
評価:★★★☆【3,5点】
アレって、感度良すぎ!
息使いまで聴こえるマイクにはノイズフィルターを。
にしてもガイ・ピアースがコリン・ファースの兄というキャラには疑問符が(爆)
事実、7歳違いでコリンの方が年上。
しかも本作の映像を見ても、別段にメイクで年相応のキャラになっているわけでもなく
その辺りの俳優選びをしたスタッフは、いったいどう考えていたのかが気になった。
◇
英国王ジョージ5世の次男ジョージ6世は、
幼い頃から吃音というコンプレックスを抱え、人前に出ることを極端に恐れる内向的な性格となり、
成人してからも自分を否定し続ける人生を送っていた。
吃音を克服すべく、何人もの言語聴覚士の治療を受けるものの一向に改善の兆しは見られない。
そんな夫を心配する妻エリザベスが最後に頼ったのは
スピーチ矯正の専門家というオーストラリア人のライオネル。
彼は王子に対しても遠慮のない物言いで次々と風変わりな治療法を実践していく。
そんな中、国王に即位した兄エドワード8世が、王室が認めない女性との愛を貫き、
突如王位を返上してしまう。
王位の継承など考えてもいなかったジョージは、最も恐れていた事態に直面し、
恐怖のあまり泣き崩れてしまうが…。
<allcinema>
◇
とにかく単純明快なお話にも関わらず、何故これほど評価が高いのか。
本作を見て思いました。
冒頭のコリンの閉幕あいさつ。観てる方もその息苦しさによる緊張感が凄かった。
吃音症の自分を生涯否定してきた男が、以降、王位として生きて行くには
吃音という言語障害はことのほか致命傷であることが分る。
そして、それを言語聴覚士による治療もまったく改善されぬまま
本人も生涯治らないコンプレックスとして共有していくつもりだった。
妻の懸命な努力によるものが映画の中でかなり印象に残った。
王位として民衆を前にし、必ず訪れる演説という公務は避けて通れないのだ。
これは、絶対的な致命傷をいかにして克服していったのかが鮮明に描かれている。
誰もが持っているであろうコンプレックス。
その治療法にもいろいろあって、中には失笑すらしてしまうものまであった。
それを、王位が反抗しながらも懸命になって治癒させようとする姿に感動を呼ぶ。
当然、最後は見事な演説を聴かせるわけですが、そこに至るまでの長い時間が
観ててまったく飽きさせない演出こそが本作の最大の魅力だと思った。
もうすぐ発表される第83回アカデミー賞ですが、12部門にノミネートされた実力は
感じましたが、個人的には“感動のラスト”の影で隠れている事が気になった。
ヒトラー率いるドイツ軍との開戦宣告したということは
戦争に行く兵士が当然いるわけで、そのことがちょっと気になってしまい
それと、兵士の親の気持ちを考えると、素直に喜べないな~と感じてしまった^^;
おまけ)
・随所で使われていた効果音楽が実に心地良かった。
最後の演説で使われた音楽は、ワタシ的に大好きな楽曲なんです。
『ノウイング』とは、また別の意味で素晴らしい効果を上げていたと思う。
・コリン・ファースの吃音演技はほんとうに息苦しくて呼吸困難になってしまったワタシ(笑)
雰囲気的にはアート系作品ですが、これだけ絶賛されると大手配給会社が飛び付き
まるで大作映画のように公開館が全国一斉に広がっていくんですね。
・エドワード8世(ガイ・ピアース)の愛人を演じたイヴ・ベストが実年齢以上に老けて見えた。
去年まで三十路だったなんて思えないわ!ぜったいに50代にしか見えなかった。
雰囲気的にはクラシック女優のようで、そこは魅力的だった(爆)
------------------------------------------------------------------------
監督:トム・フーパー
脚本:デヴィッド・サイドラー
撮影:ダニー・コーエン
音楽:アレクサンドル・デスプラ
出演:コリン・ファース/ジェフリー・ラッシュ/ヘレナ・ボナム=カーター/ガイ・ピアース/イヴ・ベスト/
『英国王のスピーチ』
アレって、感度良すぎ!
息使いまで聴こえるマイクにはノイズフィルターを。
にしてもガイ・ピアースがコリン・ファースの兄というキャラには疑問符が(爆)
事実、7歳違いでコリンの方が年上。
しかも本作の映像を見ても、別段にメイクで年相応のキャラになっているわけでもなく
その辺りの俳優選びをしたスタッフは、いったいどう考えていたのかが気になった。
◇
英国王ジョージ5世の次男ジョージ6世は、
幼い頃から吃音というコンプレックスを抱え、人前に出ることを極端に恐れる内向的な性格となり、
成人してからも自分を否定し続ける人生を送っていた。
吃音を克服すべく、何人もの言語聴覚士の治療を受けるものの一向に改善の兆しは見られない。
そんな夫を心配する妻エリザベスが最後に頼ったのは
スピーチ矯正の専門家というオーストラリア人のライオネル。
彼は王子に対しても遠慮のない物言いで次々と風変わりな治療法を実践していく。
そんな中、国王に即位した兄エドワード8世が、王室が認めない女性との愛を貫き、
突如王位を返上してしまう。
王位の継承など考えてもいなかったジョージは、最も恐れていた事態に直面し、
恐怖のあまり泣き崩れてしまうが…。
<allcinema>
◇
とにかく単純明快なお話にも関わらず、何故これほど評価が高いのか。
本作を見て思いました。
冒頭のコリンの閉幕あいさつ。観てる方もその息苦しさによる緊張感が凄かった。
吃音症の自分を生涯否定してきた男が、以降、王位として生きて行くには
吃音という言語障害はことのほか致命傷であることが分る。
そして、それを言語聴覚士による治療もまったく改善されぬまま
本人も生涯治らないコンプレックスとして共有していくつもりだった。
妻の懸命な努力によるものが映画の中でかなり印象に残った。
王位として民衆を前にし、必ず訪れる演説という公務は避けて通れないのだ。
これは、絶対的な致命傷をいかにして克服していったのかが鮮明に描かれている。
誰もが持っているであろうコンプレックス。
その治療法にもいろいろあって、中には失笑すらしてしまうものまであった。
それを、王位が反抗しながらも懸命になって治癒させようとする姿に感動を呼ぶ。
当然、最後は見事な演説を聴かせるわけですが、そこに至るまでの長い時間が
観ててまったく飽きさせない演出こそが本作の最大の魅力だと思った。
もうすぐ発表される第83回アカデミー賞ですが、12部門にノミネートされた実力は
感じましたが、個人的には“感動のラスト”の影で隠れている事が気になった。
ヒトラー率いるドイツ軍との開戦宣告したということは
戦争に行く兵士が当然いるわけで、そのことがちょっと気になってしまい
それと、兵士の親の気持ちを考えると、素直に喜べないな~と感じてしまった^^;
おまけ)
・随所で使われていた効果音楽が実に心地良かった。
最後の演説で使われた音楽は、ワタシ的に大好きな楽曲なんです。
『ノウイング』とは、また別の意味で素晴らしい効果を上げていたと思う。
・コリン・ファースの吃音演技はほんとうに息苦しくて呼吸困難になってしまったワタシ(笑)
雰囲気的にはアート系作品ですが、これだけ絶賛されると大手配給会社が飛び付き
まるで大作映画のように公開館が全国一斉に広がっていくんですね。
・エドワード8世(ガイ・ピアース)の愛人を演じたイヴ・ベストが実年齢以上に老けて見えた。
去年まで三十路だったなんて思えないわ!ぜったいに50代にしか見えなかった。
雰囲気的にはクラシック女優のようで、そこは魅力的だった(爆)
------------------------------------------------------------------------
監督:トム・フーパー
脚本:デヴィッド・サイドラー
撮影:ダニー・コーエン
音楽:アレクサンドル・デスプラ
出演:コリン・ファース/ジェフリー・ラッシュ/ヘレナ・ボナム=カーター/ガイ・ピアース/イヴ・ベスト/
『英国王のスピーチ』
>ガイ・ピアースがコリン・ファースの兄というキャラには疑問符が
わたしもこれはどうよと思いましたが、兄のウィンザー公はハンサムなプレイボーイで、実際も弟より若く見えたらしいとか。
あの冒頭の閉会式でのスピーチは結局どうなったのでしょうね。
無残な出来だったのは推測できますけど^^;
>兄のウィンザー公はハンサムなプレイボーイで、実際も弟より若く見えたらしいとか。
へ~!やっぱりそうだったんですか!
それなら納得です。
それからジョージ6世の短命ぶりもちょっと気になりますね^^
吃音を抱えながらも国王になったりしたことは彼にとってストレスになったらしく、心身に負担をかけたらしいです。
早世したことに対して、エリザベスは、終生ウィンザー公爵夫妻を許さなかったとか。
それでもジョージ6世は気立てが優しかったのか、それともエリザベスが支えたのか、国民に支持される王となりました。
それも運命・・とは思いますが、そこを超えていけるのもまた、運命なんでしょうね。
思えば、立場的に吃音症がどれだけストレスになっていたのか、想像を絶するものだったのですね。
毎回のスピーチのたびに、脇にローグが付き添ってたとはいえ
開戦演説のようなマイクだけしか無い状態とちがい、民衆やメディアが目の前にいるわけですしね。
>早世したことに対して、エリザベスは、終生ウィンザー公爵夫妻を許さなかったとか。
そもそも彼らの結婚自体が王室の汚点みたいなもんでしたしね。
ジョージ6世の吃音の原因も悲惨でしたし、そういう意味では本作の主人公となる価値は十分にありました。
>それも運命・・とは思いますが、そこを超えていけるのもまた、運命なんでしょうね。
そうですよね。
マット・デイモンの新作にも運命というキーワードが出てきますが
立場的に自分本位で運命を変えるなんてことが不可能なのも辛いです。
明日のオスカー作品賞どうなんでしょうね。
観たら、また、うかがいますわ~
本作は時期的に今がいちばん盛り上がってる感じですよ。
明日のアカデミー賞を生で観たいけどwowow解約しちゃったしな~(爆)
感想楽しみにしてますね。
彼もシンプソン夫人もイメージがピッタリでした。
確かに私も、兄?と思いましたけど…。
良い映画だったなぁ。
もうそれだけでかも。
オスカー取って、上映館が増えることを期待。
去年のサンドラのように、たくさんの人に観て欲しいです♪
やっぱり、本作品は強かったですね!
4部門も受賞してしまいましたし^^
ガイ・ピアースのチャラ男って笑ってしまいましたよ^^
『ハート・ロッカー』の硬派なイメージが本作で崩れ去りました(爆)
>良い映画だったなぁ。
お!シミジミと遠くを見つめるオリブリたん!
川柳になっちゃった(笑)
これで、ロング上映決定かもしれませんね。
まあ、私としてはいい作品だったとは思いますが、
今年は2強とはっきり言われていたし、
どっちでも~というカンジでしたわ(笑)
それよりも、「インセプション」4冠もうれしいし、
一番は助演男優賞のC,ベイルかな~♪
いろいろ言われたけどやっと獲れておめでとうーです~
ワタシもどちらが獲ってもいいくらいの気持ちでしたよ。
塀の外からお祭りを眺めてる感じですかね~^^;
>それよりも、「インセプション」4冠もうれしいし、
そうそう!意外にもと言ったらブーイングものですが
映像や音響とはいえ4冠は大したものですよね。
>一番は助演男優賞のC,ベイルかな~♪
これですよ、これ!
実はワタシも、今回のアカデミー発表でもっとも嬉しかったのはベイルの初受賞なのよ!
いつも、主役でありながら脇役に食われて可哀想でしたからね(爆)
ほんと、こころからおめでとうと言ってあげたい^^