ユーラシアの風~2010年・自転車による単独ユーラシア大陸横断記

2010年・自転車による単独ユーラシア大陸横断記

小さな商店で、小さな出会い

2010年06月15日 | 中国(2)呼市→西寧
昼前に肖と差が開きすぎたので時間調整。
立ち寄ったのは山間の小さな商店。

店のお母さんは、突然の珍客と休憩の申し出を快諾してくれた。

12時になると昼休み。息子が帰ってきた。
王永智くんは10歳で小学4年生。
2人兄弟の弟だ。

「日本人が来てるのよ」
「えぇっ!?」
彼から興味津々な眼差しが向けられる。
「Nice to meet you!」

開口一番、英語だった。

中国では小学校3年生から英語の授業が始まるらしい。
矢継ぎ早に質問が飛んでくる。
年齢、好きな食べ物、名前、どこに住んでるの?…
まだ文法を習ってるわけじゃないけど、
こういうのを物怖じせずにぶつけられるのって感心する。
彼の性格がなせる業かな?


○店番もこなす
 知らない大人がタバコを買いに来ても一切動じない。

お母さんは「何もないけど…」と言いながら、
売り物のパンやラーメンをあけてくれる。
自分たちのお昼の餃子やスモモ、バナナも分けてくれる。
お茶も入れてくれる。なのにお金は受け取ってくれない。

永智くんも上機嫌。家族の写真を見せてもらったり、
カメラを触らせてあげたり、簡単な英会話をしたりして遊ぶ。
将来の夢は「明星」…文字通り、スター(有名人)になりたいんだって。
やっぱりどこに行っても、、小学生は小学生だ。


○1時間以上経って肖到着。恒例、旅の説明。
 彼なりのテーマが色々あるらしい。

彼は2時になると「See you!」と言いながら、学校へ戻っていった。

ちなみにこの家は仏教徒。
浄土宗らしい。中国にもたくさんの宗派があるようだ。
仏教系の大学にいたので、そのことを告げると喜んだ。
数珠を見せてくれたり、お守りにお寺のお札のようなものをくれた。


○お母さんは自転車乗りの訪問に喜んで、友達まで呼んできた。
 佛的朋友…という紹介文句が、なんだか仰々しくて笑える。


○永智くんの英語教材。
 アルファベットを加えて単語を完成させる問題、
 選択肢をの中から単語を選んで英文を完成させる問題など。

お母さんの朋友は別れ際、なにやら色々話してくれる。
筆談じゃなきゃ分からないって言ってるのに。
でも、ところどころで、「アイ」「アイ」って言うのが聞こえる。
そして、胸元でハートのマークを作っている。

もしや、と思い、今言ってくれたことを書いてほしいと頼むと、
やっぱり。
「愛」は、中国語の発音でも「アイ」なのだ。

曰く、
「大自然は私たちに多くを与えてくれる。
あなたは愛をもってそれを受け止めるのよ。
そうすれば、絶対寂しくなんかならないわ。」

中国語の先生に後でしっかり翻訳してもらわないといけないけど、
そういうことを言われたのだと思う。
ペンは要らないの、とも言われた。ジェスチャーでそう示された。

肖はいつものように、「しーえーらー!」と言い、(謝謝の慣用表現?)
さっさと行ってしまった。
お母さんが微笑みながら合掌する。私もそれに倣う。
3人は、深々と頭を下げて別れた。


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1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんにちは。 (pooh)
2010-06-16 17:27:30
素敵な方々との出会いのある旅ですね☆
永智くんの笑顔,とっても素敵です!!

今実習で通っている学校の子どもたちは,先輩のことを知っています。「頑張ってね!!」と言っていました。どこの国でも,子どもたちの心は素直で,美しいですね。ちなみに,この子たちは阿波踊りの踊れる子どもたちです(笑)

それでは…
您走好!!
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