さて、無事に完走を果たしたTarawera Ultra Marathonでしたが、まさかの帰国便キャンセル(悪天候)により、オークランドにて足止め。。。予定通りには帰れなくなりました。合掌。。。
気を取り直して、35.5キロ以降の完走記を続けます。
【Tarawera Falls35.5キロ~Miller Road74.4キロ】
35.5キロ地点のエイドを出た少し先には、Tarawera Fallsが登場!凄い水量でした。こんな豊富な水量の滝が見れるのも、ここ最近の雨のおかげと、ポジティブに考えます。。

滝の手前の川も増水しているようです。
ここは急な下り。こういうのはあまり多くありませんでした。この後150メートルほど登ったらシングルトラックに入ります。
信越五岳の黒姫高原辺りを思わせる素敵なトレイル。既に疲労を感じておりますが、どうにか粘りの走りで進みます。
エイド200メートル手前の看板
橋を渡ったら40キロ地点のエイド

40キロ地点のエイド(Tarawera Outlet)には5時間半位で到着。ここまで、完走計画シート(16時間半完走想定)より約1時間の貯金。うんうん、頑張ってる。
〈Tarawera Outlet40.8キロ~Humphries Bay48.4キロまで〉

苔むしたナイストレイル。というか、一部はトレイルまで苔が生えていた。日本では走れなそうな場所です。。
さて、この区間では、ついに疲労がピークに達しました。。。心拍は120から135程度ですが、なにしろ下半身が疲労で全然動きません。こんな状態でどうやって50キロ以上先のゴールに向かうのか?レース中には到底回復するとは思えない疲労感です。。歩きも多くなり(というか、緩い下り以外ほとんど歩いていたような。。。)、完全にブレーキ区間になりました。
でも、知っているんです、この程度の疲労困憊状態は少し休んで、ストレッチして、しっかり補給できればレース中に回復するんです。必ず回復するんです。この辺の経験が「もう絶対走れねー」と思ってもとりあえず次のエイドまで進む原動力になります。というか、ケガさえしなければ走れないなんてことはない気がします。
とはいえ、今思うと、「とりあえず次のエイド」とか言ってないで2分休んで、その場でストレッチして、すぐにジェルを飲んで走れ!と言いたくもなります(笑)。当時は前に進むだけで精一杯。

48.4キロ地点 Humphries Bayのエイド。
〈Humphries Bay48.4キロ~Okataina58.0キロ〉
疲労困憊でこの素晴らしいトレイルを逝きます。エイドでジェルを補給し、ストレッチもしましたが、なかなか状態が上がりません。。。
しかし、この区間最後の半分くらいはピーター(UDのPBモデルを背負った白人男性ランナー)に引っ張ってもらい(勝手について行っただけ、途中で私が前に出ることもあり。)、粘りの走りをみせました。苦しい時はぺーサーになりそうな選手に食らい付く作戦が成功しました。
58キロ地点のエイド。心の中でピーターにお礼を述べました。タイム的には、前半戦で貯めた1時間の貯金を全て吐き出しました。。。
〈Okataina Lodge58.0~Miller Road74.4キロ〉
さて、Tarawera Ultra Marathonでは、日本の多くのレースと異なり、ドロップバックを数箇所にドロップできます。私はコース最長区間の直前エイドのここOkataina Lodge58.0キロ地点と、Tikitapu(Blue Lake)81.2キロにドロップバックを送りました。
内容物は、以下の通り。
(そもそも日本から持参した装備は少なめにしたので、比較的あっさりした内容。食料は基本、エイドの物を頂く。)
〈Okataina〉
ジェル 2つ
ベスパ 1つ
アミノバイタル 2つ
ポカリ粉末 1つ
靴下(dry max 5本指ではないやつ)
Tシャツ TNF黄色
〈Tikitapu〉
ジェル 2つ
アミノバイタル 2つ
ポカリ粉末 1つ
ヘッドライト ジェントス999
Okataina lodgeのエイドでは、次の16.4キロに備えて15~20分程かけて、靴下交換、補給、テーピングを一部張り直します(外で雨のなか。。。)。靴下については、特にドロドロの右足だけ交換しましたが、うーん、失敗。両足とも交換すべきだったよ。靴下を交換するだけでこうも変わるのかー、という感じでした。
また、400メートルの登りに備えて、気合いのベスパ+ジェルを投入!巻き返しを図ります。
ここは、どこだろう。コース最高地点に向かう前のフラットなところかな。
コース最高地点前後。右側にいかにもニュージーランドらしい緑の丘が見えたのでパチリ。この後、この丘には向かわず。
この辺り(コース最高地点前の山中)から雨の影響もあり、トレイルの状態が更にドロドロ、ズブズブの泥沼と化します。間違いなく自分史上最低のトレイルコンディションの中を進みます。スピードも全然出ません。晴れてトレイルコンディションが良ければ、走れるであろう下りも慎重に下らざるをえません。
ただし、ベスパ+ジェルは効いてきて、悪くないペースでまずはレース最高地点(700メートル)まで登って行きます。前後に人は少なくなっており、登りも下りもまさに「みちのく一人旅」になります。
さて、レース最高点を越えた600メートル地点に行くと、女性ランナーがエマージェンシーシートをまとい、うずくまっていました。先着していた別の白人男性ランナーと白人女性ランナーが対応していたため、私は一時停止後に前に進みましたが、大丈夫だったかなー(念のため、手持ちのアミノバイタルをあげ、TNFの保温ジャケットを着させました。気温は20℃位で風は無し、雨は小降り。)。。。みたところ、泥沼に足をとられて右足首を捻挫していたようです。現場は、本コースで最も人里から離れており、救助を待つには最も時間がかかりそうなところ。心配です。。。(この後、Miller Roadのエイドから?2班の救助隊がコースを逆走していきました)
この後、約10キロ。延々と泥沼が続きます。万が一捻挫等のケガでもしたら、大変なことになりそうです。。。徐々に日が傾き、周りに選手もあまりいません。まさかこんなに時間がかかるとも思わず、ライトもハンドライトしか持ってない!(丘と森を走るコースと思ってなめてました!ごめんなさい!)この辺りが最も気持ちが折れかかりました。情けないが、仕方ない!この精神面の乱高下もウルトラあるあるでは?
予定より大幅に遅れ、20時半過ぎに72キロ地点のエイドに到着。既に16時間完走は諦め、完走狙いに切り替えてます。夏時間のため、まだ真っ暗ではない。
山の中を一人旅している中で遠くから陽気な音楽(エイドが近い証拠!)が聞こえてきたときの最高の安堵感はランナーにしか分からない特別な感情。山の中のエイドの大音量のエイドの意味はここにあるのかな。感動したよ。エイドのみんなありがとー。
愉快なエイドスタッフ。ナイス!
いずれにしても、このコース最長区間では、精神的にやられましたよ。そんな中、緊張感が高まったためか肉体的には、疲労困憊状態を脱しています。身の危険を感じて、疲労困憊どころではなくなったようです。
その3に続く。

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【Tarawera Falls35.5キロ~Miller Road74.4キロ】











〈Tarawera Outlet40.8キロ~Humphries Bay48.4キロまで〉


さて、この区間では、ついに疲労がピークに達しました。。。心拍は120から135程度ですが、なにしろ下半身が疲労で全然動きません。こんな状態でどうやって50キロ以上先のゴールに向かうのか?レース中には到底回復するとは思えない疲労感です。。歩きも多くなり(というか、緩い下り以外ほとんど歩いていたような。。。)、完全にブレーキ区間になりました。
でも、知っているんです、この程度の疲労困憊状態は少し休んで、ストレッチして、しっかり補給できればレース中に回復するんです。必ず回復するんです。この辺の経験が「もう絶対走れねー」と思ってもとりあえず次のエイドまで進む原動力になります。というか、ケガさえしなければ走れないなんてことはない気がします。
とはいえ、今思うと、「とりあえず次のエイド」とか言ってないで2分休んで、その場でストレッチして、すぐにジェルを飲んで走れ!と言いたくもなります(笑)。当時は前に進むだけで精一杯。


〈Humphries Bay48.4キロ~Okataina58.0キロ〉

しかし、この区間最後の半分くらいはピーター(UDのPBモデルを背負った白人男性ランナー)に引っ張ってもらい(勝手について行っただけ、途中で私が前に出ることもあり。)、粘りの走りをみせました。苦しい時はぺーサーになりそうな選手に食らい付く作戦が成功しました。

〈Okataina Lodge58.0~Miller Road74.4キロ〉
さて、Tarawera Ultra Marathonでは、日本の多くのレースと異なり、ドロップバックを数箇所にドロップできます。私はコース最長区間の直前エイドのここOkataina Lodge58.0キロ地点と、Tikitapu(Blue Lake)81.2キロにドロップバックを送りました。
内容物は、以下の通り。
(そもそも日本から持参した装備は少なめにしたので、比較的あっさりした内容。食料は基本、エイドの物を頂く。)
〈Okataina〉
ジェル 2つ
ベスパ 1つ
アミノバイタル 2つ
ポカリ粉末 1つ
靴下(dry max 5本指ではないやつ)
Tシャツ TNF黄色
〈Tikitapu〉
ジェル 2つ
アミノバイタル 2つ
ポカリ粉末 1つ
ヘッドライト ジェントス999
Okataina lodgeのエイドでは、次の16.4キロに備えて15~20分程かけて、靴下交換、補給、テーピングを一部張り直します(外で雨のなか。。。)。靴下については、特にドロドロの右足だけ交換しましたが、うーん、失敗。両足とも交換すべきだったよ。靴下を交換するだけでこうも変わるのかー、という感じでした。
また、400メートルの登りに備えて、気合いのベスパ+ジェルを投入!巻き返しを図ります。


この辺り(コース最高地点前の山中)から雨の影響もあり、トレイルの状態が更にドロドロ、ズブズブの泥沼と化します。間違いなく自分史上最低のトレイルコンディションの中を進みます。スピードも全然出ません。晴れてトレイルコンディションが良ければ、走れるであろう下りも慎重に下らざるをえません。
ただし、ベスパ+ジェルは効いてきて、悪くないペースでまずはレース最高地点(700メートル)まで登って行きます。前後に人は少なくなっており、登りも下りもまさに「みちのく一人旅」になります。
さて、レース最高点を越えた600メートル地点に行くと、女性ランナーがエマージェンシーシートをまとい、うずくまっていました。先着していた別の白人男性ランナーと白人女性ランナーが対応していたため、私は一時停止後に前に進みましたが、大丈夫だったかなー(念のため、手持ちのアミノバイタルをあげ、TNFの保温ジャケットを着させました。気温は20℃位で風は無し、雨は小降り。)。。。みたところ、泥沼に足をとられて右足首を捻挫していたようです。現場は、本コースで最も人里から離れており、救助を待つには最も時間がかかりそうなところ。心配です。。。(この後、Miller Roadのエイドから?2班の救助隊がコースを逆走していきました)
この後、約10キロ。延々と泥沼が続きます。万が一捻挫等のケガでもしたら、大変なことになりそうです。。。徐々に日が傾き、周りに選手もあまりいません。まさかこんなに時間がかかるとも思わず、ライトもハンドライトしか持ってない!(丘と森を走るコースと思ってなめてました!ごめんなさい!)この辺りが最も気持ちが折れかかりました。情けないが、仕方ない!この精神面の乱高下もウルトラあるあるでは?

山の中を一人旅している中で遠くから陽気な音楽(エイドが近い証拠!)が聞こえてきたときの最高の安堵感はランナーにしか分からない特別な感情。山の中のエイドの大音量のエイドの意味はここにあるのかな。感動したよ。エイドのみんなありがとー。

いずれにしても、このコース最長区間では、精神的にやられましたよ。そんな中、緊張感が高まったためか肉体的には、疲労困憊状態を脱しています。身の危険を感じて、疲労困憊どころではなくなったようです。
その3に続く。

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