HBD in Liaodong Peninsula

中国と日本のぶらぶら街歩き日記です。2024年5月からは東京から発信します

旧東本願寺別院 − 撤去を免れた貴重な和風仏教建築

2017-02-25 | 大連を歩く
大連の旧東本願寺別院は、大連に残る日本租借時代の老建築の中でも一際異彩を放つ存在です。

南山麓の解放路の東側、勝利東路沿いに建っています。


風格と優美さを兼ね備えた木造の和風仏教建築です。


庇の部分には社寺建設でよく見られる斗組が見えます。

東本願寺別院は、1915年に落成したそうです。建築面積は1,352平方メートルです。
中国らしい極彩色の塗装は最近行われたものと思われます。

おそらく、日本の東本願寺から派遣された日本人住職さんが駐在していたのでしょう。
インドやウイグルで仏蹟の発掘調査に尽力したことで知られる大谷光瑞もここに足を運んだものと思われます。






日本租借時代の古写真に写っています。真ん中やや右の建物がそれです。

東本願寺別院は、戦後は大連市図書館の書庫として利用されたようですが、1990年からは大連京劇団の本拠地として利用されています。



戦後から文革にかけて、日本租借時代に建てられた社寺仏閣のほとんどが取り壊された中、なぜここは撤去を免れたのでしょうか。興味深いところです。

旧東本願寺別院は、大連市文物保護単位に指定されています。

ところで、この旧東本願寺別院は大連を代表する歴史建築なのですが、なぜ帰国してしまった今頃になってご紹介するのかと言いますと・・・、単にうっかりしていただけです。

とっくにこの日記でご紹介したつもりになっていたら、抜けていたようです。
先日、知人からこの東本願寺別院の情報を聞かれたとき、自分の日記を振り返ってみて、掲載していないことに気が付きました。

幸いなことに、駐在中に写真はたくさん撮っていましたので、今日、ここでご紹介させていただきました。
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1 コメント

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Unknown (写真の借用のご相談およびお願い)
2020-05-18 07:59:15
はじめまして、上海ベスト広告の新井田と申します。
弊社では中国のガイドブックや文化芸術に関する情報配信を行っています。この度、大連の街の紹介で旧東本願寺の建築や京劇について取るあげたいと思っており、此方のブログに出会いました。
京劇院の写真をお借りしたいのですが、ご相談に乗っていただけますでしょうか。

よろしくお願いします。

新井田
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