ベルト・バックル修理 革漉き・裁断 伊東金属製作所

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Gucci 剥れたベルト補修

2019-02-15 09:19:02 | グッチ修理


グッチのベルト修理です。
ベルトが剥れてしまったので、ご自身で接着剤を塗ったのですが、また剥れてしまったとの事でした。
連絡をいただいた段階では、どのような接着剤を使ったのかわからなかったので、実物を見てみないと補修できる範囲なのか、ベルトだけ作り直す必要があるのか判断できないので、まずはお送りいただいて拝見させていただきました。
ベルトの剥れは早い段階で、何も手を施さない状態であれば補修できることが多いのですが、逆にご自身でなんとかしようと、特にチューブに入った中身の黄色い接着剤ですね、ゴム用とかでありますが、G○○なんて数字が付いているあれを使うと、パリパリになって、しかもこちらでその後に補修しようにも綺麗に取り除けないので、ベルトがダメになってしまう場合がありますのでご注意ください。
ベルトが剥れてしまったら、できるだけ早い段階での修理をお勧めします。


今回の場合はどうも木工用ボンドを使ったようです。
ただ、はみ出た部分は乾いてしまうと溶剤でも溶けないので、綺麗に拭きとれませんので、そのまま処置するようになります。


穴周りも傷みがひどいです。
このベルトの場合、革同士の接着が剥れるというよりは、中の芯材がボンテックスという紙を積層したような素材ですので、何度貼り合わせても、その面はくっついていても他の層が剥れるというエンドレスな仕様です。
材料の選択ミスですね。
それでステッチ入れずに製品としているのですから、なんとも強気な売り方、さすがグッチです。
それでも売れるのですから、ブランドの力は偉大です。


全て剥がして貼り直しました。
革が伸びてしまっていて、こんなにも外側と内側の革で差ができてしまっていました。
こうなってしまうので、剥れた状態で我慢して使うのはお勧めできないのです。
あまりひどくなると、穴の位置が裏表で合わなくなります。


再びはがれないようにステッチを入れました。
ある意味、こうなってはじめてこのベルトは完成形になったと言えるでしょう。
イタリアの製品はデザイン重視で、実用性が犠牲になっていることがしばしばあります。
デザイン上、ステッチなしのベルトがグッチの場合は多く、剥れたというご相談もいくつも受けます。
日本人の感覚としては、ステッチを入れて、あるていど実用性を持たせたものを手に入れたいものです。


穴周りもきれいになりました。
このベルトは旦那さまのベルトを奥様が内緒で弊社に依頼して来られたので、諦めていたこのベルトがまた使えるようになったのを見せてびっくりさせます。と、おっしゃっていました。

修理受付は、メールかLINEでお申込みください。
お電話でのご相談も受けておりますが、お電話のみでは状態が確認できませんので、作業出来るかどうかも、お見積りもできません。
特にお値段のお話は、お電話だけでは一切いたしません。
(おおよそのお答えもいたしかねます)
お電話いただいても、画像を送って下さいという内容のお話になってしまいますので、画像をお送りいただいてからのお問い合わせでお願いします。

大体の価格を知りたい場合は、弊社ホームページをご覧になってみてください。
こちらには価格を記載しています。
ブログだと年数経過して価格改定したり、消費税の税率が変わったりで更新しきれないので、ブログには記載しないようにしました。

持込いただく場合、留守にするときもございます。
必ず事前にご予約ください。
直せないものを持ってきていただいても、こちらも困りますので、持込でも画像送付はお願いします。

土日はお休みですが、LINEの場合、時間があれば可能な限り返信してます。
ただ私もお休みなので、返信に時間が掛る場合もあります。
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よろしくお願いします。



伊東金属製作所
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