ただの映画好き日記

観た映画と読んだ本の自分用メモ。

ゆれる

2008-10-14 | 映画 ヤ行


東京で写真家として成功した猛は母の一周忌で久しぶりに帰郷し、実家に残り父親と暮らしている兄の稔、幼なじみの智恵子との3人で近くの渓谷に足をのばすことにする。懐かしい場所にはしゃぐ稔。稔のいない所で、猛と一緒に東京へ行くと言い出す智恵子。だが渓谷にかかった吊り橋から流れの激しい渓流へ、智恵子が落下してしまう。その時そばにいたのは、稔ひとりだった。事故だったのか、事件なのか。裁判が始められるが、次第にこれまでとは違う一面を見せるようになる兄を前にして猛の心はゆれていく。やがて猛が選択した行為は、誰もが思いもよらないことだった──。

ゆれる 2006年/日/西川美和




オープニングって大事ですよね~。
監督のセンスがモノをいうところでもあると思います。
この映画のオープニング、松田優作でも出てくるのかと思ってしまいました。
そう感じてしまうと、期待感がどんどん薄らいでしまいます。

次に、お葬式後の会食シーンでのケンカの後始末で畳を拭くシーン。。
ふくらはぎにお酒がこぼれているところですよ。
やけに長い。
次に、トマトのシーン。。
次に、次に、次に。。
こういう意識し過ぎたシーンがやたらと目につきました。
まるで、ポストカードを目指しているかのような、素人が狙いそうなカットっていうんでしょうかね。
そういう意識したカットがだんだんイライラしてきます。
全くもって、オリジナリティがないと思いました。
どれもこれも観た事あるような、そんな感じに思えました。

面会中のシーンも、手ぶれ感のある、タイトルを意識した映像も、ちょっと狙い過ぎというかなんというか・・・。
でもって、ラストカットですよ。
ほら、きたっ!って感じです。
なんなんですかね~、もっと広く全体を見渡せないのかな~?と思いました。
ブツブツ切れるシーンもそうだけど、好きなカットや好きなシーンを詰め込んで繋いだって感じがしないでもないです。

お話的には、ちょっと解りにくいけど、兄弟って難しいですから、こういうのもアリかなとは思って観ていました。
「兄ちゃん、家に帰ろう~」って言われてもね~、イケシャーシャーとよく言えたもんだって気もしますけどね。
要するに、あのテープって本来の意図は幼い頃の兄弟の絆を描いているんだろうけど、それよりも、あの腕の傷の説明がメインにとられかねない(それでいいのかな?)。
要は、稔は助けようとしたって思い出したんですよね。
っていうか、それならば、捲っていたシャツの袖を戻した猛の意図はなんだったのでしょうか?
しかも、あの傷って、新しい傷には見えなかったし・・・。
う~ん、なんなんだろう??

香川照之、オダギリジョーという素晴らしいキャストの演技で持っていたように思うけど、それでも、もっともっと良くなったはずだと思うと、ちょっと残念に思いました。
同じく、脇役もそうです。
みんな良い演技をしていたのに、モサモサとした映画に仕上がってしまってもったいない。。
もっとなんとかなりそうなものを、やはり、全体を見渡せていないように思いました。

評価が高いようですが、私は残念な気持ちの方が強かったです。
それから、字幕入れて欲しかったですね。
橋の上で智恵子が何て叫んでいたのか聞き取れませんでした。


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