ダメだ、押して歩こう。

チャリ・キャンプ・将棋・ハープ、あらゆる愚行とため息

しまなみ海道駄走り〜大三島・伯方島・大島・今治〜

2016-10-20 00:01:28 | キャンプとかチャリ
朝6時に目が覚めた。
毎度のことだが、チャリ旅行の睡眠というのは最高に気持ちがいい。
それも当然で、好きなように走り回り満腹泥酔で布団に倒れこむのだから、こんな幸せなことはない。

窓の外を見ると、わずかだが雨が降っている。
よかった。キャンプなんかしなくて。
ビバ民宿、ビバ屋根。

朝食を済ませチェックアウト。
民宿そばの井口港に出てみるとこの風情。

雨はやんだが霧がかかっている。
いい。

今日は大山祇神社に行ってみるので、まずは島を横断する。
到着。


寺は朝。いや、神社か。でも神社も朝だ。
実にいい雰囲気。

これは天然記念物の御神木。

そのうち、ドーンドーンと太鼓が鳴って本殿で朝の祝詞が始まった。
朝早いせいか雨っぽいせいか、境内には俺以外に誰もいない。
実に贅沢。
ああ、ここは神の島、祈りの島でした。。。
と、吉永小百合と化して味わう。

続いて宮浦へ。

これがまた霧も手伝って幻想的、小百合のディスカバー・ジャパンがとまらない。
予定では来た道を戻って伯方島へ移動するつもりだったが、こんな景色を見ながらもっと走りたい!と、急遽予定変更。
海岸周回ルートで遠回りして行くことに。

だって、この景色だもの。

んで、峠を越えて・・・

この坂を海に向かって下る!

絶頂以外言葉がない。

ぐるり回って再び井口港、やっと次の伯方島へと向かう。
例によって、登れば橋。

渡って瀬戸の花嫁。

あとは下って伯方島。

は・か・た・の・塩!!
でお馴染みの伯方島だが、大三島で遊びすぎたので少し急がなきゃな、とコンビニに寄って作戦会議タイム。

そこでようやく気づいた。

「あれ、これは・・・間に合わないぞ・・・」

すでに12時。
帰りの電車は15時。
今治駅まで残り30km。
汗だくで特急に乗り込んで東京まで帰るのは嫌だから風呂くらい入りたい。
ビール飲みながら焼き豚玉子メシだって食いたい。
いや、そもそもチャリを返却しなくてはならない。
となると、14時には今治駅に着いていたい。
2時間で30kmは平地なら大楽勝だ。
しかし、たったいま思い出してしまったのだが、
ラストの大島は、「アップダウンに富んだ走りごたえのある島」と、ガイドブックに紹介されていたではないかい。
おまけに、走り続けてなんだか太腿が痛い。。。

く、くそう。。。
俺はどうしていくつになっても、
目先の快楽に弱くて時間管理ができないんだ。。。
だが、もはや泣いている時間すらない。
オニギリを口に放り込むや一気に強化合宿モード。
うらあああ!とかなんとか叫びつつヤケクソ・ペダル。

走るチャリ上から撮影した伯方大島大橋。
もはや瀬戸の花嫁は流れない。
ここから最後の島、大島に。

しかしどうだ。
この2日間、楽しげな海岸線へと誘ってくれたブルーラインが、今やハッキリと山を目指しているではないか。

き、きつい!

アップダウンを繰り返し、長い下り坂の果てに、ついにラスボス登場。

で、でかい。
全長4km以上、高さ65m。
来島海峡大橋。


あー、そうかい。
そこまでこぎゃいいんだろ、こぎゃあよお!と半泣きで最後の上り坂をこぐ。

原チャリとの分岐をさらに上へ。

息を呑んだ。
そして橋上へ。

なんだ、これは。
体ひとつで空にいるような浮遊感。
おまけに、このタイミングで陽が差し始め、
二日間で初めてのギラつく瀬戸内海。
ゆっくりこぎだすと、一足ごとに大パノラマが展開していく。
こんなもの、携帯カメラで映せるわけがない。
最高だ。これがオーラスなのか。
そう思った時、脳内にフルオーケストラバージョンの瀬戸の花嫁が炸裂した。




気づけば今治駅。


風呂は間に合ったものの、メシまでは無理。
せめてこれだけは、とコンビニで買った缶ビールを駅のホームで開ける。
泣けるほどうまい。
素晴らしかった旅もついに終わり。

と、電車入線と同時に流れた駅構内BGMは、ここで来たのか、瀬戸の花嫁!
き、決まったっぽい!!
おまけにやって来たのはこの電車だ!!

そうか、そうか。
愛があるから大丈夫なの、愛と勇気だけが友達さ。
よくわからないがこれでよい。
食いたかった焼き豚玉子メシはまたのご縁とお預かり。
俺は必ずまた来るぞ。










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