「もうすぐ1ヶ月なんですよ…」
え?
「だからストレートで卒業して帰らないとダメなんです」
えっと?
キミは何を言ってるんだ??
臨月の話か?
彼女は卒業予定日が間近になってきた、ボクの担当の教習生だった。
「あ。知らないと思いますけど、最近の子は付き合って2ヶ月記念日、3ヶ月記念日とかいってお祝いするんですよ~。で、来週で彼と付き合ってちょうど1ヶ月になるんですよウフフ…」
ふ~ん。
じゃあ余計にでも教習を延ばさないといけないね凸 鬼
ん、ちょっと待てよ?
その「知らないと思いますけど、最近の子は」ってのはどゆこと?
アブネー!危うく聞き逃すところだった!
勝手にオッサンポジションに位置付けないでいただきたい。
全国オッサン選手権大会のシード権をさらっと渡さないでいただきたい。
ボクは声を荒げてこう言い返した。
そんくらい知っとるわい!
2ヶ月記念日も3ヶ月記念日もメロン記念日も!!(←ココがオッサン)
いや、まじで!
ボクもつい最近までそんな時代を生きてたっつーの!
学業と部活と記念日に追われる日々を過ごしてたっつーの!
でもまぁボクはマメなほうじゃないからうっかりその日を忘れてて
頬をふくらました彼女は細い指でボクのおでこを軽く弾いて
「もう!私たちの3ヶ月記念日を忘れるなんてヒドーイ!」って、
叱られたかったっつーの!!
そういう記念日の存在はね、友達伝いに知ってた凹
付き合うってのはそんなに面倒くさいもんなのか、とビビッたもんです。
しっかし、ひと月毎に記念日なんて、
めでたくもなんとも無いじゃないか。。
大体最近の子はスペシャルを求め過ぎなんだよ。
イベントってのはたまにあるからまだ意味がある。
そんなに頻繁にしてたらパチ屋の海イベントと変わらねぇ!
いいか?安っぽい記念日よりもな、普通の日々に意味があるんだよ!
二人が会えばその日は全てがスペシャルなんじゃないのか!?
って熱い想いを伝えたら、
「そういえば竹内まりあって島根出身の人らしいですね」
って。完全にバレてた。
まぁとにかくだ、
キミは『余命1ヶ月の花嫁』を見なさい。
見た後に、その1ヶ月をキミはどう捉えるか。
時を刻むというのはただのカウントじゃない。と分かるはずだ。
彼と会う1日、いや1秒に奇跡を感じるようになるはずだ。
…まぁボクは見てないんですけど。
彼女、
それでも1ヶ月毎の記念日をこれからも続けていくと言う。頑な。
ここまで説いてあげたのに分かってくれない。
しょうがないから最後に提案させてもらった。
せめて記念日は1周年と3周と7周と13周と、あと初めての盆ぐらいにしといてくれ。って。
取り合えずなんとか、
ストレートで卒業して盆までには帰ってもらった。

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