ハニカム薔薇ノ神殿

西南戦争の現地記者の歴史漫画を描いてます。歴史、美術史、ゲーム、特撮、同人誌の話他

関西コミティア70記念開催終了。オフ同人誌の30年を語る。

2024年05月13日 | サブカル・同人誌関係
関西コミティア70、70回記念開催
お昼までお天気もどうにかもちまして
無事終了しました。
皆様お疲れ様でした。

歴史サークルは入れ替わりが早いというか
「たまに参加」方も多いのかもしれませんが。

まだ関西コミティアが誕生した頃の1993年

90年代初めにはSNS、スマホどころか
一般家庭にPCがありませんでした。
「ワープロ写植」ですらあったかどうか…(ウチはゲームジャンル/ネオロマンスでは1997年から活動始めたのです…)
デジタル作画なんかはとんでもないです!想像すらしなかったw

そんな時代、同人誌は
「とりあえず描いた、誰かに読んでもらいたい」
ならコピー本とかにするしかなかったです。
まあこれは今もそうですが。

印刷所の規定なんか今よりずっとアバウトでした。
とりあえず「印刷で上手く出ない」水性インク等に気をつけていれば
そこそこマズくても「どうせ素人っす」で開き直れるので
それより、きちんと「本」として形になるのが感動でした。

今時のように「最初から販売するもの」「お客様」の感覚を持つ人がまだ少なく
コミケもその他も、「読者は読む側の同志、仲間」という感じで
「一人で描いててもつまらないので」
という場合に、気軽な交流の場として
「即売会」が機能していました。
まだ委託書店なんかもまだあまり聞かなかったです。
(市場自体は95年までに大きくなっていましたが)


それから10年位して、「データで作成」がぼちぼち出始め
表紙だけMOやCD-Rで入稿、高価だったphotoshopと格闘
委託書店が出始め、この頃になると「ジャンルオンリー」も盛んになりました。
「個人ホームページ」ができて、そこで作品を公開することもできるようになり…


更にそこから10年、2013年になるともう
セルシスその他の作画ソフトも従実して、セリフ写植もできるようになり
ネットの環境もずいぶん整って
完全にデータ入稿もできるようになりました。
そして2003~2013の間にはスマホとSNSが登場…

そこから「新型コロナ禍」を経ての現在になります。

もうすっかり世代は、「次世代」になりました。
大人への反抗からサブカルということもなく
最初から恵まれた発表の場で

「とりあえず本を」から「とりあえずSNS」
になりましたよね。


上の世代ってどうしても、先に「印刷物」になってしまう;
だから「先にSNSをやって耕して、育ててからやっと印刷でしょ?」
という感覚がわかんなくて
「SNSはやらずに紙の本出す」ってサークルがあるのも事実です。


さて、30年経過で
ツールの進化激変はありましたが
要はこれ「自由度が高くなった」「選択肢が増えた」
です!

今や、自宅でプリントできたり公開できたり
(昔は原稿を持って印刷所に行っていた…)
良いことかと言われたら良い事だらけなのでは。

本格的な本の横に
ホチキス留のコピー本、ペーパーがあったり
手書きのイラストが小さな額縁に入ってたり
未だに同人誌便箋も若干ある!

作画状況で言うと、これもバラバラで
フルデジタルでやる人、アナログで描いてる若い方
線画のみ手描きでデジタルでトーンなど様々です。
私はネームは原寸大の紙かな。


30年前スタイルも現在も
絵柄もそうですが「最新式でなければダメ」では無い。絶対に。


そこが関西コミティアの良さ、魅力なのかもしれません。

一旦辞めて戻ってきた方も当然いらっしゃいます^^
30年前と同じ「とりあえず手書き原稿コピー本で」
オフの即売会はそれもまた良し、な場所です。
年齢性別国籍一切無関係無し。

オリジナルでの活動は部数的には2次創作よりはイバラ道ですが
「己の興味と解釈」で無双できるのが一次創作同人誌の良いところだと思います。

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