鼓緒太

~on a journey with sound…

5/23【そして、再び…明日香村。】

2009-05-23 | 日記
 …無事に。

 …起きられた

 新幹線や飛行機を使って移動するような日の朝の目覚めは…ちょっと怖い(死)起きられてホントによかった…















 …というわけで、眠気と共に…いざ、奈良県明日香村へ。1年ぶりの明日香村…かなり楽しみだ

 新横浜で【ひまわりラヂオ】の2人と合流し、東海道新幹線で京都へ。京都からは近鉄線に乗り換え、橿原神宮前駅へ。

 …1年前と全く同じコース。去年と違うのは…出発時間が早いということと、天気が雨ではなく晴れということ…そして、電車内でマスクをしている人が多いこと(死)















 …マスクをしている人達が、関東よりも明らかに多い。電車の中が病院の待合室のようだったけど。

 …まぁ、仕方あるまい


















 それでも。やはり…。電車の窓から寺の屋根が見え隠れしてみたり、歴史の教科書に出て来そげな地名の駅を通過してみたりすると…些か心乱れてくる感じ

 ………さっきまでの眠気は一瞬で遥か彼方へと吹き飛び、何とも説明のつかない興奮状態になるのだ。

 京都とか奈良とか…。何故こんなにも古い都に心惹かれるのか…自分でもよく分からない












     

 …そんな電車の中で落ち着きなくキョロキョロしながら過ごしているうちに、橿原神宮前駅に到着。そこから車で、明日香村にある【飛鳥資料館】へ向かう。















     

 車は橿原市からほどなく明日香村に入る。この村に入った瞬間、風景が一変するのだ。この感動も…やはり説明がつかない

 この明日香村。人口は僅か6000人ちょっとの小さな村なのだが。村全体に古代の趣が多く残されている。資料館の方にお聞きして分かったことなのだが、村の景観を守るためにいろいろな規制があるそうだ。

 例えば、家を建てる場合。屋根は瓦屋根で、その瓦の色までもがある程度決められているという。外壁や塀の材質や色も、同様にいろいろな規制があるようだ。

 ………なるほど、納得である。壁や看板の色を規制する地域は俺の地元にもあるけれど、屋根や壁の形状や材質まで規制されてるのはすごい

 去年は雨で、あたりの風景がよく見えなかったが、今年は晴れているので、いろいろとよく見える。車から見える風景に…いちいち大きな感動を覚えている俺知らないけれど…昔から知っているような…この途方もなく懐かしい感じは………ってしつこいけど。ホントにいい村なのだ。















        

 そして、ほどなく飛鳥資料館に到着。リハ前に軽くあたりを散策してみた。この散策も…俺にとっては今回の大きな目的だったりする去年は。時間的に余裕がなかったのと、更に、雨が降っていたってのもあって、この散策ができなかったのだ。これがどうにも心残りで…

 散策といっても、ただ資料館の敷地内、及びその周辺をちょっと歩いてみるだけなのだが。5月の新緑の中の散策は、かなり気持ちがいい

     

 去年は全く気付きもしなかったけれど。資料館の敷地内にはいろいろな石のオブジェがある。
     
 …なんか、いい














 そして、メインの展示物である【キトラ古墳】の壁画を見せていただいた。

 去年は【十二支】。今年は【青龍と白虎】。来年は4神が揃うそうで。

 壁画そのものは断片的なものでかなり小さいのだが、やはり本物は素晴らしいその小さな壁画の断片に、凝縮された時間が詰まっている☆軽~く1000年以上も前に書かれたこの絵は。一体誰がどんな気持ちで描いたものなのか…もはや誰にも分からないことだろうけれど。まさか1000年以上後に…自分の描いたものが…長い行列を作った人々に見られることになるなんて…描いた人は思っていなかっただろうなぁ…

 …次元が違い過ぎる話だけれど。

 例えば俺の作った曲が…1000年以上後に発見されて…譜面が展示される?…とか…?

 …そういうことなんだよね、きっと(笑)

 想像がつかないし(笑)

 因みに【キトラ古墳】の【キトラ】とは。何だか日本のものではい響きにも感じられるが、それはカタカナで表記されているためだと思われる。

 この【キトラ】の名前の由来には2つの説がある。

 1つは、このあたりに【北浦】という地名があり、それが変化し【キトラ】となったという説。もう1つは、この壁画があった古墳に盗掘穴があり、そこから覗くと亀と虎の壁画が見えたため、【亀虎】…つまり【キトラ】となったという説。

 …いずれにしても。【キトラ】という響きは、不思議な空気感のある言葉である。













 さて。本日のステージは…。

     

 こんな場所。

 …ステキすぎます

 足元はこんな感じで…岩がゴツゴツしてたりするけど。

     

 …そんなことは気にならないくらいに気持ちのよいステージ

 昨年は生憎の雨で室内での演奏となってしまい、今年はどうしても晴れて欲しかったのだが。晴れてホントによかった~

     

 この飛鳥資料館ライヴと言えば。去年の譜面台騒動を思い出さずにはいられない(笑)

     

 …譜面台がなかったので、トイレの案内看板を使って無理矢理譜面台を作ったあの日からもう1年経ったと思うと、何だかとても不思議な気分。

 今日は、昼と夜の2回公演。

     

 前回同様…飛鳥人の衣装を身にまとい、ステージへ。

 5月とはいえ…かなり強烈な陽射しで…目を開けていられないほど眩しかったけれど

 それでも…かなり気持ち良く演奏できた

 野外ライヴ…まぁ演奏をしていて気持ちはよいのだが、音響的にはなかなかバランスをとりにくいことが多かったりする。

 しかしながら、今日の音響担当の方はとってもいい感じに調整してくださって、かなり演奏しやすかった

 …感謝です

 …因みに、去年も同じ方が調整してくれたんだが

 …そうそう。感謝と言えば。飛鳥資料館の方々が本当にいろいろと親切にしてくださって、それも嬉しかった☆そういったさりげない心遣いが…会場の雰囲気をとってもよくしていたように思う。











     

 …そうして、汗だくの1stステージは無事に終了。

     

 お弁当をいただき…

   (ビックリするくらいかなりのボリュームだったっ!)

 …2ndステージが始まる。

     

  ステージの周辺には、3000本以上の蝋燭がともされ、

     

 …光りの回廊が…

     

 そんな幻想的な雰囲気の中、しっとりとした曲を中心に演奏。

 ヴォーカルのさやか女史の声は、幻想的な雰囲気の中にキレイに溶け込んでいて、一瞬自分が演奏者であることを忘れてしまったり(笑)

      

 …本当にいろいろな意味で、最高のステージであった

 そうそう。急遽…なんだが。俺のピアノソロが1曲入ることに会場に到着後、突然としお氏の口から【源氏物語の曲をやってみたら?】…との発言があり、あの【末摘花】の曲をやることに。

 ………3月にライヴで弾いたっきり全く練習していない。さすがに無理かな…と思ったけど。大好きな明日香村のこんなステキなステージでやらせていただけるなんて、これほど光栄なことはない…と思い直し、演奏することにした

 …ぶっちゃけ、あの曲は相当難易度が高くて大変なので、弾くのにはかなりの覚悟が要るのだ

 …いやいや、マジで。

 










 …強く心惹かれる明日香村に自分がいるってことだけで舞い上がって判断力がなくなってたその時の俺であったけれど…。後々冷静に考えると…かなり無謀な挑戦だったかもしれない…と思うわけで(死)でも、意外なほどにちゃんと演奏できて…正直ビックリだった














    

 …というわけで。ライヴは無事に終了。たくさんの方々に聴いていただけて、本当に嬉しかった☆

 …ありがとうございました











     

 会場を少し離れた所から見ると…動物と思しき形が浮かび上がっている。

     

 展示中の白虎をイメージしたらしい。

 …キレイだ












 …というわけで。

 今回も例によって夜はさやか女史の御実家でお世話になる流れ…三重県へ。

 初めて三重県を訪れたのは、ちょうど1年前。去年の飛鳥資料館ライヴの時である。そんでもって。三重県を訪れるのは今回で4回目(笑)

 不思議な縁である。









 





 さて。

 明日は…。

 束の間のお楽しみDAY関西を満喫する予定でございます