Shateiel~沈黙の天使~(タイトル仮。フラッシュバック注意)

虐待、暴力、性暴力。自分の感情を知りたい。過去を見つめて、ほんものの過去にしたい、、基本は吐き出し口で…

「僕、いやだよ」「怖がらなくていいのよ、危ないことじゃないの」

2008年11月05日 10時05分13秒 | 【転移】
「性的虐待を受けた少年たち ボーイズクリニックの治療記録」
アンデシュ・ニューマン、ベリエ・スヴェンソン
訳 太田美幸

60~62ページより引用
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子ども時代に受けた性的虐待の悲惨な経験を自伝的に記述した女性作家は数多く存在するが、
男性作家が自らの経験をそのように描くことは少ない。幼い少年にとって性的に虐待されるとい
うことがどのようなことなのかを追体験できるような記述もわずかしかないが、元ボクサーのボ
ッセ・ヘグベリィの自伝である『反撃(Kontringen)』(一九七九年)に、少し年上の女性から性
行為を強要されたときの様子が綴られている。

「もっと近くに座って」と彼女は言った。
 私は言われたとおりにしたが、そんなにも近づくのには少し違和感があった。そのうちに、
彼女のすらっとした手が私のズボンの間にすべりこむのを感じた。
「何をしているの?」
「座ってて、ボッセ。怖くないから」彼女はささやき。私の小さなペニスをつかんだ。それ
が硬くなっていくのを感じた。朝、トイレに行きたいときのような感覚だ。
「僕、いやだよ」
 彼女は私のズボンを下げた。あお向けに横になり、私の体を自分の体の上に重なるように
ぐっと引き寄せた。彼女は私の小さな白い突起に片手を添えて、彼女の股間の裂け目に入れ
ようとした。
「怖がらなくていいのよ、危ないことじゃないの」と笑いながら彼女は言った。私は、自分
が死ぬのではないかと思った。
「僕を離して」
 彼女は私を強く抱きしめた。私はじっと横になったまま、恐怖で体が麻痺したように感じ
ていた。彼女も横になったままだった。
 不意に、通りのほうから誰かの声がした。
「ちょっと、食料庫を見ていこうぜ」
 ヴェーラは私を押しのけ、あわてて自分のズボンを引き上げた。私は体に電流が流れたよ
うな震えを感じながら、なんとか自分の青いズボンをはいた。ヴェーラは、私がズボンをは
き終える前に塀の向こうに姿を消した。彼女に対して、言いようのない苛立ちを感じた。
 その夜は眠れなかった。横になって天井を見つめると、そこに映る影がダンスをしたり性
交したりしているように見える。その様子をじっと見ていた。彼女がささやく声が繰り返し
繰り返し聞こえ、最後には気が狂いそうになった。ささやく声は叫び声に変わり、私の頭の
なかにこだました。
「危ないことじゃないのよ……危ないことじゃないのよ……危ないことじゃないのよ!」
 私は、世の中でもっとも厳格に禁じられている行為に加担したのだ。七歳になる少し前だ
った。胃から吐き気がこみ上げた。
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引用終了。


私に言えることは何もない…ボッセ・ヘグベリィ『反撃(Kontringen)』をできるならどうしても読みたい。「ボッセ・ヘグベリィ 反撃」「反撃 ボッセ ボクサー」「反撃 ボッセ スウェーデン」などでも検索したけど、情報は出てこなかった。読んだ方いましたらぜひ感想を教えてください。

そのボッセ著の「反撃」が、上記の引用以外にも、虐待について多くのページを割いているのか、ボッセが、虐待を受けたことについてはじめて声を上げたのはいつか、虐待が人生に与えた影響がどれだけあるか、それが描かれているか、それが改善していったか、その仮定が描かれているか、治療があったなら、どういう経過を進んだか、そして自伝としての本の終末は、どういう風に終わるのか…これらを《私自身の問題として》知りたいんだ。

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