンスト」などのキャッチコピーが女心をつかみ、「楽天市場」のインナー・ナイトウェア部門で28週間売上1位を維持した。

1999年設立のグランブルーはもとは補正下着や化粧品、健康食品の製造卸を手掛けていた。ネット通販事業のキッカケは40~50代が主要顧客の補正下着だけでなく若い世代向けの下着販売を考えたこと。取引関係のある工場で在庫に残っていた商品を試しに仕入れてみた。「ヤフー!オークション」で販売したところ好調だったため、2001年に「楽天市場」に出店して本格的にネット通販を始めた。当初は月商10万~50万円程度と苦戦が続く。売れ残りの在庫品は特異なサイズが多く、需要が非常に少ないからだ。

風向きが変わったのは2004年、海外ブランドの高級下着の輸入販売を始めてから。女性誌がこぞって輸入下着を取り上げていた時期でもあった。輸入下着がなかなか手に入らない地方客などを中心に、売上を伸ばした。

安定的に売れるようになると日本の総代理店から一括購入、仕入れ価格の大幅な引き下げに成功した。例えば特に人気がある「ブラデリス」のブラジャーの場合、5,000~6,000円と街のランジェリーショップより4割る程度安い価格で販売する。2005年に始めた高級パンストの好調もあって、2006年には月商1,000万円に跳ね上がった。

さらに今年9月にはパンストの色や形を改良した新製品を投入して攻勢をかける。価格は2,520円と若干上がるが、矢野真澄店長は「ランチを2回我慢すれば買える。従来品も半分以上がリピーターなのでヒットするはず」と自信を見せる。

今年4月に「ヤフー!ショッピング」にも出店、来年をメドに自社サイトも構築する計画だ。今後はマタニティー関連商品を強化して「若い女性だけでなく、末永く利用してもらえる店にする」と矢野店長は新たな目標に向けて意欲を燃やす。

「行動ターゲティング広告」に脚光

2007-10-09 11:51:44 | ビジネス
 インターネット広告ではここ数年の間に画像を張るバナー広告から、検索したキーワードに応じて広告を出す検索連動型広告やウェブページの内容に合わせて広告を出すコンテンツ連動型広告のように、ユーザーの行動に合致した広告を出せるような進化が続いている。最近存在感を増しているのが「行動ターゲティング広告」だ。これは見ているユーザーの過去の行動履歴から嗜好を分析し、それに合致した広告を表示するものだ。ここに来て急速にサービスが増えている。

ヤフーは2007年6月に行動ターゲティング広告メニューの拡充を発表した。従来同社は、年齢や性別といったユーザー属性に基づく属性別広告、地域情報に基づく地域別広告、櫓容赦の行動履歴に基づく行動ターゲティング広告を別個に提供してきたが、行動ターゲティングをベースにメニューを拡充した。

属性別広告×行動ターゲティング、地域別広告×行動ターゲティングというメニューを追加した。これによって、美容コスメに興味のある20代女性であったり、新築マンションの購入意識のある大阪在住者であったり、より詳細なターゲットに広告を配信することが可能になった。

ネットマーケティングソリューションを提供するアクティブコアも2007年10月1日、ユーザーの行動履歴と属性情報、地域情報を掛け合わせた行動ターゲティング広告配信のASPサービスを開始。続いてサーバーエージェントの子会社、アイクロアドも2007年10月4日、行動ターゲティングのメニューを発表した。

マイクロアドが「サーチリターゲティング」と呼ぶ行動ターゲティングは、検索結果や検索連動型広告をクリックして広告掲載会社のウェブサイトに流入した訪問者の流入時のキーワードと成約率(コンバージョン)を解析。いったんサイトから離れた訪問者に対しても一定期間内に再度接触してきた際、広告を表示する。各ユーザーの行動を分析しておのおのの興味にあった広告を表示することで効果を上げようとする行動ターゲティング広告の一種だ。

先ごろ開催されたエレクトロニクス総合展示会「CEATEC(シーテック)ジャパン2007」において、NTTドコモは、商用化は未定としながらも、さらに一歩進んだ行動ターゲティング広告配信システムを展示した。これはあらかじめユーザーが登録した属性やiモードでの検索履歴、携帯電話のスケジュール町二登録したユーザーの行動を予測し、広告を配信するというもの。ユーザーがアクションを起せば起すほど、同社が開発した行動モデリング技術が学習し、例えば何日くらい前に広告を配信すれば行動を移しやすいかといった配信のタイミングも学習する。

こうした行動ターゲティング広告は以前から技術的に可能とはされてきたものの、プライバシーの観点から採用を見送られてきた経緯がある。ここに来て行動ターゲティング広告が増えているのは、ネットサービス会社がユーザーのネット上の行動履歴や情報の分析や使用することに対しユーザーの許容度は広がってきたと見ているためだ。

例えばグーグルの無料メールサービス「Gメール」でも提供当初はメールの本文を見られているという気持悪さからユーザーの間で抵抗が強く、グーグルも必死で内容を『読む』のではなく機械的に『解析』しているのだと弁解した。だが今ではユーザーの抵抗感は和らぎGメールにコンテンツ連動型広告が表示されることをほぼ抵抗なく受け入れている。行動ターゲティング広告の広がりで、インターネット広告はもう一段進化しようとしている。

開発・広告費の抑制策 催事で既存商品に新味

2007-10-05 17:29:09 | ビジネス
 売上を伸ばすために会社がやらなくてはいけないことは「新商品を作る」と「広告戦略を展開する」という2つの方法である。新商品や新サービスをリリースすることができれば売上を上乗せすることができるし、広告戦略を展開すれば露出を高めて多くの消費者へアプローチすることができる。

しかし、新商品を作るということは開発にコストがかかるだけではなく、在庫リスクも背負わなくてはいけない。また、広告戦略は当然のことながら広告費がかかる。つまり、売上を伸ばすためには、どうしてもそれに比例してコストがかかってしまうものなのである。

しかし、「新商品を作る」と「広告戦略を展開する」というアクションに、「企画」を加味させると、これらのコストを抑制することができる。既存の商品に対して販促企画を展開して、新しい商品のように販売することができれば、開発コストも在庫リスクも無くなる。また、広告戦略も販促企画と連動させてインパクトのあるキャッチコピー、伝達力の高い広告宣伝を展開することができれば、従来どおりの広告費で多くの人を引き付けることができる。

一つ事例を紹介しよう。岩手県盛岡市になる地ビールメーカー「ベアレン醸造場」。ここでは手作りの地ビールを販売しているが、新商品を開発してラインナップを増やすには開発コストと在庫リスクの両方を背負わなくてはいけなくなる。

そこで考えたのが「親子地ビール製造体験教室」という販促企画だった。父の日にお父さんと一緒に地ビールを作るというイベントだが、この企画に対して設備投資は一切なく、当然のことながら宣伝広告費も一切使っていない。しかし、このイベントには多くの常連のお客様が参加してキャンセル待ちが出るほどのヒット企画になり、マスコミにリリースを配信したところテレビ局が1社、新聞社が2社、取材に藍を運んでくれた。結果的にこの企画を足がかりとして地元でも知名度が上がり、インターネットの広告戦略との相乗効果で、そのつきの対前月比が200%以上の売上を出すことに成功したのだ。

既存の設備で父の日にちなんだイベントでお客様の満足度を高めて、マスコミに取り上げられることで少ない広告費で露出を上げる。この成功事例のように企画というのは、売上を伸ばす上で設備投資や宣伝広告費のコストを抑える役割もあるのだ。

携帯通販サイト構築・運営 開設費無料の出来高制に

2007-10-05 17:10:19 | ビジネス
 システム会社のビートレンド(東京・港、井上英昭社長)は11月から、携帯電話用の通販サイトを初期費用をかけず出来高払いの利用料だけで構築、運営できるサービスを始める。従来、携帯通販サイト開設には10万円以上かかり、売上につながらないことも多かった。成果がなければ費用負担は発生しない仕組みで、個人や商店などへの利用層拡大を見込んでいる。

月額利用料は、売上高が100万円未満なら無料。売上高100万以上は100万円ごとに1万円かかる。同社は、独自に開発した汎用の携帯サイト作成・運営システム「BeMss(ビームス)」を期間貸し方式(ASP)で提供することで、価格を抑える。

サイト開設費は無料で、利用者が自らデザインを設定できる。商品のデータベース作成や紹介ページ作成、検索、在庫管理、会員登録、ポイント付与、配送・決済条件の設定画面など通販開始に必要な機能は標準でそろえた。機能を限定して低価格を打ち出す同業他社と差別化を図る。

集客力向上に効果が見込めるメール配信、アンケート集計、絵文字空メールなど5つの機能もセットにして、別途月額1万円から利用できる。追加料金は、会員数5,000件ごとに1万円増える仕組みで、ゲッ注に何回メール配信などを実施しても定額とした。これまではメール配信数に応じて費用がかかり、サイト運用者の負担が重かった。

従来、携帯通販サイトの構築は専用サーバーの設置費などを含めて初期費用が数十万円、運用費がつき数万かかることが多く、利用が企業に限られていた。ただネット通販を始める個人や商店が増えているほか、携帯電話で商品を購入する消費者が増えており、安い携帯向けサービス提供の要望が強くなっていた。

ネット通販サイト構築会社間では、既に価格競争が厳しい。携帯向け専業のビートレンドは、携帯にも価格競争が及ぶとみて、先手を打つ。

エコ車の主力 期待高まる

2007-10-02 16:25:43 | ビジネス
 最近、電気自動車への関心が高まっている。実用化が間近なエコカーの主力として期待されており、新車の開発も相次いでいる。

まず、ハイブリッド車「プリウス」で世界のエコカー市場をリードするトヨタ自動車はこの秋、家庭のコンセントから充電できる「プラグインハイブリッド(PHV)車」の行動試験を始める。

ハイブリッド車は、ガソリンエンジンとモーターを併用して走行する。PHV車はモーターだけで走れる距離を大幅に拡大したのが特徴だ。プリウスに比べて2倍の容量の電池を搭載することによって、モーターだけの走行郷里を13kmまで伸ばした。家庭用電源(100V)を使い、3~4時間で充電できる。

時速100km/hを超える高速走行時や電池切れの際は、ガソリンエンジンを使う。従来のハイブリッド車と電気自動車の中間に位置づけられる。

電気自動車はガソリン車と異なって、走行時に二酸化炭素(CO2)や窒素酸化物などの有害物質を排出しないエコカーの代表的存在。ただし、現在はゴルフ場の常用カートなどとして利用されているのとどまっている。1回の充電でガソリン車並みの航続距離を確保するには、電池の性能が大幅に不足しているからだ。本格的な普及には、解決すべき課題が多いのが実情である。

それでも三菱自動車と富士重工業は、既にガソリン車の代替を目的にした電気自動車を生産している。三菱自動車は東京電力や中国電力などと共同で実験走行を重ねており、2009年以降の実用化を目指している。

トヨタもアラタに開発したPHV車8台を使い、電池容量の最適地を探ったり、データ収集したりと電気自動車の実現に向けた実験に踏み切る。欧米での行動実験も予定しており、PHV車自体を2010年代の早い時期に市販することを視野に入れているという。

実は、エコカーの本命は水素を燃料とする燃料電池車といわれて久しい。燃料である水素と大気中の酸素を反応させて発電し、それでモーターを動かす。発電の際に発生するのは水だけで、有害物質を排出しない。1回の水素充填で、ガソリン車並みの航続距離を確保できる技術的なめども立ってきた。実際、トヨタとホンダはリース契約で販売し始めている。

ただし、その車体価格は1台1億円以上といわれる。しかも、燃えやすい水素を安全に扱う技術の確立や、ゼロからインフラを立ち上げる水素充填設備の整備にはまだまだ時間がかかりそうだ。それまでの『つなぎ役』として、欧州で人気が高いクリーンディーゼル車とともに電気自動車が注目されているのである。

もちろん、別の見方もある。走行距離の短い用途には電気自動車を、注長距離には燃料電池車を使い分ける考え方だ。市街地なら充電設備を多く配置できるし、一方の水素充填設備は市街地近郊の交通の要所にすれば済む。

10月24日から開かれる第40回東京モーターショーでは、地球温暖化防止などをテーマにした低燃費車がそろう。その中には新しいコンセプトの電気自動車が登場しそうで、大いに注目だ。