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氷流日記

氷(筆者)と流さんの奇妙な徒然記

2014年05月 哲学の会 Vol.6

2014-06-16 06:57:52 | 釜ヶ崎人情
2014年05月 哲学の会 Vol.5 からの続き




かつて興味があり、継続してブログをチェックしていた画家がいた。
彼は東京芸術大学出身で関西の芸大の先生をしている。
どこにも所属せず、一匹狼で通している。
骨格の研究はずば抜けたものがあり、デッサン力はとんでもないものがある。
彼が言うには、
「お偉い先生が弟子を引き連れてぞろぞろ歩くようなことは良くない。
美術界をそういう連中が悪くしている。
絵は技術を研鑽していき、人とは違う個性を題していく場なのだ。
美術界の悪しき慣習に戦い、無くしていきたい。」
そう宣言して活動している。
サムライといったらよいか。









その彼がある日、ブログにこんな感じの記事を書いた。
「レ・ミゼラブルも観て感動した。
現代の世界ではありえない状況であるが、
かつてこういうことがあったと映画を通してでも知るべきである。
学生諸君はおおきに観るべきである。」
一見、スジが通って素直な気持ちを書いているように思える。
その話にケチをつけるべきところがないように思える。
しかし、私は反吐でた。
現代の世界には無い?それはありえない。
ホームレスの姿はどこでも見かけることだし、
理不尽に扱われる人たちを作らなければ成り立っていけない社会が
今も昔も変わらずあり続けている事実がある。
これは真実である。
そういう真実に背を向けているからこそ世の中の仕組みがわかっていない。
それに自分は高みにいて、人々(学生)を引き上げようとする好意も好きでは無い。
悪気がないことは明白なのであるが、
俺がこう思ったんだから、こう思ってよという悪意はある。
悪気は無いが、悪意はある。
こう思ったから、こう思えよとは横柄な話である。
自分が体験したことを伝え、それについてどう思うかは聞いた本人に任せないと
真実は伝えられない。
思ったことを感じて欲しいとは、偏った真理しか伝えることが出来ない。
写実、写実と言われるが、何だか言葉がつまらなく感じる。




2014年05月 哲学の会 Vol.7 へ続く

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