前夜、帰宿してから写経室に籠もり、十句観音経の写経をしました
普段は般若心経を写経するのですが、結構時間がかかるので、翌日の朝に備えるために十句観音経にしました
それでもテープに合わせて読経をしてから、墨を擦ったりしていると結構な時間がかかりました
筆は持ち慣れていないのできれいな字にはならないんだけれど、心を込めて一字一字書き、最後にお願い事を書いたものを朝のお勤めに持参しました
朝のお勤めは七時から
宿坊と本堂は歩いて五分ほどの距離ですが、6時40分に宿を出発しました
京都の6時といったら、結構人が出ているのかと思いきや、普段は車と人でごった返している東大路通もタクシーが2~3台だし、ウォーキングしているご夫婦他2~3人とすれ違った程度で、ちょっと意外な気がしました
いつもと違った、素の(?)京の姿と冷え込んだ空気
鳥の声だけが聞こえてきます
私が今回お世話になった長楽寺さんは、八坂神社の奥の東山の裾にひっそりと建っています
桓武天皇の勅命で建立された由緒あるお寺で、長野善光寺の秘仏は七年に一度ご開帳がありますが、こちらの秘仏である観世音菩薩さまは、歴代の天皇の御即位のときのみ開帳されるという、皇室の帰依が深いお寺です
また、水戸徳川家とも縁が深く、徳川幕府最後の将軍、第十五代徳川慶喜のご兄弟も眠っています
建立当時は丸山公園を含む広大な敷地をもっていましたが、東大谷廟の建設に際し幕府から土地の多くを召し上げられ、明治の初期には大半を丸山公園とされ、現在の寺域となったそうです
本堂に向かう献灯の続く石段を上っていくと、庭を掃く音が聞こえてきました
そして、ピンと張った空気の中にご住職がいらっしゃいました
本堂の中に導かれると、「足がしびれたらどうしよう・・・」との心配は無用の椅子席(笑)
ご本尊さまに一番近い席に座ってしばし時が過ぎるのを待ちました
どうやら今朝の参加者は、私一人だけのようです
ご住職独り占め>なんだかすごく得をした気分
お経の書かれた冊子を渡され、読経の順番の説明を受けるといよいよ読経の開始です
せっかくの機会ですから、ご住職と同じくらい大きな声でお経を唱えます@意味は分からないけれど
ほとんどのお経は節がついていませんが、中の一つに記号がふってあるものがありました
お経の♪ですね
最初は全然要領を得なかったので小声になってしまいましたが、段々と記号のニュアンスがつかめ、三分の一を終わりかける頃にはご住職に合わせられるようになりました
歌を少々かじっていたのが役に立ちました
また、腹式呼吸でないととても息が続かないので、これまた歌の経験が役立ちました
読経は全部で三十分ほどだったでしょうか
その後本堂内のご仏像の説明を受け、外に出てから鐘楼に向かいました
なんとこの鐘を突かせていただきました
朝の静けさの中に響く重厚な音、そして余韻にしばし浸っていると、今まで張りつめていた空気が和んだ気がしました
鐘楼の裏側にある平安の滝は京の名水として知られ、お茶席に使われることも多いそうですが、昔は修行の滝でもあったそうです
滝を囲む石垣の中にたくさんの石仏が組み込まれているのはその名残りです
お水を私も一口いただきましたが、まろやかで優しい口当たりでした
拝観所に向かいお庭を拝見しながらしばしくつろぎます
このお庭は、銀閣寺の庭を造営される際に試作として造営されたそうで、小さいながらも東山を借景にした安らぎの空間になっています
その後展示物のご案内をしていただいたのですが、中で一番印象に残っているのが、建礼門院徳子の御影です
徳子は高倉天皇に嫁いだ平家の娘ですが、壇ノ浦の合戦で平家は敗北
徳子は入水しましたが助けられ、後に長楽寺にて髪をおろしますが、源氏が支配する世をはばかり、御影は墨で塗りつぶして隠されてきたそうです
また、徳子の息子であり、わずかに一歳三ヶ月で天皇となった安徳天皇は、壇ノ浦の合戦で祖母に抱かれて入水しわずか八歳の生涯を終えられましたが、独楽遊びをする無邪気な姿の御影も長楽寺さんに収蔵されています
普段は般若心経を写経するのですが、結構時間がかかるので、翌日の朝に備えるために十句観音経にしました
それでもテープに合わせて読経をしてから、墨を擦ったりしていると結構な時間がかかりました
筆は持ち慣れていないのできれいな字にはならないんだけれど、心を込めて一字一字書き、最後にお願い事を書いたものを朝のお勤めに持参しました
朝のお勤めは七時から
宿坊と本堂は歩いて五分ほどの距離ですが、6時40分に宿を出発しました
京都の6時といったら、結構人が出ているのかと思いきや、普段は車と人でごった返している東大路通もタクシーが2~3台だし、ウォーキングしているご夫婦他2~3人とすれ違った程度で、ちょっと意外な気がしました
いつもと違った、素の(?)京の姿と冷え込んだ空気
鳥の声だけが聞こえてきます
私が今回お世話になった長楽寺さんは、八坂神社の奥の東山の裾にひっそりと建っています
桓武天皇の勅命で建立された由緒あるお寺で、長野善光寺の秘仏は七年に一度ご開帳がありますが、こちらの秘仏である観世音菩薩さまは、歴代の天皇の御即位のときのみ開帳されるという、皇室の帰依が深いお寺です
また、水戸徳川家とも縁が深く、徳川幕府最後の将軍、第十五代徳川慶喜のご兄弟も眠っています
建立当時は丸山公園を含む広大な敷地をもっていましたが、東大谷廟の建設に際し幕府から土地の多くを召し上げられ、明治の初期には大半を丸山公園とされ、現在の寺域となったそうです
本堂に向かう献灯の続く石段を上っていくと、庭を掃く音が聞こえてきました
そして、ピンと張った空気の中にご住職がいらっしゃいました
本堂の中に導かれると、「足がしびれたらどうしよう・・・」との心配は無用の椅子席(笑)
ご本尊さまに一番近い席に座ってしばし時が過ぎるのを待ちました
どうやら今朝の参加者は、私一人だけのようです
ご住職独り占め>なんだかすごく得をした気分
お経の書かれた冊子を渡され、読経の順番の説明を受けるといよいよ読経の開始です
せっかくの機会ですから、ご住職と同じくらい大きな声でお経を唱えます@意味は分からないけれど
ほとんどのお経は節がついていませんが、中の一つに記号がふってあるものがありました
お経の♪ですね
最初は全然要領を得なかったので小声になってしまいましたが、段々と記号のニュアンスがつかめ、三分の一を終わりかける頃にはご住職に合わせられるようになりました
歌を少々かじっていたのが役に立ちました
また、腹式呼吸でないととても息が続かないので、これまた歌の経験が役立ちました
読経は全部で三十分ほどだったでしょうか
その後本堂内のご仏像の説明を受け、外に出てから鐘楼に向かいました
なんとこの鐘を突かせていただきました
朝の静けさの中に響く重厚な音、そして余韻にしばし浸っていると、今まで張りつめていた空気が和んだ気がしました
鐘楼の裏側にある平安の滝は京の名水として知られ、お茶席に使われることも多いそうですが、昔は修行の滝でもあったそうです
滝を囲む石垣の中にたくさんの石仏が組み込まれているのはその名残りです
お水を私も一口いただきましたが、まろやかで優しい口当たりでした
拝観所に向かいお庭を拝見しながらしばしくつろぎます
このお庭は、銀閣寺の庭を造営される際に試作として造営されたそうで、小さいながらも東山を借景にした安らぎの空間になっています
その後展示物のご案内をしていただいたのですが、中で一番印象に残っているのが、建礼門院徳子の御影です
徳子は高倉天皇に嫁いだ平家の娘ですが、壇ノ浦の合戦で平家は敗北
徳子は入水しましたが助けられ、後に長楽寺にて髪をおろしますが、源氏が支配する世をはばかり、御影は墨で塗りつぶして隠されてきたそうです
また、徳子の息子であり、わずかに一歳三ヶ月で天皇となった安徳天皇は、壇ノ浦の合戦で祖母に抱かれて入水しわずか八歳の生涯を終えられましたが、独楽遊びをする無邪気な姿の御影も長楽寺さんに収蔵されています