年金カウンセラーのeBook
あらまし
Q1は誰? もしかして、あの人かな? Q2、Q3は……
常套句―これが世の中をたぶらかしているのを少々生きてくるとどなたでも経験します。しかし、一般的にはこれに疑念を持たずに日々の生活は展開します。そうして覚醒することもなく生活はその常套句にまぶされます。
例えば、平成24年現在、「年金をもらう」という言い方が昭和時代から引き続きいまだに一般的です。この言い方、フレーズ、常套句が「失われた20年」の難局の前に立ちふさがり、ブレイク・スルーが起動しておりません。
では、この「年金をもらう」というのはどのようにして常套句にまでなりおおせたのでしょう。
日本は戦後経済復興を果たす中で、官僚の采配・按配によって経済復興に携わった高齢者の老後を賄う年金を作りました。国民に老後の安心をもたらす年金を経済復興の順風にのり提供したのです。その年金の組成は、全面的に官の仕事として仕掛けられたものでした。国民には、「どうぞお受け取りください」というわけです。受け取る国民の方としては、官から「年金をもらう」というコースしかなく、他には選択肢はなかったのです。
それがどうでしょう。時代が「失われた20年」の難局を迎えてみると、従来の官僚の采配・按配という年金スキームがまったく機能しないことが明らかになってきました。それに、気がついてみると、年功序列も終身雇用も右肩上がり経済もないグローバル経済になっていました。もはや、年金は官が提供できない事態を迎えてしまいました。つまり、「年金をもらう」ことが実質できなくなったのです。つまり、これまでの常套句はナンセンスとなりました。
さあ、ここからが本番です。新しい常套句を生み出さなければならない事態となりました。幸い年金の新しいスキームが平成13年(2001)にはじまりました。確定拠出年金法です。この普及に伴い、国民意識も変わっていくでしょう。「年金をかちとる」という新たな常套句が様々な失敗の上に作られていくでしょう。終章で、「確定拠出年金はじめのはじまり」をご案内して、一つのノウハウをお示しいたします。
平成24年11月
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