【母親の来訪】
立夫は夕方にマンション近くの散髪屋にいた
「五分刈りにしてくれ 長髪に飽きたからな・・」
ドカッと鏡の前の調髪台に座って注文した
「おや 前島さん心境の変化でも？ これから冬に向かうし 寒い頭でいいんですか？」
「本当は刈りたくないんだが‥脳の悪そうなヤクザ顔に戻りたくてな」
「あはは ご冗談を 前島さんは 立派な紳士のお顔ですよ」
床屋の亭主とそんな話をしながら 今日の昼間に会ったダチの田島とのやり取りを想い出していた
田島は50前で 立夫と競輪競馬の仲間だ 副業でAV撮影や販売している男だった
「スゲー美女じゃないか」
田島は立夫が撮ったエロ動画のうち数本を見せてやると食い入るように眺めつつ驚嘆した声を上げた
「前嶋よ本格的に撮影したら高い値段で売れるぜ・・この女なら一本100万以上は確実だ どうだろう撮らせてくれ 儲けは折半だ・・」
立夫がさしづめ 今困っているのは金だった
管理組合の理事長に借金があった それを年末までに返却しないと裁判すると云うのだ
それには困った・・裁判だけでなくてここを退去させられるのだ。
このどんづまりの金欠からなんとしても 逃れたかった
かといって 立夫には 競馬と競輪しか知らない完全無欠の能無し男だ 金など儲ける手立てなど持ち合わせてない。
能と言えばエロしかない。
そのために、手っ取り早く稼ぐには 真奈美をAV女優にすることを思いついたわけだ
散髪すませ 自室に戻った立夫は早速真奈美を呼んだ
「そんなことは 死んでもいやです あなただけにして ください」
激しい抵抗にこれは断念せざるを得なかった
それに立夫も本音を言えば真奈美を独占したいのだ
それなら動画を撮らせてくれ 顔はボカすからと説得したが これも激しい抵抗だ・・
「そんなぁ・・嫌です！ 恥ずかしい動画を他人の目に晒すなんて・・絶対にいやです」
アナル嬲りのヘンタイ動画は マニアには垂涎の的だし人気絶大だ
真奈美ほどの美人と絶品のスタイルなら高い評価は確実だ
「俺の言うことが聴けないと云うのだな・・男もだめなら動画もダメなんて言わせいないぞ！
お前は口では従うと云いながらその態度は何だ！ 」
立夫が睨むと すくみあがる真奈美・・
「そんなに嫌なら 素直になるように体に聞いてやるしかなさそうだな・・それとも500万を払ってくれるなら別だがな」
夫の英一が帰国目前になりどうしょうかと それだけでも大変なのに
立夫が無理難題を持ち出してきたのだ
お仕置きするというのだ
立夫の五分刈りの顔が 今まで以上に鬼の形相でなりお仕置きをという言葉を投げられると
真奈美は蛇に睨まれたカエルのように 体が硬直する。
前島が怖いだけではないのだ この半年の間に
ヤバいことに立夫の手練手管のテクニックでマゾにされてしまい
自分の体が意思に関係なく反応し濡れてしまうのだ
つまりその怖さを 快楽としてその味を覚えてしまったのだ
真奈美は 自分の体を呪ったところで どうにもならない・・
いうことを聞かないと 夫に知れるところとなり 破滅だ・・
(立夫の言うことを聞いて 快楽を味わったらいいんだよ) という 悪魔のささやきが・・
今夜にも返事をしろと 立夫に迫られていた。そんなとき
真奈美の母親が不意にやってきた・・そして意外なことを告げたのである。
つづく
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