飲み屋のオヤジのひとりごと

金沢の居酒屋のオヤジが近江町市場のことや料理。ちょっときずいたことなどを書いていきます

別れ

2006-08-23 13:59:45 | おもいで
8月20日午後2時時50分。
私の旅行中に、私が店を始めてから今日までお付き合いくださっている酒屋さんが、亡くなりました。旅行中にことでお通夜にもお葬式にも伺えませんでした。非常に残念です。
この方には、一緒に酒蔵廻りやお酒の会を共催したいただいたりと、思い出が一杯です。
3年ほど前に、ALSに罹患され最近は、奥さんが付きっきりでいらしたようです。
罹患して暫くして、奥さんが同乗されて店に車でやってこられ「車を運転するのもこれが最後になりそうやわ」と、おしゃった言葉が今でも忘れられません。
春頃、お見舞いに行ったときに「最近は心が静かに落ち着いてきたようやわ・・」との奥さんの言葉で何も言えずに帰ってきました。
この方の1番印象に残る言葉が「マスター、あんまりアオダカしてしもても、ダメなもんナガヤ」と、金沢の言葉で諌められたことです。
アオダカス・・・・かき混ぜるとかひっくり返すとかいうイメージでしょうか。

この頃、かなり私もお酒に対して入れ込んでいました。
蔵元に行っては、小生意気なことを言っていた様に記憶しています。
蔵元さんの事情など構わず、「こんなお酒を造らないとダメです」調だったと思います。
「あんまりアオダカしてしもても、ダメなもんナガヤ」
この言葉がこの方を象徴していたように思います。

  ご冥福をお祈り申し上げます。
                                   合掌


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4 コメント

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大きな星をなくしました。 (酒仙人)
2006-08-24 13:43:46
 私が日本酒を趣味としたきっかけは、先ほど亡くなられた人でした。

 初めの頃は、あの人が推奨する酒の良さが分からなかった時期もありました。

 しかし今では、あの人が美味しいと言っていた酒のうまさがしみじみとわかり、また、これまでの数々の功績を考えるといかに偉大な人であったのかと改めて感じ、「石川県の日本酒界の大きな星を亡くした」と思っております。

 ご冥福をお祈りします。
星の瞬き (いっく)
2006-08-25 01:47:37
想いでは、いっぱいあります。

今日ようやくご霊前にお参りして来ました。

沢山の参列者だったようです。三水会の大きな花輪もあったようですね。

大勢の仲間に見送られて幸せだと思います。

同時に私もいい仲間を持っているのだと有り難く思いました。

「なにも悪いことをしていない自分が何でこんなん目に会わんなんや」と言って涙していた姿が一番切なかったですと言う奥さんの言葉が胸にこたえました。

落ちていく恐怖との日々の戦いだったと思います。

「苦しみから解放されて、今はこの空でのんびりしてると思います」と言う奥さんの言葉が故人の本当の気持ちなのかもしれません。
3年間 (モッコGOGO)
2006-08-25 16:27:48
ご本人も奥様も心静かになるまでには3年と言う月日は必要な時間だったのだと思います。与えられた時間を感謝しておられるはず。いっくさんもお寂しいでしょうが故人の思い出を財産になさってお仲間とお酒を飲まれるときには偲んで差し上げてください。

ご冥福をお祈りします。   合掌
切ない言葉 (みやび)
2006-08-25 21:17:36
「何も悪い事してないのになんで、・・・・」

「苦しみから解放されて、今は・・・・・・」



今、主人のことを思い出しました

同じ言葉を・・・

そして、私も奥様と同じ気持ちでいます

涙が・・・・止まりません

ご冥福を お祈り致します   合掌

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