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武士は食はねど高楊枝

主に野球のことを書きます。時事ネタ、軽い話題から、自分なりに研究した野球史の話題…。たまに出る野球以外の話題も注目です!

歴代ベストナイン 阪神タイガース編

2005年03月03日 01時22分04秒 | 歴代ベストナイン
今回は、阪神タイガースです。
楽な球団からやっているので、あとがつらくなりそうです。

早速いきます。

1 中 真弓明信   控 土井垣武      投 西村幸生
2 右 金田正泰     藤田平          若林忠志
3 一 バース       掛布雅之         村山実
4 三 藤村富美男    松木謙治郎       小山正明
5 左 景浦将       田宮謙次郎
6 捕 田淵幸一
7 二 岡田彰布
8 遊 吉田義男
9 投 江夏豊


はっきり言って阪神は強いです。巨人より強いんじゃないでしょうか。
ポジション別に見ていこう。
まずは捕手。
黎明期の小川年安、カイザー田中義雄、土井垣武、現役の矢野輝弘と、一時代を築いた捕手が多い。しかし、このチームの売りは豪快な打線ということで、田淵幸一を正捕手に選出した。年が経つにつれて捕手ではなくなっていったが、長打力は他の追随を許さない。
一塁はバースで異論ないと思う。
二塁は、タイプの違う選手が競った。当選の岡田は打撃の人。一応ゴールデングラブを取ってはいるが、打撃の人である。守備なら鎌田実、いぶし銀の和田豊、首位打者まで上り詰めた今岡誠が惜しい。阪神ぐらいレベルの高いチームだと、二塁岡田は穴になってしまう。数年後には躊躇なく今岡を選出したい、と思ったが、今岡は三塁にコンバートされるようだ。こういう遊びが好きな私にとっては残念なことである。
三塁は、最大の激戦区であった。候補は二人。藤村富美男と掛布雅之。人それぞれ見方が分かれるところだと思う。この企画も阪神で三球団目だが、私の好みは、同じことなら古い方にある。というより、その球団の人気面を支えた人や、黎明期の球団を押し上げた人は、その功績を評価せずにはいられない。ということで、三塁には藤村。掛布もミスタータイガースだったが、球団創設時には脇役として、戦後は関西球界のスターとして、球団を支えた藤村が三塁ベースを守ることは、何より大きな意味を持つのである。
遊撃は吉田義男。このチームでは唯一守備で選んだ。吉田ほどの好守なら、藤田のシュアな打撃に匹敵する。
外野は、中堅と左翼は簡単に決まった。残る一つだが、松木謙治郎、金田正泰、田宮謙次郎の三つ巴。三者とも首位打者獲得の実績がある。金田を選んだ理由だが、実働15シーズンという長い阪神での活躍である。松木は時代背景から仕方ないが、田宮の場合は不本意ながらも他球団に移籍している。成績は毎日時代の方が良いくらいだ。
控え選手は、今まで名が挙がった選手の中から打撃中心で選んだ。選考漏れの中でも、遠井吾郎らの強打、三宅秀史の守備など、球史に名を残す名人がいくらでもいる。

投手陣に目を移そう。阪神の投手陣は、全く迷わなかった。私でなくても、五人中四人は同じ顔ぶれだろう。江夏、村山、小山の三人と若林は文句のつけようがない。実績も名声も申し分ない。残るひとりだが、バッキー、小林繁、山本和行あたりが候補だが、私は戦前のエース西村幸生を選んだ。沢村と互角に投げ合った大投手である。実働三年で余力を残してプロ野球を離れ、そして戦死。今の若い人はほとんど知る人はいないだろうが、日本プロ野球の歴史の1ページ目には、必ず彼の名前があるはずだ。
自分の趣味を推しつけるのは気が引けるが、若い人には、ぜひ野球の歴史に興味を持っていただきたい。プロ野球の歴史であったり、野球の日本伝来であったり、あるいはアメリカ球界に話が飛ぶかもしれない。古いものはしょせん古いと捨ててしまうのは悲しいことだ。現在も未来も、過去から続く歴史の先端にくっついているのである。とまあ、説教くさくなってしまったが、つまるところ、野球の歴史は面白いし、それを知ることによって、現在の野球を見ることも面白くなるのである。

さて、いずれ書こうと思っていることですが、巨人のメンバーと阪神のメンバーと較べると、チームカラーの違いがはっきりと浮かび上がりますね。

中日ドラゴンズ 歴代ベストナイン

2005年02月12日 02時57分55秒 | 歴代ベストナイン
ベストナイン企画、2回目の今日はプロ野球創立(本当は違うが便宜上)からの雄、中日ドラゴンズを取り上げます。
本題に移る前に、少し雑談を。
合併やら参入やらストライキやらですっかり忘れられていましたが、昨年はプロ野球創立70周年(以下いちいちことわりません)でした。したがって今年は71年目にあたり、老舗球団の阪神、中日にとっては球団設立70周年となっています。
野球といえばこの会社、ベースボールマガジン社では、両球団の70年史の発行に向けて、以下のアンケート企画を行っています。
http://www.bbm-japan.com/wb/entry/70_info/index.html
両球団のファンの方や、プロ野球史に興味のある方は回答してみてはいかがでしょうか。ただ、なにしろ70年前からの通史なので、昔の選手と今の選手を較べるだけの知識のない人は、ファンでもない限りやらないほうがいいと思います。企画を壊しかねません。
そのアンケートの中に、両球団の歴代ベストナインを選出するというものがありました。ついでなので、今ここで僕の考える中日ドラゴンズベストナインを発表させていただきます。阪神は、また後日。

1 中 中利夫   控 西沢道夫    投 権藤博
2 二 高木守道    杉山悟       鈴木孝政
3 一 谷沢健一    マーチン      郭源治
4 左 江藤慎一    大島康徳      山本昌広
5 右 パウエル    立浪和義
6 三 ゴメス
7 遊 宇野勝
8 捕 木俣達彦
9 投 杉下茂


はっきりいって、選考の難航した球団でした。歴史の長い分、どのポジションを見ても名選手がいるのですが、ずば抜けたスター選手が不在で、スタメンと控の差、控と選考漏れの差はほとんどありません。この球団に限ったことではありませんが、ちょっとしたきっかけで選手の評価が動く可能性を秘めています。
ポジション別に見ると、まず一塁の選考が気になります。僕が選んだのは谷沢ですが、実に惜しかったのが控えの西沢。創立時から球団に参加し、戦後は川上(巨人)や藤村(大阪)としのぎを削るライバルでした。彼の背番号は永久欠番です。彼をはずすのは本当に気が引けます。
二塁は高木の独壇場かと思いきや、そんなことはありません。現役の立浪とは数字がよく似ています。立浪が二塁のまま現役を続けていたら、そろそろ追いつかれる頃でしょう。
三塁は一番難しい人材不足のポジションでした。ゴメスを選んだのは私も不本意。反論お待ちしております。
遊撃は、宇野しかいないので宇野。長打担当かギャグ担当か。
外野も多士済々。江藤、パウエルの実績は文句ないですが、中には疑問ある方もいそうですね。このチームにおいては貴重なリードオフマンです。

投手は、野手に輪をかけて選考が難航しました。反対意見も多いことでしょう。
杉下、山本は通算成績から文句なし。
残る3つの枠の争いですが、150勝から100勝の間に候補がひしめいています。星野、鈴木、小松、服部、郭、三沢…。90までいくと、小川、松本、今中も含まれます。
基準としては、勝利数、セーブ数のほかに、獲得タイトルを主な材料としました。

この文章はほろ酔い状態で書いているためにちょっとおかしなところが見られそうです。みなさんご指摘お願いします。また、違うベストナイン選出もよろしくお願いします。


巨人軍歴代ベストナイン

2005年02月03日 22時45分40秒 | 歴代ベストナイン
このブログの中でいろいろな企画を作って生きたいと思います。
今回始めるのは、球団別歴代ベストナインです。
まずは手始めに巨人からいきます。以下の文章は、以前私がとある掲示板に投稿したもののコピーです。
意見がある方、どんな些細なことでも結構なのでコメントをお寄せ下さい。


選出人数は、各ポジションのレギュラーひとりずつと控えを数人、投手は五人とします。打順も私なりに考えてみることにします。投手は最も評価の高い選手をスタメンに、その他の選出選手を年代順に並べます。

     スタメン     控え         投手
1 中 与那嶺 要    吉原 正喜       スタルヒン
2 二 千葉 茂     川上 哲治       藤本英雄
3 一 王 貞治     篠塚 和典       別所 毅彦
4 三 長嶋 茂雄    原 辰徳        斎藤 雅樹
5 左 松井 秀喜    柴田 勲        
6 右 青田 昇
7 捕 森 昌彦
8 遊 広岡 達朗
9 投 沢村 栄治

やはり巨人は人材が豊富だ。弱小球団だとどうしても名選手の見当たらないポジションが出てくるものだが、巨人の場合は逆である。同一ポジションに名選手が重複してしまい、泣く泣く選考から外すことになってしまう。「打撃の神様」川上哲治あたりは、他球団なら四番一塁当確であるのに、あいにく巨人には世界の王貞治がいる。このチームにおける川上は史上最強の代打である。
二塁も迷った。異論もあると思うが、私は「猛牛」千葉茂を選んだ。控えに回った篠塚和典は首位打者二度、通算打率.306の巧打者、対して千葉は打撃タイトルとは無縁であった。しかし守備の評判では千葉がいくらも上であろう。篠塚が名手だという話を聞いたことがないし、巨人で篠塚のようなタイプが守備を評価されないくらいだから、実際にうまくないのだと思う。千葉の打撃成績も悪くはないから、守備を含めればこっちが上だと判断した。
三塁の控え原辰徳も相手が悪かったとしかいえない。
捕、遊、外の人選は自分なりにはあっさりいったのだが、反論が激しくなりそうな部分である。この部分に関しては、私の選出基準をよく反映しているところなので少し説明しよう。
例えば、捕手部門。私は迷わず森昌彦を選んだ。これに対して、現役の阿部慎之助を推す人がかなりいると思う。確かに、打撃を比べるとどう転んでも森に勝ち目はない。ただ、私の選考基準として、「レギュラーを確保していた期間」というものがある。たった二三年レギュラーでいた程度の選手をベストナインには極力入れないようにしている。とはいえ、弱小球団ではどうしても現役の若い選手が一番ということがある。だから、極力入れない、のである。この基準でいけば、阿部は森には到底及ばない。いくら打撃が優れているとはいえ、この先どうなるかわからないのだから、現時点での成績を阿部の生涯成績と考えるしかない。
外野で高橋由伸を控えにすら入れないのも同様の理由による。高橋が今後通算成績でも偉大な打者になるとは思うが、それは未来をすべてより良く捉えた場合である。現時点で吉村禎章を加えないのは、もちろん彼の通算成績が選出選手より劣るからに他ならない。彼が怪我をしなければどのくらい打ったかという話は無意味である。吉村はアキレス腱断裂も含めて吉村なのである。
というわけで、私の選考は今後も現役選手には辛い評価になるはずだ。後でつまらぬ言いがかりを受けないように先に言っておくが、私だって現役選手、キャリアのない選手を選出することはある。現役選手の現時点での成績を過去の候補選手と比べて、すでに上回っている場合、また、期間は短くても(特にシーズン記録やタイトルで)他を凌駕する成績を収めている場合はもちろんベストナインに入っていただこうと思っている。
私の高橋の評価は、選出四人の後に三冠王の中島治康、巨人の外人ではナンバーワンのウォーレン・クロマティがいて、その後ろ、球団内七番目の位置にいることになる。彼のプロ入り以来の成績を通算として考えるとそのあたりが妥当だと思う。高田繁よりは上なのだから、このあたりで満足していただかなくてはならない。この際はっきり言ってしまうが、高橋や阿部程度の選手を選出する人は巨人軍の歴史をナメているとしか思えない。どこかの弱小球団ならともかく、巨人軍のキラ星の如く並んだ名選手の前ではあの程度の成績は二軍のようなものである。
閑話休題。遊撃も粒がそろっている。創世記の白石敏男以下、広岡達朗川相昌弘、現役の二岡智宏。この中で、打撃の良い二岡の活躍期間が短いのが惜しい。もう説明しないが二岡は選ばない。残る三人はどれも守備の人である。それならば、やはり守備が一番良い広岡ということになる。

野手同様質量兼備えた投手陣である。エースは沢村栄治。月並みではあるが、結局は沢村になった。沢村は球団創立の、ひいてはプロ野球設立の伝説である。伝説ゆえに、彼の活躍は誇張されている部分もあると思う。しかし、彼が黎明期において抜群の投手であったことは疑う余地がないし、伝説が生み出されるだけの思い入れを当時の人々に持たせるだけの選手だったのであろう。短期間ではあるが華やかな実績に、球界発展の礎を築いた功績に、そして今なお語り伝えられる伝説に敬意を表して、沢村を主戦投手に選出する。
控えの投手も多士済々だ。だからこそ沢村をエースに推すのにこれだけ理論性を欠いた理屈が必要なのだ。実績、印象を加味して、ヴィクトル・スタルヒン別所毅彦藤本英雄が当選。別所は気分的には選びたくないが、記録を見ればやはり巨人の選手であると思う。あとの一人、私は至近の斎藤雅樹を選んだが、ここは迷うところ。忘れられた二百勝中尾硯志、覚えられている二百勝堀内恒夫、ちょっと戻って藤田元司、怪物江川卓あたりが対抗馬。もうちょっと踏み込むと大友工西本聖もいい。この中で斉藤が優れているのは獲得タイトルである。タイトル獲得数が多いということは、その世代における特出を意味する。先ほどの長話から誤解されがちだが、私は長々と積み重ねた通算記録よりも、一シーズンの成績の良さを重視する。通算成績は、良い一シーズンの連続である(あればよいと思う)。大して活躍もしていない選手が息の長さで積み重ねた通算記録もそれはそれで評価するが、実力的には短い期間でも華々しい活躍をした選手をこの場では評価したい。今回触れた二つの基準は今後も必ず出てくるところです。
中尾はれっきとした二百勝投手である。そして巨人の左腕投手の通算勝利記録保持者である。それでいて、なぜこんなにも地味なのか。歴代二百勝投手中、一番地味なのはこの中尾だと思う。巨人出身というだけで他の投手より名前が売れるはずなのだが。巨人の二百勝投手中尾がこれほどまでに目立たないことは、プロ野球史の七不思議に間違いなく数えられると思う。
堀内は正直落選が残念でならない。斎藤とは僅差である。V9巨人のエース、全盛期の長い投手ではなかったと思うが、絶頂期はよほど素晴らしかったのだろう。両方選びたいのだが。江川の全盛期は比類なき名投手だったようだ。しかしやはりそれが続かなかったことが惜しまれる。阪急かクラウンなら文句なく選出されただろう。この三人の中から斎藤を選んだ理由はなんといっても、私が見た斎藤が憎らしいほどの名投手だったからである。ひとりぐらい自分の世代の選手がほしいからである。

注)捕手部門、吉原正喜も現役期間は短いのですが、守備力のある捕手だという点を評価しました。短期間であっても、のちの山倉和博藤尾茂以上だと判断しました。


第一弾はどうでしょうか?ちょっと長すぎるかなあ。
これからやる球団は、このように間延びしないよう気をつけます。
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