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今回の記事は『ベオウルフ/呪われし勇者』(2007年、監督:ロバート・ゼメキス)
英雄ベオウルフの冒険譚を描いたアクション・ファンタジー映画です。
胸がワクワクするようなファンタジーというよりは、大人好みの渋めのファンタジーです。それゆえに描かれている人間ドラマが深く、しんみりと楽しめました。
■内容紹介
古代デンマーク。
時の王フロースガールが富と名誉を誇示する為に盛大な宴を開いた夜のこと。
宴の最中に、見るも恐ろしい姿の怪物が現れた。その怪物は呪われし巨人グレンデル。
その夜、グレンデルの手により、幾人もの人間が殺された。
宴席は一夜のうちに殺戮の場へと変わってしまった。
フロースガール王にはグレンデルを倒すことはできない。
そして、グレンデルもまた、フロースガールを殺めることはしなかった。
それには呪われた理由がある。
――栄光とその代償。
それまで自分の栄光に酔いしれていたフロースガール王は、その夜を境に変わった。
王は宴席を行った建物を封じ、宴を開くことも禁じた。
王はグレンデルを倒せる勇者が現れることを願い、慎ましい日々を過ごすようになった。
そんな王国の話を聞きつけた戦士ベオウルフは、名を馳せる為に海を越えてやって来た。
どんな戦士も適わなかった怪物グレンデルを倒す。
鎧も武器も要らない。相手が素手なら、こちらも生身で戦うまで。
そんな恐れ知らずの勇者にフロースガールは望みをたくした。
自分の呪いを断ち切って欲しいという望みを。
ベオウルフは、グレンデルをおびき寄せる為に禁じられていた宴を開く許可を貰う。
宴の席で、ベオウルフは自分の武勇を語り、フロースガール王の美しい妃に心惹かれていた。
そして夜も深まった頃、怪物グレンデルがベオウルフの前に姿を現した!
甘い誘惑と栄光の先に待つ代償。


■感想
↓記事中の空白カッコ内はネタバレ反転です!
この映画は2008年になってから一番最初に映画館で観た記念すべき作品です。
でも実はそんなに期待してはいなかったから、当初は観るつもりもなかったです。
映画の宣伝パネルで見た主人公の姿はあまりカッコ良くなかったし、(←失礼この上ないのは承知)
単純なB級ファンタジーだろうと思い込んでいたからです。
ですが、某雑誌の記事を見てから少し考えが変わりました。
その記事によると、怪物グレンデルと老国王フロースガールの間にはただならぬ関係があるとのこと。
グレンデルは殺戮を繰り返す最強最悪の怪物であるが、なぜかフロースガールだけは殺さないという。
これを読んで「これはひょっとして深いドラマがあるのでは?」と思えてきて、年明け早々に観に行きました。
公開終了ギリギリでした。
で、映画を観た感想ですが
観て良かった
です。
想像以上に面白かったです。
これだからどんな映画も侮れない。
期待した通りにフロースガールとグレンデルの間にはただならぬ秘密がありました。
この秘密が切なかった。
冒頭、そうとう愚かな王に見えるフロースガールですが、グレンデルを前にした時、毅然とした態度を取ります。
これはフロースガールとグレンデルの関係ゆえの行動だったのですね。
しかし、それ以上に深いドラマを織り成していくのが主人公であるベオウルフ。
このベオウルフがカッコいいんですよ。
グレンデルとは巧みにチン(°Д°; を隠しながら全裸で戦ったりするんですが、
あれ、変だ!? かっこいいぞ。
前半は勇猛果敢なベオウルフがひたすらカッコよく、後半は渋みと凄みを増したベオウルフがかっこいい。
偉大な(王)とはこういうものだと思いました。
映画のラストは悲しいですよ。
一番最後、ベオウルフの忠臣ウィグラーフはどうしたのでしょうか?
やはり彼もまた(アンジー演じる邪神の誘惑を受けてしまうのか)…。それとも…。
少し謎が残る終わり方です。
そこは見た人が自由に想像しろということなんでしょうね。
僕は前者なような気がしてならない辺り捻くれてます。
『ベオウルフ』はファンタジーはファンタジーでも、ロード・オブ・ザ・リングやハリポタシリーズとは違い、ストーリーは大人風味。
主人公はおじさんですしね。
少年少女の成長を描くのではなく、欲望渦巻く大人の成長を描いた渋めのお話です。
ゴールデンにコーティングされてますが、アンジェリーナ・ジョリーのセミヌードも拝めます。
大人向けの壮大な叙事詩ファンタジーです。
こういうファンタジーもなかなか良い。
この映画の音楽もけっこう好きです。
勇ましい感じの音楽がこの映画に良くあっている。
エンディングの「A Hero Comes Home」も良かったです。ストーリーも相まって聞き入ってしまいます。
↓で聞けます。
映画データ | |
---|---|
題名 | ベオウルフ/呪われし勇者 |
製作年/製作国 | 2007年/アメリカ |
ジャンル | アクション/アドベンチャー/ファンタジー |
監督 | ロバート・ゼメキス |
出演者 | レイ・ウィンストン アンソニー・ホプキンス ジョン・マルコヴィッチ ロビン・ライト・ペン ブレンダン・グリーソン アンジェリーナ・ジョリー クリスピン・グローヴァー アリソン・ローマン、他 |
メモ・特記 | 少しグロいのでご注意を。 |
おすすめ度 | ★★★★☆ |
■Link
+⇒公式HP(Japanese/English)
+⇒ベオウルフ/呪われし勇者 - goo 映画

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結構、良い俳優さんたちが出ていたんですよね。
でも、アンジェリーナ・ジョリー(ほとんどメイク無し)が、やっぱ印象に残ってしまいます。
フロースガールの○○は、あんなに醜かったのに、ベオウルフのはドラゴンって・・・
人物による格付けなのか、力量による格付けなのか、どっちにしても、「ちょっと、ヒドイっ
ベオウルフは確かにカッコ良かったし、シブかったですけどね
私は、忠臣ウィグラーは二の舞にならなかった気がします。彼も強いのでしょうが、フロースガルやベオウルフのような勇者(?)的資質がないので、アンジーに相手にされない気がします
二人の○○の違いは力量による差が出ていたんじゃないんでしょうかね? 確かにちょっとヒドイですよね。見た目的にも差あり過ぎ…。
ラストのとらえ方はやっぱり人によっていろいろみたいですね。