鼓緒太

~on a journey with sound…

5/12【暈】

2009-05-12 | 日記
 見上げると…。

 どこかすっきりしない空。曇り空…とはちょっと違う。よく見ると晴れているし、すぐに雨が降りそうな雰囲気でもない。でも…ぼんやりとした色の薄い空。

 こんな日の太陽や月の周りには、ぼんやりとした輪ができている。いわゆる【日がさ】とか【月がさ】とかいうやつ。

 澄み切った青空の太陽…冴え渡る月の光…どちらも好きだけれど、【かさ】でぼんやりとしている太陽や月も、それはそれで趣が感じられて、嫌いではない。

 最近、そんな空をよく見るなぁと思っていたら。こういう現象は5月が1年で1番多いらしい。

 …氷の結晶が云々…プリズムが屈折して云々………科学的に説明できる現象であるが、俺には太陽や月がちょっと休憩しているように見える。

 …光り続ける

 …輝き続ける

 それって、とても大変なことだと思う。頑張ることは絶対に必要なことだけれど。頑張り過ぎると…潰れてしまう。


















 …ずっと頑張り続けてきた人が。ある時、突然…もう頑張らなくてよい状態になった時。

 とてつもない不安に襲われたりするのだろうか…?

 燃え尽きたその先に、何の夢も見つけられなかったその時。

 光も届かないような…底知れぬ巨大な闇の沼に飲み込まれてしまうのだろうか…?
















 …輝くことを忘れてしまったその人が。

 …光が届かなくなってしまったその人が。

















 …再び立ち上がることは、もう無理なのだろうか。


















 …しっかりと掌に伝えられた思いのほか強い力は。

 まだまだ決して衰えてはいない。

 今は…。【かさ】の中にいる。

 ただ、それだけのこと。






















 …【かさ】は、雨の前触れである。

 そうして降って流れ出す雨が。幸せをもたらす豊かな雨でありますように