松本衣デザイン専門学校 留学リポート

ヨーロッパ各地に滞在している当校在学生と卒業生の近況報告です。

'08 2.7 ロンドンのYajimaAkaneさんより (その1)

2008-02-08 10:50:02 | ファッション
矢嶋です!
元気です!

やっと、このコースの半分が終わりました!
昨日チュートリアルでした。
評価は、まあそこそこで。。
ほとんどの人が大学に向けてのポートフォリオ作りをしています。
要するにあたしも作っています。行かないけど。
MA(大学院)にいつか行きたいので。
就職の相談をしてきました。
チューターはANDのファンらしく、さらに友達伝いでつながっておりました。
なので、近いデザイナーなどに声をかけてくれるそうです。
なんてラッキー!!
世界は狭いですね!!

ロンドンではデザイナーのアシスタントをしてお金をもらっている学生はほとんどいません。
私はほんとにまれなケースだそうです。
松衣の技術はすごいですね!
Azumiさんが来年は松衣からだれもこないの??って言ってました。笑

半年いてみてわかったことは、
技術的なことはもとめられず、本当にコンセプトが出来ないとダメなところです。
とゆうことは、結果的に、技術を勉強するには向かない国です。
でも私には願ったり叶ったりの国です。
コンセプト作りはほんとに楽しいです。
作品一つ作るために、ひたすらリサーチします。
インターネット、本、映画、音楽、アート、写真、雑誌、美術館、ギャラリー、ファッションデザイナー、そのたもろもろ。
使えるものはすべて使い、調べ、知り、一般的な概念から自分なりの解釈へと変えていきます。一つの作品が出来るまでに、膨大なリサーチがあることを知りました。
これが相当大変。。。。
制作時間が減る一方です。
だけどリサーチしてると、自然と、世の中のことがわかってきます。

そんな感じに頑張ってます!!


とゆうことで、次のプロジェクトが始まっています。
テーマは、CULT、RELIGION、RACE、EVIRONMENT、SEX、HORROR。。。。。
怖い。。。日本語に訳したくないのでこのままで。笑
とはいえ、わたしの大好きなジャンルです!
今日も、DALI展に行ってまいりました!
この土日は映画三昧でしょう!一人じゃ怖いけど、、頑張ります!

これをリサーチして作るものは
1、BOOK COVER 雑誌のカバー
2、MAGAZINE EDITORIAL 雑誌の中の4ページ
3、PROMOTIONAL CAMPAIGN 看板
4、PERFORMANCE ART か、MUSIC VIDEO 音楽にのせて映像作り 映画、など。
5、WINDOW DISPLAY MAQUETTE 3D OUTCOME  ショウウィンドーに飾るオブジェ的なもの。

これをテーマにそって2つ選んでやります。
チューターは私にEDITORIALがあうとゆってくれたのでやってみることにしました。

さてANDのお仕事は生産に必死なので、スタジオは商品でうめつくされております。
そんな中、家庭用ミシンまで引っ張り出し、作ってます。
こっちもお金もらってるので責任持って頑張ります!

でわでわ今回の作品見てください!
モデルは私のフラットメイトです。
ちなみにテーマはあいかわらず
Futuristicです!
矢嶋でした!

'08.02.05 ベルギー アントワープのJintsugawaさんより

2008-02-06 09:04:39 | ファッション
ご無沙汰の神通川です。元気でやっています。

1月にオランダのロッテルダムでのVreemde dingen「Surrealisme en design」の展覧会へ行ってきました。
アントワープからロッテルダムまでは電車で1時間。アムステルダムも2時間で着きます。

美術館に到着してチケットを買おうとすると、今日は無料なのでどうぞ。
と、幸運なことに入場料無料で美術館に入れてしまいました。。
会場には沢山の人々がいて、年齢層もすごく幅広かったです。
展示物は家具・照明・陶器・絵画・写真・テキスタイル・衣・アクセサー・・・・
とにかくSurrealismのモノたち。
拡大された人の腕・脚が棚になって展示されていて、会場が異様な空間でとてもユニークでした。

A'n'Dさんの作品は、「今日のSurrealism」というコーナーにMartin Margielaと並んで展示されていました。
アントワープのデザイナー・Walter Van BeirendonckとDirk Van Saeneによって
選ばれたモノたちです。
以前、A'n'Dの2人の講義を受けた時に「デザインに困ることはない。モノには色んな見方がある。ということを言いたい」と言っていたことが、私にはずっと疑問でした。なんでデザインに困らないのかと。。
でもその回答がやっと私の中でリアルになりました。 
A'n'Dさんの言っていたこと自体がSurrealismであるということ。そしてコンセプトであること。

展示物の中には「何をいっているのか」私には理解できないモノもありました。
でも、それはそれでよいのだと思いました。その人にしか見えない世界・価値観がある。
作品を理解するってことは私の人生に関係している。
生活の中で、作者と同じような体験・体感があって、それと重なる時に初めて理解できるもの。
人生、色んな経験だったり日常の中で気がつくことがあって作品が生まれる。
そして作品を共感できることでおもしろさに気がつける。
今はおもしろさに気が付けなくても、これから先、私の人生がもっと豊かになれば
いつか出会える日が来るのだと思います。

展示物の中で、ノグチイサムさんの「Freeform Sofa and footstool」に大変心地よさを覚えました。 
”川石”からのデザインです。なんでだろうと考えると、私は小さい頃、この丸くなった川石を持ち帰っては自分のお気に入りをコレクションしていたのを思い出しました。
今まで無意識に好きだったモノが、ノグチイサムさんの作品リンクしたことで
今度は私の作りたいモノがだんだんクリアになっていく感覚を得ました。

ノグチイサムさんはアメリカ人と日本人のハーフで、日本で少年期を過ごし、アメリカに渡り医学・彫刻を学び、パリで彫刻をさらに学び、東洋の美意識と留学を通じて体感した西洋文化との融合を目指し、アーティストとしての可能性を探し求めた。
世界を旅し、さまざまなモノを広く見聞し、彫刻・舞台美術・商業デザイン・陶器・食器・照明・遊具・庭・公園・環境彫刻・・・・幅広い活動をした。
そして「大地を彫刻する」という夢をもっていた。
「芸術によって日常に豊かさをもたらしたい。世界とつながる彫刻を」。
ノグチイサムさんは自然・平和をテーマに芸術と日常の狭間を生きた人だと思います。

札幌市のごみ埋め立て地だった場所を”全体を1つの彫刻とみなした”「モエレ沼公園」。
ノグチイサムさんが生涯最後に手がけた公園は、日本へ帰ったらぜひ訪れたいです。
そして「未来の芸術家や研究者、芸術愛好家のためのインスピレーションの源泉
になることを強く望む」という香川県高松のイサムノグチ庭園美術館もまた。

こういう人の作品を忘れないでいること。展示会の重要さ・影響力はとても大きいと思います。
そして私たちは足を運ぶ必要があります。
何年たってもすたれない、今日の私たちの目にも新鮮に映るデザイン。
世の中にはすばらしい人がたくさんいます。私が知らないだけで。
その中で、自分はどうしたいのか。
まだまだ続きます。


Ps:写真は美術館です。ではまた。

松本衣デザイン専門学校パソコン用HP
松本衣デザイン専門学校携帯用HP