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氷流日記

氷(筆者)と流さんの奇妙な徒然記

詩の学校 3月 Vol.1

2014-03-11 18:18:57 | デッサン・クロッキー・詩・音楽
前回の詩の学校 11月



ずいぶんご無沙汰していた。
急な仕事で行けなくなったり、機械が故障して修理をする羽目になったりと
かなりの時間が空いた。




水彩 各10分 半切




冒頭で假奈代さんが”まどみちお”さんの亡くなった話をした。
生きとし生きるものをやわらかく表現したあのまどみちおさんが
戦争協力詩を書いていたことにショックを受けたことも話された。
まどさん自身、そういう詩を書いたことに生涯悔いが残り、
その後の人生をおくられたそうである。
絵描きもそういうこともした。
そういう時代であった。
藤田嗣治や小磯良平もそういうことをした。
藤田嗣治は追放されるようにパリに移住し、日本の地を踏むことはなかった。
社会全体がそういう空気の中、躍らせれることもある。
身の危険を感じ、やむなくそういうことをする人もいる。
仕方ないこととはいえ、哀しいことである。
そのまどさん、私はまったく知らなかった。
知らないながらみんなに合わせて聞いていた。
後日ラジオを聴いていたらまどさんの話が出て来た。
彼の詩を紹介していた。


一年生になったら


一年生になったら
一年生になったら
ともだち100人 できるかな
100人で 食べたいな
富士山の上で おにぎりを
パックン パックン パックンと

一年生になったら
一年生になったら
ともだち100人 できるかな
100人で かけたいな
日本中を ひとまわり
ドッシン ドッシン ドッシンと

一年生になったら
一年生になったら
ともだち100人 できるかな
100人で 笑いたい
世界中を ふるわせて
ワッハハ ワッハハ ワッハッハ


ぞうさん

ぞうさん
ぞうさん
おはなが ながいのね
そうよ
かあさんも ながいのよ

ぞうさん
ぞうさん
だあれが すきなの
あのね
かあさんが すきなのよ


聴けばわかる。
そうか、この方か。



詩の学校 3月 Vol.2 へ続く









デッサン会 140202 Vol.4

2014-02-28 07:14:27 | デッサン・クロッキー・詩・音楽
デッサン会 140202 Vol.3 からの続き




akiraさんと共に描きだすが楽器が大きくて、存在が大きくて、
圧倒され続ける。
バイオリンを大きくしたようでフォルムが大変美しい。
長い年月を経て美しくなるものかと考えさせられる。
コントラバスはバイオリンと違って億越えをするような名器は少ないらしい。
それは楽器が大きく、馬車で運ぶためにどこかの時点でぶっ壊れることらしい。
知り合いの音楽家の息子がバイオリンをやりたいと言い出して練習を始めたらしい。
まだ小学校だが先行きは不安というか大変みたいである。
中学にあげれば5、60万円の楽器を与えて、近畿圏の有名な先生のところに通わせる。
もし高校に進学したときに才能があるとしたならば、
200万円の楽器を与えて、東京の有名な先生のところまで通うことになる。
ここまででも大変である。
そうやっていい音楽大学に入学して、コンクールを目指すならば、
今度は海外の先生に師事するために学校に行きながら飛行機に乗ることになる。
ここまで来るとスケールが大きくて途方も無い。
そこまでしてコンクールで賞をとり、海外の有名なオーケストラに声がかかればいいのであるが、
声もかからず日本でちょっとした教室を開いている人が少なくないということである。
絵もお金がかかるのではあるが、音楽はかかり方が半端ない。
上を目指している間は子供はそれにだけ一生懸命であるが、
親は貢ぎ続けているようなものである。
普通の家であるならば疲弊して頓挫する。
聞きながら口をポカンと開いている自分に気がつく。
それでも続けているということは何かわからないが魔力があるのだろう。
スケートしかり、音楽しかり、
何かしらの才能を開花させるには英才教育が必要なのだろうか。
テレビなどで自分の努力だけで才能を発揮している人を紹介していたりするが、
自分の周りの人間を見渡すとそんな人間は見当たらない。
開花させている人間は幼いときから周りの協力を得ている人間がほとんどである。
有名中学に入学して、京大に行って、途中から画家に転向した事例もあるが、
それも土台となる素養があってのことで、
荒れていた人間が裸一貫で芸術の道をスポーツの道を大成させている人はまずいないと思う。
昔ならばまったくの他人でもこの子は才能があるから援助しようとした資産家もいただろうが、
今は個人主義が強く、援助するのは親やおじいさん、おばあさんに限定されるかと思われる。
こういう芸術の世界やスポーツの世界はとても魅力的であるが、
それ一筋で生きていけば、
真理をつかめても真実にはたどり着けないような気がする。
このモデルとなったhideさんも音楽を続けながら働いている人。
自分はアマチュアだと断言している。
本業を音楽に置いて仕事をアルバイト感覚でしていないところがとてもいい。
本気で土方をしている。
それがカッコイイ。
休みの日には京都のフィルハーモニーで演奏したりする。
彼のそういう姿を見ると芸術の原点を見ているような気がする。




油彩 20分×6 F10











デッサン会 140202 Vol.3

2014-02-27 07:05:33 | デッサン・クロッキー・詩・音楽
デッサン会 140202 Vol.2 からの続き




楽器の持つパワーに圧倒されながらも筆を持つ。
デッサン会が始まる前にうれしい方が現われる。
ホワイト美術研究会のakiraさん。
私はこの方とsigeさんとnoriさんには大変お世話になっている。
とても居心地のいいデッサン会で毎回参加することを楽しみにしている。
私のスタンスは自分の技術の研鑽というよりも
一緒に描いていて気持ちのいい人、この人に会いに行くという感じでデッサン会に行っている。
もちろん、自分の技術の向上も目指す。
akiraさんは仕事をして、絵を描くということを本当によく知っている方である。
akiraさんも含め、ホワイトは絵一筋で生きてきた人がいないのがとてもすばらしい。
いろんな仕事や用事もすませて、絵を描く時間をつくり、
ようやくデッサン会にたどり着くというような感じで有難い。

そう言えば現代の巨匠が言っていた。
デッサンをすることで人間を知ることが出来る。
そういう類の言葉だったと思う。
悪いがそれはないと感じている。
自分の専門の分野でその目だけで人を見てもその人の半分も見ることは出来ないだろう。
例えるならば会社人間で、仕事ばかりしている人が、
その仕事を通して人物鑑定をしても偏ったものの見方しか出来ないのではないかと思う。
本業は絵描きでもそれ以上に熱の入ったことをして、
そのことから見る人間関係があればより深く掘り下げることもできるかと思う。
モデルとなった人間を描くということより先に
人間関係を作って、自分の人となりを理解してもらい、
その上で絵を描くことが必要だと思っている。
人間関係を作る上で何よりも大事なのはその人と同じことをして、
時間を分かち合うことだと思う。
絵を描く目的だけで近づいて、頭を下げるだけでは、
sex目的で女性に近づくのとあまり変わりがない。
人間を少し知って、それをデッサンなどに記録する。
記録したものをまた見て、その記憶を思い起こす。
インスピレーションでこの人いいなとモデルを頼んで、
最初の第一歩が鉛筆や絵筆であるならば
刺激のある絵や美しい絵、独創的な絵など
売るための絵を描くことが出来ても、自分の個性の絵を描くことが出来ても
根源的な人間がいるような絵にはたどり着かないと思う。













これは神田日勝の絵であるがデッサンするときに人間を描くという意志を持ちさえすれば、
堅い気持ちを、熱い気持ちを持ち続けさえすれば、
いつかたどりつけるというような軽いものではない。
描き続けていればいつかとたどり着けるでは他人事のようで、
取材や報道はできてもドキメンタリーにはならない。





デッサン会 140202 Vol.4 へ続く










デッサン会 140202 Vol.2

2014-02-15 07:38:59 | デッサン・クロッキー・詩・音楽
デッサン会 140202 Vol.1 からの続き




立ち並ぶ100号の作品の下でデッサン会をする。
今日のモデルはhideさん。
フォア路樹絵のデッサン会でときどき見かける方である。
少し仲良くなって話してみると楽器の演奏者だという。
面白くなっていろいろ聞いているうちに、
ではモデルになってくださいということになった。
本人もやる気満々。
やるなら時間をあけてはこのテンションが下がるので
すぐやることを決めた。








コントラバスの専用ケースにはコマがついている。
重たいのでゴロゴロと転がして運ぶのである。
車での持ち運びでも大変である。
縄で縛って固定する。
以前、固定せずに運んだらネックが折れてしまったらしい。
で楽器屋さんにネックの取替えをお願いしたら、
10万だか20万だか不確かになってしまったが、
大変な金額の修理代を払った。
絵も大変お金がかかるのであるが、
楽器は金額が半端ない。
駒も冬用と夏用があるといっていた。
弦の強さが他の楽器に比べてもきついので、
テンションが変わるので駒の高さで弦高を調節する。







弦も3万円する。
とても手を出せる道楽ではない。(^^;
楽器を取り出してhideさんがポーズをとる。
とても大きく圧倒される。
楽器の持つパワーというか存在感がすごすぎる。



デッサン会 140202 Vol.3 へ続く










デッサン会 140202 Vol.1 

2014-02-14 05:03:44 | デッサン・クロッキー・詩・音楽
お世話になっているフォア路樹絵デッサン会に参加。
今日のモデルはコントラバスと演奏者。
これでテンションが上がらないわけがない。
楽器といってもギターを抱えたモデルさんくらいしか描いたことがないからである。
コントラバスは身長くらいまであるみたいなのであるが、
実際に目の当たりにしないとわからない。
12時に森ノ宮駅で参加者と待ち合わせをして
森之宮研究所に向う。
この森之宮研究所には過去なかなかすごい人が通っていた。
白日会に所属していた奥本喜一郎さん。











上の画像には違う人の画像も混じっているが、
人物を描くには卓越したものすごいものを持っている。
もう故人となってこの世にはいらっしゃらない。
その奥本さんの石膏デッサンや油彩画の小品がこの森之宮研究所に行けば、
見ることが出来る。
生前奥本さんが森之宮研究所に通っていた頃、
奥本さんを慕って生島浩さんや池田清明さんが一時期通っていた。
奥本さんは東京芸大を卒業されていて小磯教室に所属していた。
うまいわけである。
奥本さんの作品を見に行くだけでも価値のあるデッサン会だと思っている。
森之宮研究所の普段では月曜日と土曜日に4ヶ月連続で大作を描いている。
100号のキャンパスを置いてモデルさんを前にして描いていく。
私がお世話になっているホワイト研究所のsigeさん、akiraさんもここに通って大作を描く。
ここに通う人はここで出来た作品を一水会や白日会、光風会に出品する。
デッサン会のするみんなの頭の上にはその100号のキャンパスが枠の中にたくさん収められている。




デッサン会 140202 Vol.2 へ続く