
評価:★★★☆【3,5点】
荒廃したオーストラリアで起こったひとつの小さな事件を描く。
『マッドマックス』のような派手さはないが地味だけど妙に心を打つ。
◇
世界経済の崩壊から10年後のオーストラリア。
世界中から移民がやって来て無法地帯と化していた。
場末のレストランで休憩していた孤独な放浪者エリックは、
3人組の強盗に愛車を盗まれてしまう。
エリックは3人が乗り捨てたピックアップトラックに乗り込むと、
奪われた愛車を取り戻すべく、執拗な追跡を開始する。
やがて、銃でわき腹を撃たれ重傷を負った男レイと出会う。
彼は3人組のボス、ヘンリーの弟で、
負傷したために置き去りにされたのだった。
そのレイを荒野の病院へと連れて行き、治療を施すと、
そのままヘンリー追跡の旅に帯同させるエリックだったが…。
<allcinema>
◇
荒廃した世界は水もガソリンも底を突き
ほとんど『マッドマックス』の延長線上にいる感覚だ。
ただ、そういった資源を独占する悪党がいるわけでもなく
映画は強盗に愛車を奪われた男が“それ”を取り戻すためだけに
疾走する姿を追い続けている。
こう言っては失礼だが車も大衆車クラスなのに
何故そんなに執拗に追いたがるのかが本作の謎の部分となる。

途中で一人の瀕死の青年を拾うことになり
偶然にも彼の兄がその強盗団のひとりであると判明する。
そして、青年を乗せ車を奪い返すためのロードムービーが続くのだ。
物語は静かに淡々と進んでいくが、どのシーンも
決して退屈しない作りになっている。
常に脳内を引き裂くかのような異様な効果音が地を這い
彼らのいる世界が腐乱一歩手前であるかのよう。
終盤に男が車を取り戻すため執拗に追いかえた理由が判る。
そして、その理由も恐ろしく単純なものだが
この世界ではそれが彼にとって如何に重要なことなのか痛感するのだった。
【今週のツッコミ】
・瀕死の青年を演じたロバート・パティンソンが凄く上手い!
少し知的障害があるのだが演じ方が控えめで今後の彼に注目だ。
・主人公の男をガイ・ピアースが演じてるわけだが
さすがにあの出で立ちだとほとんど彼だと気が付かない(笑)
・冒頭部分、古ぼけたレストランにいる主人公の横顔アップの
窓の外で一台の車が横転しながらフェードアウトするシーンが秀逸。
・廃材に埋まり動かなくなったピックアップを捨てて
駐車してあった主人公の車を盗みその場を去る。
異変に気付いた主人公が自分の車が盗まれたことに気づく。
道路脇に放置された先ほどのピックアップを見つけ強引にバックさせ
車を追いかける。
数分で追いつき、カーチェイスが始まるが『マッドマックス』のような
派手なシーンはないが、これはこれで日常的で逆にリアルでワタシは好きだ(笑)
・荒廃したオーストラリアの砂漠地帯を見るたびに、その他の地域で
『マッド・ガンズ』や『マッドマックス』の戦いがあったんだろうな
ひとり想いに耽る管理人でした(爆)
-----------------------------------------------------------------
監督:デヴィッド・ミショッド
脚本:デヴィッド・ミショッド
音楽:アントニー・パートス
出演:ガイ・ピアース/ロバート・パティンソン/スクート・マクネイリー/
『奪還者』
荒廃したオーストラリアで起こったひとつの小さな事件を描く。
『マッドマックス』のような派手さはないが地味だけど妙に心を打つ。
◇
世界経済の崩壊から10年後のオーストラリア。
世界中から移民がやって来て無法地帯と化していた。
場末のレストランで休憩していた孤独な放浪者エリックは、
3人組の強盗に愛車を盗まれてしまう。
エリックは3人が乗り捨てたピックアップトラックに乗り込むと、
奪われた愛車を取り戻すべく、執拗な追跡を開始する。
やがて、銃でわき腹を撃たれ重傷を負った男レイと出会う。
彼は3人組のボス、ヘンリーの弟で、
負傷したために置き去りにされたのだった。
そのレイを荒野の病院へと連れて行き、治療を施すと、
そのままヘンリー追跡の旅に帯同させるエリックだったが…。
<allcinema>
◇
荒廃した世界は水もガソリンも底を突き
ほとんど『マッドマックス』の延長線上にいる感覚だ。
ただ、そういった資源を独占する悪党がいるわけでもなく
映画は強盗に愛車を奪われた男が“それ”を取り戻すためだけに
疾走する姿を追い続けている。
こう言っては失礼だが車も大衆車クラスなのに
何故そんなに執拗に追いたがるのかが本作の謎の部分となる。

途中で一人の瀕死の青年を拾うことになり
偶然にも彼の兄がその強盗団のひとりであると判明する。
そして、青年を乗せ車を奪い返すためのロードムービーが続くのだ。
物語は静かに淡々と進んでいくが、どのシーンも
決して退屈しない作りになっている。
常に脳内を引き裂くかのような異様な効果音が地を這い
彼らのいる世界が腐乱一歩手前であるかのよう。
終盤に男が車を取り戻すため執拗に追いかえた理由が判る。
そして、その理由も恐ろしく単純なものだが
この世界ではそれが彼にとって如何に重要なことなのか痛感するのだった。
【今週のツッコミ】
・瀕死の青年を演じたロバート・パティンソンが凄く上手い!
少し知的障害があるのだが演じ方が控えめで今後の彼に注目だ。
・主人公の男をガイ・ピアースが演じてるわけだが
さすがにあの出で立ちだとほとんど彼だと気が付かない(笑)
・冒頭部分、古ぼけたレストランにいる主人公の横顔アップの
窓の外で一台の車が横転しながらフェードアウトするシーンが秀逸。
・廃材に埋まり動かなくなったピックアップを捨てて
駐車してあった主人公の車を盗みその場を去る。
異変に気付いた主人公が自分の車が盗まれたことに気づく。
道路脇に放置された先ほどのピックアップを見つけ強引にバックさせ
車を追いかける。
数分で追いつき、カーチェイスが始まるが『マッドマックス』のような
派手なシーンはないが、これはこれで日常的で逆にリアルでワタシは好きだ(笑)
・荒廃したオーストラリアの砂漠地帯を見るたびに、その他の地域で
『マッド・ガンズ』や『マッドマックス』の戦いがあったんだろうな
ひとり想いに耽る管理人でした(爆)
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監督:デヴィッド・ミショッド
脚本:デヴィッド・ミショッド
音楽:アントニー・パートス
出演:ガイ・ピアース/ロバート・パティンソン/スクート・マクネイリー/
『奪還者』
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