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厚生年金基金アーカイブ  3.運用シリーズ

2015年04月29日 | 厚生年金基金

401kの秘法 勝手格付け

 

 

厚生年金基金の資産運用では資金量が多額であること、関係者が多いこと、資産運用経験が少ないこと等のためなかなか難しい現実があります。この対策のひとつとして、我々の基金では、英国の資産運用経験と米国の金融理論の成果をミックスした「資産運用総合評価表」(添付事例の様式第1号を参照)を使って、母体企業、労働組合、年金受給者、加入員等の理解を促進し、運用機関の選択・解約を実行しています。

「英国の資産運用経験」というのは、定性・定量評価に際して定性評価のウェイトを80%にしたこと、「米国の金融理論の成果」というのは格付けの手法を利用すること、これら二つを組み合わせて厚生年金基金自らが〈資産運用機関の勝手格付け〉を行なうところがコロンブスの卵となっています。

確定拠出年金の時代になり、みなさんお一人づつが資産運用をしなければならなくなってきました。無手勝流で立ち向かうには相手は巨大に過ぎます。厚生年金基金に蓄積された経験の一端、〈資産運用機関の勝手格付け〉を使ってバトルを勝ち抜きましょう!

 

資産運用機関の勝手格付け

 年金カウンセラー 高野 義博

 

 

平成9年12月(年発第五九七〇号年厚生省年金局長通知)、5.3.3.2規制が撤廃され、厚生年金基金の資産運用は「自由化時代」を迎えましたことはご同慶の至りです。

反面、過去の付けが大きな積立不足となり、各基金を襲っている事実も厳然たる現実です。文字通り呻吟されている基金の選択肢として、巷間①〈給付引下げ〉、②〈解散〉、それに③〈資産運用の効率化〉が取りざたされています。

 

①は労使共々の同意を取り付けるのがなかなか困難ですのでセカンドベターな選択でありましょう。②は、全くの負け犬の発想でしょう。この結論の前にやることがあると考えますがいかがでしょうか。残る道は、唯ひとつ。③〈資産運用の効率化〉ということになります。

 

とは言え、〈資産運用の効率化〉などというのは、お手軽にコンビニの棚に並べられているようなものとは、いささか違うようです。この点について資産運用を行なう者について、年金局長も「熱意を有するもの」(平成10年10月・年発四一八七号)を充てるよう留意しています。具体的には、これでは余りに文学的に過ぎ意味不明ですが、現場の基金の経験では、長い期間にわたる基金業務の従事、内外金融機関・金融手法の調査、欧米金融事情調査、金融関係読書1,000冊、それに会話の出来る英語力にPC操作等々が必要になりましょう。とは言え、これを100%達成するのは至難の業です。しかし、いわゆる〈上がり意識のサラリーマン〉では対応出来ませんし、それでは受託者責任の観点からも責任を果たすことができないでしょう。或る高名なコンサルタントが言うように、そういう人は「猛烈に勉強するか、去るか」です。

 

 さはさりながら、現実のドブ泥は避けようもありません、現有勢力で戦いを挑むことになりましよう。ほっておいたら各基金間で7、8%余の収益格差が定例のようになりましょう。資産配分の戦略化を企画し、効率運用を目指して運用機関の選択・解約もしなければなりません。

 しかし、現実の各基金の資産運用は、基金の置かれた状況により千差万別、運用手法のステージもバラエティに富んでいるようです。お任せ運用から懸命に脱出を試みているレベルから政策運用のレベル、戦略アセット・ミックスを通じて運用機関に指示を出すレベル、更に高度な数値データを駆使した運用等といった具合です。

 

悲しいかな、資産運用に関しては、日本には英国の2、300年にわたる「経験」も、米国のノーベル賞多発の「理論」もないのですから、それらを右と左に見据えつつキャッチ・アップを目指すのが精一杯と言うところでしよう。だが、後発組の有利さというのも無視しえません。必ずや猛烈なスピードで追いつくことでしよう。ちなみに、日本では資産運用の理論研究(伊藤清氏以降、東工大、東大、一ツ橋等の大学院で盛んに研究されている由)も急激に進んでいるようですし、年金基金に蓄積された資産運用ノウハウ・インフラも無形財産として着実に積み上がりつつありますから、案外キャッチ・アップは早くなるかもしれません。

 

基金の現場では、切磋琢磨の試行錯誤を繰り返しながらドメスティックなものを作り上げるのが仕事になるのでしょう。しかし、資産運用の基本方針を定め、資産配分を決め、業者に運用を委託するという段階で、〈運用機関の選択・解約〉という問題が発生します。ここで、受託者責任に悖るような非常に悩ましい場面に出くわします。これらグレーな問題に、弱小・弱体な基金事務局はどのように対処したらよいのでしょう。

 

この対策として、我々の基金では、英国の資産運用経験と米国の金融理論の成果をミックスした「資産運用総合評価表」(添付事例の様式第一号を参照)を使って、母体企業等の理解を促進し運用機関の選択・解約を実行しています。

 

「英国の資産運用経験」というのは、定性・定量評価に際して定性評価のウェイトを80%にしたこと、「米国の金融理論の成果」というのは格付けの手法を利用すること、これら二つを組み合わせて基金が〈運用機関の勝手格付け〉を行なうところがコロンブスの卵となっています。

 

厳密な、或いはアカデミックな観点からすれば、全くの〈まがい物〉にしか過ぎないものではありますが、現場の基金のレベルでは、ある程度の客観性、合理性、透明性が確保され、説明資料としてはかなりの効果を発揮します。これを使って、ここ数年、我々の基金では運用機関の4社解約、6社採用を果たしております。「評価表」の示す事実が、重い腰の現実をおもむろに打ち砕くようです。ちなみに20%のウェィトの定量評価に際しては、過去5年から3年の時間加重利回り、複合ベンチマーク対比の超過収益率、インフォーメーション・レシオ等々の数値を参考にしております。

 

現在では、国際会計基準等が入ってきて経営サイドも一般世論も年金に関する認識はかなり改善されつつありますが、現実のこととして弱小・弱体の基金がこの「資産運用総合評価表」を手段・ツールとして使うことで、母体企業並びに運用機関等と対等に議論が出来るようになり、コミニュケションが一段と改善するものと考えられます。併せて、資産運用プロセスの透明性が担保され受託者責任も一部保全されるものと考えられます。

 

以上、ひとつのドメスティックな手法の事例としてご覧いただけたら幸いであります。

 

〈運用機関の勝手格付け〉の帳票は本書でご覧ください。

 

(以下略)

 

登録情報

フォーマット: Kindle版

ファイルサイズ: 735 KB

紙の本の長さ: 11 ページ

出版社: 高野 義博; 3版 (2013/12/8)

販売: Amazon Services International, Inc.

言語: 日本語

ASIN: B00F01NEQQ

PC・スマホ・タブレット対応

 

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②再々の肩叩きをスルーして 厚生年金基金の資産運用に 25年のめりこみました!

 

日本の年金は、平成13年(2001)からあなたが資産運用する時代になりました(確定拠出年金の開始)。

そこで、はじめに製造業中心の日本において、未知の分野の資産運用立ち上げをはたした厚生年金基金での資産運用インフラ・ノウハウ獲得の経緯とその成果をご覧いただき、最後にこれからあなたが立ち向かはなければならない資産運用Q&Aの物語をお楽しみいただきます。

一読後、あなたは資産運用にたくましくなられること受け合います。

 

友人の読書感想(2015.02)「次から次へと読みたくなり、一気に読んでしまった」「小さな基金でのご苦労・奮闘ぶりがよくわかりました」「Q&Aが分かり易かった」「ともかく面白かった!」

 

 はじめに

厚生年金基金の資産運用に取り組むことになった昭和50年(1975)当時、中学野球・電気科・哲学科出身の筆者(35才)にとって、資産運用は全くの別世界でありました。

その頃、基金の年金資産が積み上がりつつあるなかで、効率的な資産運用で収益を出さなければならない事情が高まりましたが、あいにく日本には企業にも個人にも資産運用のインフラ・ノウハウが見当たりませんでした。

そこで、資産運用ド素人が以下のような試行錯誤の切磋琢磨に取りかかり、ミイラ取りがミイラになってしまい、これが以後筆者の30年間のライフワークとなりました。

 

1.           資産運用の立ち上げ

2.           事務長の読んだ金融本

3.           戦略アセット・ミックスの構築の経緯

4.           パブリック・コメント?

5.           受託者責任の概要

6.           ABC基金の資産運用マネジメント

7.           ABC厚生年金基金資産運用基本方針

8.           厚生年金基金リスク管理規程

9.           資産運用機関の勝手格付け

10.         資産運用関係図表等

11.         取り敢えずの401(k)論

12.         機関運用から個人運用へ

13.         確定拠出年金のスタート

14.         確定拠出年金はじめのはじまり

15.         資産配分チェック

増補.アセット・ミックス(資産配分)

 

 厚生年金基金等に蓄積されたこれら資産運用インフラ・ノウハウの一端を皆さんとシェアしたくて集めてみました。

これらの資料が、確定拠出年金開始に伴い、これからご自分で資産運用をすることになった皆さんにとって、一つの事例として何らかのヒント、ひらめきを提供できて、皆さんのご参考になればこれに勝る幸いはありません。

 

(以下略)

 

登録情報

フォーマット: Kindle版

ファイルサイズ: 7780 KB

紙の本の長さ: 113 ページ

同時に利用できる端末数: 無制限

出版社: 年金カウンセラー 高野 義博; 7版 (2014/4/30)

販売: Amazon Services International, Inc.

言語: 日本語

ASIN: B00K2DUJQ0

PC・スマホ・タブレット対応

 

YouTube

 

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1990 ヨ-ロッパ 資産運用

 

 

 資産運用の本場、ヨ-ロッパ7ヶ国歴訪の旅! 報告書担当部分「DBプレゼンテーション」をご覧ください。1990年のヨ-ロッパの沸騰ぶりがお楽しみいただけます。なんと言っても、ヨ-ロッパ資産運用経験の長い伝統が素晴らしい!

 

無料配布キャンペーン(2015.01.17~21)を行いましたところ、35冊のダウンロードをいただきました。

 

Visit

Japanese Pension Fund

Association

 

May 23rd,1990

In Frankfurt Deutsche Bank

 

団長 厚生年金基金連合会 木戸常務理事

通訳 日本コンペンションサービス 川岸 麗

テープ録音 厚生年金基金連合会 根本係長

録音聴取筆記 ABC厚生年金基金金 高野義博

 

DBCMI W.リチャード

 

それでは午後の部を始めたいと思います。

午後の最初のスピーカをご紹介します。P.ウォーカーさん、ロンドンにありますモルガングレンフェルアセットマネージメントの取締役をされています。

 

MGAMのプレゼンテーション

 

MGAM P.ウォーカー

 

それではまず、今日の午後、何をお話するかということで、この冊子のAGENDA「説明事項」と書いてあるころをご覧下さい。

初めにドイツ銀行(以下「DB」と略称)とモルガングレンフェルアセットマネージメント(以下「MGAM」と略称)との新しい刺激的な関係について触れ、次に東京に設立されたDBMGAMという投資顧問会社について述べ、最後に世界の年金資産の運用状況についてご説明致します。

 

ただ今、DBの方ですばらしいお昼を33階で御馳走になりここへ戻ってきたのですが、配布資料のページも飛んでいますので、「説明事項」のページから2ページ前に来て、そうすると1ページ(筆記者注:長円形で囲っているページ)になりDBトラストグループというページがありますので、そこをご覧ください。

モルガングレンフェルというのはロンドンの金融機関で、150年前に設立されています。モルガンというのは、元々はモルガンギャランティ又はモルガンスタンレイと同じモルガンです。

 

モルガングレンフェルとモルガンスタンレィとの間には昔は株の持ち合いが有りましたが、現在は別個に責務業務を行なっております。

モルガングレンフェルは150年の間、独立した銀行としてロンドンで業務を行ってきました。昨年末、非常に幸運なDBの買収が行なわれ、モルガングレンフェルはDBの傘下に入りました。

このDBのモルガングレンフェルの買収はモルガングレンフェル社の全社的な協力と合意の下に行われました。1992年を間近に控え、又現在の東欧情勢を考えるとDB程最適のパートナーはいないとモルガングレンフェルは考えました。

DBもモルガングレンフェルもそれぞれの国においては重要な銀行です。そして、それぞれの特異な分野で運用を行なってきました。

現在、投資の依頼を受けでいるその運用総額は770億米ドル(筆記者注:1ドル150円換算で11兆5,500億円)になります。

そのうち、フランクフルトのDBではドイツ向けのお客に450億米ドル、ドイツ以外の国際的なお客には30億米ドルの運用を行なっています。ロンドンのモルガングレンフェルは世界のいろいろなお客の運用を290億米ドル行なっています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(以下略)

 

登録情報

フォーマット: Kindle版

ファイルサイズ: 2332 KB

同時に利用できる端末数: 無制限

販売: Amazon Services International, Inc.

言語: 日本語

ASIN: B00RZTS33U

PC・スマホ・タブレット対応

 

Amazon「1990 ヨーロッパ 資産運用」

 

 

④転ばぬ先のシミュレーション: 確定拠出年金をはじめる方への先人の ドハハな教え!

 

刺激的な金融本章句の抜粋です。確定拠出年金を始められるあなたは必ず「ドハハな教え!」をいただくことでしょう。

資産運用のイロハが身に付き、いつの間にか頑丈になります。

 

目 次

 1.不完備制度の完備化

 2.ベンチャーキャピタルの実態と戦略

 3.僕はこうやって11回転職に成功した

 4.2004年公的年金改革

 5.実践IR

 6.国家の役割

 7.企業分析と資本市場

 8.国際会計の教室

 9.二ューヨーク流 たった5人の「大きな会社」

 10.市場の役割 国家の役割

 11.通貨が堕落するとき

 12.アメリカ年金事情

 13.ディ・トレーダー.

 14.時価会計不況

 15.市場対国家

 16.グローバリズムの終焉

 補遺

 1.新しい科学をつくる

 2.複雑系科学者市場予測に挑む

 3.外資の常識

 4.賢明な投資家への道

 5.投機バブル―根拠なき熱狂

 6.ネットトレーディングのいかさま師たち

 7.サルになれなかった僕たち

 8.ブルーチップ市場創設のすすめ

 9.隠された官の聖域

 10.100万人を破滅させた大銀行の犯罪

 11.誰が日本経済を崩壊させたのか

   12.競争と協調

 13.不良債権問題とビックバン

 14.現代の徳政令

 15.「複雑系の知」から経営者への七つのメッセージ

 16.新しいコミュニティ通貨の誕生

 17.確定給付年金は生き残れるか

 18.クォークとジャガー

 19.企業年金設計の多様化について

 20.eエコノミーの衝撃

 21.キャピタルフライト

 22.誰も書かなかった日本銀行

 23.経済システムの進化と多元性

 

 資産運用素材抜粋集

 厚生年金基金の資産運用に取り組むことになった昭和50年(1975)当時、中学野球・夜間電気科・哲学科出身の当方(35歳)にとって資産運用などというものは全くの別世界でした。

 年金資産が積み上がりつつある中で、効率的な資産運用をして収益を出さなければならない事情が高まりましたが、あいにく企業には資産運用のノウハウも人材もおりませんでした。

 そこで、資産運用ド素人が以下のような試行錯誤の切磋琢磨に取り掛かりました。

 

 金融本読書報告(140回)

 系列・お任せ運用からの脱却

 戦略アセット・ミックスの構築

 外資系運用機関の調査・採用

 資産運用機関の勝手格付け

  資産運用委員会の設定・運営

 資産運用方針の策定

 欧州資産運用状況調査旅行等

 

 こうした厚生年金基金事務所における25年間の資産運用実務経験のなかで、折に触れ読みこんだ金融本からこれはと思う文章、感動した章句、教えられたフレーズ等の抜粋を「素材抜粋」として集めてみました。

 

 はてさて、このような資料が皆さんの参考になるかどうかは定かではありませんが、資産運用に関してなんらかのヒント・閃きを提供できるかもしれないと考えました。

 

 ご覧いただいて、お楽しみいただけましたら幸いです。 

 

2011.12.30

年金カウンセラー 高野 義博

 

(以下略)

 

登録情報

フォーマット: Kindle版

ファイルサイズ: 1506 KB

紙の本の長さ: 205 ページ

同時に利用できる端末数: 無制限

販売: Amazon Services International, Inc.

言語: 日本語

ASIN: B00LFSSAI0

PC・スマホ・タブレット対応

 

Amazon「転ばぬ先のシミュレーション: 確定拠出年金をはじめる方への先人の ドハハな教え!」

 

 



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