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ゼア・ウィル・ビー・ブラッド

2008年05月04日 23時09分25秒 | 映画 さ行
評価★★★


傲慢、強欲、非道、極悪モンスターって、あなた・・・。


重い!重すぎて偏頭痛がしてきた。

上映時間も、ここ最近の映画としては
158分と長尺である。

ところで、
最近の映画の上映時間が100分切りと短かくなってきているのは何故だ?

まぁ、探れば答えは見つかるから良いとして・・・。


本作を観て思ったのが、
やたら無駄とも思えるシーンが多かったことと
随所に出てくる説明的なシーンも「もういいのでは?」と
思うほど長かったしね^^

単細胞のワタシには、こういう文芸風の作品は好きになれないわ。

そもそも、主人公のキャラに吐きそうなくらい苛立った。
どうにも鑑賞中は嫌々観ているという、気分の悪い自分が居たのだ。

ダニエル・デイ=ルイスにしても個人的には
『ラスト・オブ・アメリカン』と『クルーシブル』以外は
このひとを認めていません。

演じる俳優自身が好きでなく、キャラクターにも嫌悪感が湧き
無駄な演出が多く、トドメは気が触れそうになる効果音楽だ。

冒頭から、両耳を塞ぎたくなるような音楽には
ホトホト参ってしまった。



◇----◆

20世紀初頭のカリフォルニアが舞台の大河ドラマ。

しがない鉱山労働者が石油採掘によって
富と権力を手に入れていく姿を描き出す。

だが、これは正当なアメリカン・ドリームの物語ではなく
むしろ、アメリカン・ドリームを衝き動かしてきた
闇の力(欲望)を、冷徹なまでの誠実さで赤裸々に描いた
一大叙事詩である。

◆----◇


自分勝手で他人を一切寄せ付けない
行動力はあるが、極度の用心深さは
簡単にひとを殺してしまう。

これは、強欲になったアントン・シガーか。


ある日、採掘中の事故で急性難聴になってしまった息子が
やがて大人になり「自分も父さんと同じ事業を始める」と伝えた途端
異常とも取れるほどキレてしまう。
聾唖になった息子が一人前になっていくのを拒むこの親はいったい何だ!
その奥底にあるのは、子離れできない親という可愛いものではない。
完全に憎んでいるという信じられない男なのだ。

ラストの気が狂っていく様は、救いようのない哀れみを感じた。


実は、牧師とポールが同一人物と思っていたのが大失敗。
なので、部分的に変だな~とは思っていたのですが(笑)

この映画をもういちど観る気力はもうありません。


おまけ)
この人物像は
黒澤映画の『生きものの記録』(1955)の中島(三船敏郎)を思い出す。

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監督:ポール・トーマス・アンダーソン
脚本:ポール・トーマス・アンダーソン
撮影:ロバート・エルスウィット
音楽:ジョニー・グリーンウッド


出演:ダニエル・デイ=ルイス/ポール・ダノ/ケヴィン・J・オコナー/キアラン・ハインズ


『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』

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2 コメント

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☆あらら・・☆ (TiM3)
2008-05-04 23:43:34
なんだか『ギャング・オヴ・NY』よりも重そ~ですね。。

私的には、背後から近付き、

ダニエル・デイ=ルイスのおヒゲを引っ張りたい、と言う

壮大な悲願があったりもするんですが、代理人を通じてマジに訴えられそうなので、流石に自粛しております・・(やめとけ、て)
返信する
『G・O・N』 (ituka)
2008-05-05 19:05:02
『ゴン』よりも重たかったです^^
個人的には『大いなる陰謀』のアーヴィング上院議員よりも
拒絶反応を起こした次第です。

それにしても、本作で使われた音楽が著名人などに
高評価だったことが不思議でなりません。

>ダニエル・デイ=ルイスのおヒゲを引っ張りたい、と言う

スープを飲んだときに口髭に付くカスが
気になって仕方がなかったというワタシは潔癖症なのかな~なんちゃって^^
返信する

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