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今回の記事は『落下の王国』(2006年、監督:ターセム)です。
事故で下半身不随となってしまった青年が少女に話す物語。彼が少女に物語を話すのにはある理由があって……。
それほどの期待をせずに観に行った映画がまさかこれほどの作品とは! この映画、想像以上に良い映画です!
■内容紹介 ※goo映画より
1915年のアメリカ。
オレンジの木から落ちて怪我をし、入院中の5歳の少女、アレクサンドリア。
人懐こい少女は、あどけない笑顔で病院中の人々に可愛がられていた。
アレクサンドリアはある日、足の怪我でベッドから起きられない青年ロイと知り合う。
病室に入ってきた利発そうな少女に、ロイは自分が作った物語を聞かせる。
たちまち夢中になって、続きを聞かせてとせがむ少女。
しかし、それは少女に自殺するための薬を盗み出させるための作戦だった…。
君にささげる、世界にたったひとつの作り話。
■感想
実はこの映画、観る前はあまり期待はしていませんでした。
goo映画の内容紹介を読んで、少しだけ心惹かれて観に行った映画です。
ところがです! 想像をはるかに超えた名作でした。
特筆すべきはその映像美。
色彩がすごく鮮やかでとにかくきれいです。
CGでものすごいのとは違う。
単純に風景がきれいです。衣装がきれいです。人物がきれいです。
これらはロイがアレクサンドリアに聞かせるおとぎ話の映像化、人の想像力の映像化なのですか、本当に素敵な映像叙事詩となっています。
過去に僕が観て今でも大好きな映画に『ビッグ・フィッシュ』(ティム・バートン監督)という映画があるのですが、それに近い感動を覚えました。
物語は現実の世界、ロイとアレクサンドリアがいる病院が舞台のパートと、ロイが語るおとぎ話のパートに分かれます。
面白いのは、おとぎ話の世界の登場人物がアレクサンドリアが病院で見た人たちとなっている点。
名前も立場も違うのに出てくる人たちは病院にいる人。
これはきっと、このおとぎ話の映像がアレクサンドリアが思い描く想像だからなのかもしれません。
もうひとつ面白いのが、このおとぎ話にアレクサンドリアが介入してくるという点。
ロイが一方的に語るのではなく、ロイとアレクサンドリアの二人で物語を綴っている、そんな印象を受けます。
もちろん舵取りをしているのはロイであり、物語を決めるのはロイ。
自殺願望を抱き自暴自棄になっている彼が語る物語の結末とは?
ご想像の通り悲しい展開が用意されています。
けれどある事件を機にアレクサンドリアの純粋な心に触れ、ロイは打ちひしがれる。
最終的にロイが物語の主人公(=自分)に下す結末は。
これはぜひ映画を見てもらいたい。
魅了される映像と感動的なストーリー。
この二つが揃った映画は最強でしょう。
『落下の王国』はそのどちらもが高いレベルにある名作でした。
オススメ!
映画データ | |
---|---|
題名 | 落下の王国 |
製作年/製作国 | 2006年/インド=イギリス=アメリカ |
ジャンル | ドラマ/アドベンチャー/ファンタジー/アート |
監督 | ターセム |
出演者 | リー・ペイス カティンカ・ウンタルー ジャスティン・ワデル ダニエル・カルタジローン レオ・ビル ショーン・ギルダー ジュリアン・ブリーチ マーカス・ウェズリー ロビン・スミス ジットゥ・ヴェルマ エミール・ホスティナ、他 |
メモ・特記 | 特になし |
おすすめ度 | ★★★★☆ |
■Link
+⇒公式HP(Japanese)
+⇒落下の王国 - goo 映画
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この作品も、『イントゥ・ザ・ワイルド』同様、自分の住む地域では、18日からの上映です。
ichi-kaさんの評価が高いので、観に行けるようなら、行きたいと思います。上映時間次第です。
「ビック・フィッシュ」をすぐ
思い浮かべました
宣伝で気になってましたけど
やはりお勧めなのですね
インドの映画って
侮れない作品多いです
期待をそれほどしていなかった映画がけっこう良かった、そんな経験を今年はよくしてる気がします。映画ってあなどれない。
良い映画なので時間の都合が良かったらぜひ観に行ってください。
>ますびさん
ビッグ・フィッシュと落下の王国では映像の趣がけっこう違ってました。ビッグ・フィッシュはロマンチックな感じで、落下の王国はエキゾチックな感じです。どちらもおとぎ話にいつのまにか夢中になってしまうのは同じかも。
インド映画、侮れません。
この作品、観に行ってよかったです。
本当に、映像がきれいでしたね。建物の造形も凝った場所を選んでありますよね。すごい印象的でした。
やっと(?)記事にしたので、TBさせていただきました。よろしくお願いします。
この映画は映像がとにかく印象的できれいでしたよね。素敵な映画でした。
後日TBに伺います。今日はもう寝なくては(こんな時間にー)