北京の役所に勤め、妻と生まれて間もない息子と暮らすジンハー。彼はある日、高校時代の恩師が抱えたトラブルを解決するため、山あいの村に10年ぶりに帰郷した。目的を果たし、北京へ戻ろうとしたジンハーは、思いがけず初恋の女性、ヌアンと再会する。薄汚れて、見るからに生活に疲れている様子で、10年前とはまるで別人のようなヌアンの姿に動揺するジンハー。彼女は幼なじみで聾唖のヤーバと結婚し、既に6歳になる娘もいた。ジンハーの心に昔の甘く切ない日々が甦る。翌日、ジンハーは予定を変更してヌアンの家を訪れるのだったが…。
故郷の香り 2003年/中/フォ・ジェンチイ
いや~、びっくりしましたぁ~。
な~んか、香川照之に似てるな~と思っていたら、香川照之でした。
映画の中では思いっきり異色でしたね。
そこが狙いだったのかもしれませんが、私としてはちょっと不満でした。
香川が演じるヤーバって、目付きや態度が意地悪~い感じに見えるんですよ。
脚が不自由なヌアンをもらってやったっていう雰囲気がアリアリでね。。
ところが、そうじゃなかった・・というのが明らかになるにつれ、ヤーバの純粋な気持ちに心打たれてしまいました。
お話的に、それ程のものでもないと思うのですが、やはり、雰囲気がたまりません。
静けさの中に村人たちの慎ましさや、内に秘めたる芯の強さが感じられ、それだけでも充分惹き付けられます。
10年ぶりに帰って来たジンハーの思い、ヌアンの過ごしてきた10年、それらが抜群のタイミングで明らかになるのですが、そのタイミングの良い回想シーンはスゴイな~と思いました。
そして、ヤーバですよ。
ヤーバに泣かされましたよ。
ただね、前半の意地悪そうな態度って必要ですかね~?
ごのギャップが欲しかったのかもしれないけれど、ちょっとどうかな~?と思ってしまいました。