大組織といえども万能ではない。
それは敏捷さではなく、大きさによって成果をあげる。
一人や少人数では不可能な能力を動員する。
だが、規模は制約でもある。
組織は一時にわずかの仕事しか取り組めない。
組織構造やコミュニケーションの工夫ではどうにもならない。
組織では集中力が鍵である。
しかも組織は変化しなければならない。
変化とイノベーションの主導権をとらなければならない。
そのためには、知識労働という希少で費用のかかる資源を成果のあがらない分野から、成果と機会のある分野へ移す必要がある。
資源の浪費は許されない。
:「断絶の時代」
組織構造やコミュニケーションの工夫ではどうにもならないということはどういうことか?
変化とイノベーションの主導権をとるために、組織は最適な規模を保たなければならないということか?
それが正しければ、会社も最適な規模を保たなければならないということになる。
小さな会社は、他社と協力して成果をあげる方向に進むが、大企業になると自らの存在を維持することを優先することで、資源が浪費する部分に対して資金で他社に補完させるようになる。
これが大企業病である。
資金で他社に補完させるのではなく、変化とイノベーションで資源の浪費を無くさねばならない。
変化とイノベーションで資源を浪費しなくするためには、資源を成果のあがらない分野から、成果と機会のある分野へ移す必要がある。
変化とイノベーションで資源を浪費しなくするとは、その組織(業務)から違う業務に人を移すということである。
これができなくなると、会社として存続するためにはリストラせざるを得なくなる。
会社からリストラを無くすためには、組織レベルでリストラできなければならない。
組織レベルのリストラができなければ、会社レベルでのリストラが必要となる。
権限の委譲をうまく行い、分社化を進めて小さな会社の集合体に移行することがポイントである。
自動化を推進して人という資源を減らして、他社と協力して成果をあげる方向に進むのがよいように思う。