(C)2008「L」FILM PARTNERS (C)2008「L」PLOT PRODUCE
今回の記事は『L change the worLd』(2008年、監督:中田秀夫)です。
デスノートのもうひとりの主役ともいえる“L”に焦点を当てたスピンオフムービー。
原作とは違うオリジナルな映画版デスノートのその後の話を描いた完全オリジナルストーリー。
Lの意外な一面が見れます。
■内容紹介
「ここにはもう、戻れないかもしれませんね――」
キラ事件を解決するため、ロサンゼルスから日本へ旅立った“L”。
Lは、デスノートを使い犯罪者のいない新世界の神になろうとしたキラ=夜神月の正体を突き止め、事件を終わらせる為に最終決戦を挑んだ。
そして――キラ事件は終結を迎えた。
Lの残りの時間と引きかえに……。
キラとの最終決戦で、Lはワタリを失った。
ワタリはLが育ったワイミーズハウスの設立者であり、最も信頼できるLのパートナーだった。
Lは大きすぎた犠牲を噛みしめながら、ワタリのファイルに残った未解決事件を次々と片付けていった。
事件のファイルも尽きてきた頃、Lのもとにワタリ宛の“贈り物”が届く。
“贈り物”はひとりの幼い少年。
その無口な少年は、タイで消滅した村の唯一の生き残りだった。
もう、誰も失いたくない――
L、最後の23日間。
■感想
原作は原作で、Lを継ぐ者の物語が某漫画誌に久々に掲載されましたが、
映画は映画でまた違ったストーリー展開でLを継ぐ者を描いていて良かったです。
今作はタイトルからデスノートの文字を取っただけのことはあり、もうデスノートの続編という物語ではなかったです。
デスノートのもうひとりの主人公・Lのその後の物語です。
↓空白カッコ内はネタバレ反転です。
天才にして奇妙な人物Lを演じた松山ケンイチさん。
もうこれ以上ないってぐらい当たり役ですね。
あの変でありつつ魅力的なキャラを演じられるのは松ケンしかいないです。
某ドラマの影響でオタク的イメージがだいぶ残っていたんですが、この映画を観てきれいに消え去りました。
今回も甘いもの食べまくりのおなじみのLですが、それ以外に今まで見たこともない一面も見れます。
今回のLは走ったりします。
その走り方がどう見ても変だ。
チャリにも乗ります。
これもやっぱり変だ。
ちょっとした動作に小ジャンプを使ったり、絶対に人差し指タイピングだろう! という変なタッチタイピングしたりとか、動作の全てが何だか変だ。
だけど何故かかっこいいから不思議です。
BOYと話すときだけ英語を使うLですが、そのシーンはやたらとかっこいい。
最後、Lを継ぐ者に名前をつけてあげるLですが、
そうか。(ニア)にはそんな意味が込められていたのか。
(いつでも大切なもののそばに。とても素敵な名前だと思います)
漫画版とは全く違うLを継ぐ者誕生のシーン、少し感動してしまいました。
BOY役の福田響志くん。
東南アジアの子役さん、と最初は思ったけれど
やたら簡単な英語しか話さないから、もしかして日本人。
と思っていたらやっぱり日本人。
この子がまさか(ニア)だとは全くもって思いもしていなかったです。
Lから何かを感じ取り、絆が深まっていく展開は良かったです。
物語のキー人物としてLのもとへやってくるもうひとりの子供・二階堂真希を演じた福田麻由子ちゃん。
最初は演技が下手だと思っちゃいましたが(ごめんなさい)
だんだんとそんな気持ちは消えていきました。
これがスーパーナチュラル演技(?)というものなのか!
中盤以降、ずっと薄着なのでちょっとドキドキ。
父親(鶴見辰吾)の最後はちょっとグロすぎるぞ。あの瞬間だけちょっとしたホラー。
いい人だったのに何故にあんなにも酷い最期にしちゃったんだか…。
FBIのスルガ役の南原清隆さん。
今回の意外度No.1です。
初登場シーン、思わず笑っちゃいましたよ。
(↑ちなみに笑うシーンでは全くありません)
演技はどれもシリアスなんですけど、どうしてもコミカルに思えてしまうから困ります。
配役を決めた人はきっと確信犯ですよね。
漫画版とはまるで違うストーリーを迎えていく映画版。
漫画を知っている人も知らない人もきっと楽しめます。
(漫画を知っていれば違った意味でも楽しめます)
今回はLの天才ぶりに驚愕するというよりは、愛すべきLの魅力をぞんぶんに満喫できる内容となっています。
Lが好きだという人は必見の映画です。
ちなみにエンドロールの後にLの最後の1シーンがあります。最後まで席を離れちゃいけませんよ。
映画データ | |
---|---|
題名 | L change the WorLd |
製作年/製作国 | 2008年/日本 |
ジャンル | サスペンス/ドラマ/ミステリー |
監督 | 中田秀夫 |
出演者 | 松山ケンイチ 福田響志 福田麻由子 工藤夕貴 南原清隆 平泉成 正名僕蔵 金井勇太 佐藤めぐみ 鶴見辰吾 高嶋政伸 藤村俊二、他 |
メモ・特記 | 原案:『DEATH NOTE』(大場つぐみ、小畑健、集英社) 前2作↓は、L change the worLdを見る前には必見です。 『DEATH NOTE デスノート 前編』(2006) 『DEATH NOTE デスノート the Last name』(2006) |
おすすめ度 | ★★★★ |
■Link
+⇒公式HP(Japanese)
+⇒L change the WorLd - goo 映画
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この作品、賛否両論ありますが、L好きの中にも、受け入れられない派はいるようですが、映画のデスノートシリーズは、映画のデスノートシリーズとして、原作とは切り離して観ているので、L好きの私には最高傑作でした(ナンチャンがなければもっと)
あの少年に対してのLの話も、とっても良かったです(ちょっと強引な感じも否めませんが・・・)
ナンチャンはやっぱり浮いてたのかな~。