次回以降の取材で改めて、西郷隆盛の謎に関する本を読みあさっています。


「雲よ、伝へて!」1話に登場させた西郷。
西南戦争といえば西郷は出て当たり前な気がするけど
これが実に
キャラクターとして立てにくい。のです。
企画開始した翌年、ドラマ「西郷どん」始まったから参考にしようと思ったけど
あのドラマでも難しそうだったな…。
つまり西郷隆盛はとてもドラマのキャラクターとして描く時、
大久保や勝海舟に比べたらとても成立させ難い。
知名度の割に整合性に乏しいから。
「で、どんなキャラなの?」
を読者に1発で理解させなきゃいけない場合
・上野の銅像その他にある犬連れた田舎者ルックスの、でっぷり太った愛嬌あるキャラ
(無料イラスト素材より)

うちの…ギャグの

なのか
・男が惚れる男、ガタイの良い親分的な人物(幾分好戦的)
ちなみに「遙か5」

「龍が如く 維新」

なのかどっちかということになります。
キャラクターというのはあくまで本人そのものである必要はなく
ある程度、説得できるリアリティを持っていれば良いわけでして
「遙か5」や「龍が如く 維新!」の西郷でも
「ギャグマンガ日和」や「銀魂(西郷特盛)」も間違いではないのです。
しかしそれにしても、龍馬や勝やその他に比べて西郷は
「統合的路線」がとり難いのですよ。
新選組の近藤が「とりあえずどこに居てもゴリラ」で落ち着くとか
坂本龍馬が「とりあえず天パで陽キャ」で落ち着くとかと比べたら。
西郷隆盛の本質ってどこにあるのか…。
無欲であると言われる割に、愛犬には御馳走を振舞うし
征韓論の割に、本気で世界進出を考えていたと思えないような。
斉彬に仕えた割に文明開化しない不思議。
アーネストサトウに「幕末とは別人のよう」と言われる不思議。
漠然とした感覚的な「反近代」←(「え〜なんか西洋ヤダ」)
だいたい、「貧しい農民」を救いたいのか、「とこしえの武士の世」を望むのか
左なのか右なのか…
割と場当たり的な気もするし??
でも、このどこか
感覚的で整合性の無い世界、よく知っている気がする。
我々はパリコミューンを起こしたフランス人とはやっぱり違うのだなあ。
西郷隆盛のキャラクター精神的アトリビュート。
その「落とし所」
この夏で何か掴めたらな。