風来人の日記

風来のkazrinの日記です。
現在、乳がん治療中。
そんな日々のあれこれを綴っています…。

そもそもの始まり

2006年01月09日 11時44分07秒 | 発覚~治療開始まで
人生って何が起こるかわからない。
もちろん、誰しもが自分の未来に降りかかる出来事なんて、
何ひとつ知らずに生きているわけだけど…。
自分とは無縁の世界だと思っていたことが、
ある日自分に降りかかる………。
そんな日が、私にもやってきたのかも知れない。


ことの始まりは昨年12月。
健康情報番組好きの私は、「発掘!あるある大辞典」を見ていました。
その日の特集は「女性の身体総点検スペシャル」。
会社ではバリバリに働いてきた41歳。
事務系の仕事ではありますが、あれもこれもと任されて、
安いお給料とは対照的に、悲鳴を上げるほどの忙しい毎日です。
そんな自分にとって、これはちょっと気になるテーマでもありました。

生理痛が激しかったり、子宮内膜症も持っていたので、
子宮方面の検査は何度か受けていましたが、
乳がんに関してはまったく意識したことがありませんでした。
会社で行われる健康診断では、そこまで診ませんし、
婦人科検診の案内が来ても、忙しさにかまけて受診したことがありません。
そういう人、私以外にも結構多いのでは??
だからTVでセルフチェックを「さあ、やってみましょう」と言われた時に、
初めて「あれ?なんか左右の感触が違う?」と気づいたのです。

ただその時は、まだ生理後の胸の張りが残っている時期で、
「気のせいかもしれない」と思いました。
張りが引くまで数日待って、もう一度確認しよう、と。
そして1週間後、そういえば…と思い出して再度チェックしてみると、
右の乳房にはっきりとした「しこり」が確認できたのです。
それも決して小さくはないように思えました。
なんで今まで気づかなかったのでしょう。
それが12月26日の夜のことでした。

仕事は半端じゃなく忙しい時期でした。
年内に済ませなければいけない物もたくさんあったし、
年明けでも1~3月までは、どう段取れば完遂できるかと、
ずっと頭を悩ませている過密スケジュールが控えていました。
病院に行っている時間があるのか?
治療に時間がかかったら、仕事は一体どうなるのか?
…けれどもし今、行かなければ、自分はこの忙しさに流されて、
あっという間に半年くらい経ってしまうだろう。
そのときに手遅れだと言われたら、取り返しがつかない。
ほっとけばたぶん、片胸を失うかもしれない。
もっと悪ければ、死んでしまうかもしれない。

私は病院に行くことを決心しました。
それも明日、行こう、と。
どこの病院に行けばいいのか、まったくあてはありませんでしたが、
ためらっている時間はないと思いました。

そしてこの日の決断が、全ての始まりとなったのです。

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