Innate immune suppression by SARS-CoV-2 mRNA vaccinations: The role of G-quadruplexes, exosomes, and MicroRNAs
SARS-CoV-2 mRNAワクチン接種による自然免疫抑制: G-quadruplexes、エクソソーム、およびMicroRNAの役割
Food Chem Toxicol. 2022 Jun; 164: 113008.
Published online 2022 Apr 15. doi: 10.1016/j.fct.2022.113008
超長文のレビューなのでいくつかに分けて概説してみたいと思います。
まずは基本となる疫学的な見地から、政府のVAERSデータを利用して得られたデータを解析してみる。そこから関連ありとされるテーマ(症状)ごとに各論としてサイエンスによる裏付けのあるデータ(論文)を示して考察するという構成でなされています。
最初に用いたデータベースであるVAERSに関しての知っておくべき解釈から。
第15章
15. ワクチン有害事象報告システム(VAERS)に関する留意点
FDAのワクチン有害事象報告システム(VAERS)は、不完全ではあるが、ワクチンの潜在的な有害反応 を特定するための貴重なリソースである。CDCとFDAの協力により設立されたVAERSは、
「米国で認可されたワクチンの安全性に問題がある可能性を検出するための全国規模の早期警告システム」です。
CDCによれば、
「ワクチンの安全性に問題がある可能性を示す可能性のある有害事象報告の異常または予期せぬパターンを検出するために特に有用」
である。
VAERSを用いる際の注意点のいくつかについて
CDCでさえ、VAERSに報告された有害事象は「実際の有害事象のごく一部」に過ぎないことを認めていますおり、報告書では、VAERSに報告されるワクチン関連の有害事象は全体の1%未満であると指摘されている。
VAERSのデータをはるかに高度に分析したところ、31倍もの過小報告の推定値を発表している。
この「過小報告」を正確に判断することは不可能であるが、VAERSデータが過小報告がに基づくものであるという点を非常に強く特徴づけている。
なので、紹介するデータは、そのような観点から理解してほしい。
・VAERSでmRNAワクチン接種の副作用を示す「シグナル」を探す際、VAERSへの報告がワクチン接種との因果関係を立証するものではない。
しかし、本論文で述べた因果関係の経路と、ワクチン接種と報告された副作用との強い時間的関連性によって、因果関係の可能性は強く示唆されている。つまり、mRNA注射に関連する副作用の60%近くが注射後48時間以内に起こっている。
またさらに、
VAERS データの解析に関して、
以下の2 つの重要な注意点を指摘する必要がある。
・第一は、VAERSは医療従事者だけでなく、一般からの報告も受け付けていることである。
一般市民は、症状を適切に評価し、VAERSに登録する価値があるかどうかを判断するのに必要なスキルを持ち合わせていない可能性がある。
・第二の注意点は、一般公開されることで、ワクチン接種反対派の活動家が、VAERS に虚偽の報告をして、副作用のリスクを誇張する可能性があることである。
ただし、
先に引用した死亡例の中間解析では、解析した報告の 67%で医療サービス従事者が VAERS 報告者であったことから、VAERS 報告の大部分は一般人ではなく医療関係者によって提出されていることが示唆されている。
ここで利用されているデータはすべて、オンラインリソースである
に問い合わせることで得られたものである。
VAERS解析により明らかになった関連副作用についてーその方法論の解説
前提として、インフルエンザワクチンは、比較するのに適したものである。
mRNAワクチンのプロトコールでは2回の接種が必要であり、多くの人がブースターショットも受けるように説得されたことを考えると、COVID-19ワクチンの投与数が他のワクチンと比較して多いことは明らかである。
実際に、副反応が起こる可能性がインフルエンザワクチンと同様であれば、2021年の副反応の何パーセントがCOVID-19ワクチンに関連すると予想されるかを推定することができる。
CDCは、2021年に米国人口の52%がインフルエンザの予防接種を受けたと伝えています。USAFactsのウェブサイトでは、COVID-19ワクチンを1回、2回、3回接種した米国人口の割合を時間の関数として示している。
2021年12月30日の数字は、1回接種が73%、完全接種が62%、ブースト接種が21%であることを報告している。これは、COVID-19ワクチンの総投与数として、人口の156%に相当する。これは、インフルエンザ予防接種のちょうど3倍のCOVIDワクチン接種数に登る。
2021年からの米国限定VAERSデータについて、COVID-19ワクチンに関連する副作用の総数、インフルエンザワクチンに関連する総数、すべてのワクチンに関連する総数を簡単に求めることができる。
これらは次のようにして割り出す:
COVID-19: 737,587人、FLU:9,124人、ALL: 792,935. まず、報告された事象の93%がCOVID-19ワクチンと関連していることが観察される。COVID-19の件数を削除し、インフルエンザの件数の3倍(COVID-19ワクチンは3倍の頻度で接種されているため)に置き換えると、COVID-19は全イベントの32.6%を占めるはずであり、93%という実際の結果と比較することができます。
また、COVID-19が他のワクチンと比較して93%以上の頻度で現れる事象は、これらのワクチンの潜在的な毒性作用として特に重要であると結論づけることができる。
最後に、COVID-19ワクチンの副反応がインフルエンザワクチンと同程度であった場合に予想される報告数の27倍もあることがわかる。
VAERS解析結果
・2022年2月3日までの31年間のVAERSの歴史の中で、何らかのワクチンに関連して「症状」として報告された死亡例は合計10,321件で、そのうち8,241件(80%)がCOVID-19ワクチンに関連していた。
・重要なことは、2021年6月時点でCOVID-19のVAERS報告による死亡のうち、ワクチン接種が原因として除外できたのはわずか14%だった(McLachlan et al.、2021)。このことは、これらの前例のないワクチンが、より伝統的なワクチンに見られるものをはるかに超える、異常な毒性メカニズムを示すことを強く示唆しています。
COVID-19ワクチンに関連する有害事象の重要性を特徴づける合理的な方法は、2021年に受けた事象に焦点を当て、COVID-19ワクチンに関連する事象の「SYMPTOM」フィールドのカウントを、同じ年のすべてのワクチンの同じ症状の総カウントと比較することであると判断した。
・合計すると、2021年にVAERSで報告されたCOVID-19ワクチンに関連する事象は737,689件で、同年にあらゆるワクチンで報告された総症例の93%に相当するという衝撃的な結果が出た。COVID-19ワクチンの中にはmRNA技術ではなくDNAベクター技術に基づくものもあると認識していますが、このクラス(つまりジョンソン・エンド・ジョンソンのワクチン)はCOVID-19報告の9%未満であり、その反応プロファイルは他のすべてのワクチンよりもmRNAワクチンのそれにはるかに似ていることは確かです。
・COVID-19注射の有害事象報告の総数は、Rose(2021)が示すように、過去のすべての年の年間ワクチン有害事象報告の累積数を合わせた数よりはるかに多い。
癌に関する VAERS シグナル
・VAERSから得られたがんとの相関に関する結果について
さて、そのVAERSデータ解析から強い相関ありと判断された症状の中から今回はがんに関するパート。
背景
がんは、一般に、細胞内の最初の悪性化から臨床的に認識される病態の発現まで、数ヶ月、あるいはより一般的には数年かけて進行すると理解されている疾患である。有害事象のVAERS報告は、主にワクチン接種後の最初の1ヶ月、あるいは最初の数日間に起きているため(Rose, 2021)、ワクチン後のがんの進行の加速は、認識しにくいシグナルである可能性が高いと思われる。
さらに、多くの人は、ワクチンが原因で起こりうる有害事象としてがんを想定していないため、ワクチン接種後すぐにがんが発生しても、報告に入れない。
VAERS 解析結果
VAERSにおけるがんリスク増加の証拠の分析では、2つのやや異なるアプローチに焦点を当てた。
一つは、Table 6 の結果に代表されるように、明らかにがんに関連するキーワード、すなわち「がん」、「リンパ腫」、「白血病」、「転移」、「がん腫」、「新生物」を含むすべての用語を収集した。その結果、これらのキーワードをCOVID-19ワクチンに関連付ける項目が1,474件見つかった。これは、すなわちその年のあらゆるワクチンに関するこれらのキーワードの項目の96%がCOVID-19ワクチンに関連しているということがわかった。
Table 6
Number of symptoms reported in VAERS, restricted to the US population, for the year 2021, for various cancer-related terms, showing total counts for COVID-19 vaccines and for all vaccines.
さらに、特定の臓器、すなわち乳房、前立腺、膀胱、大腸、脳、肺、膵臓、卵巣のがんを検索したところ、 Table 7に示すような結果になった。いずれも数は少ないが、圧倒的に多いのは乳がん(246件)で、2番目に多い肺がんの4倍近い件数がヒットしている。膵臓がん、卵巣がん、膀胱がんはすべてCOVID-19ワクチンとの関連で、他のワクチンは0件でした。全部で534件のCOVID-19ワクチンと関連する特定臓器のがんを集計したところ、2021年のあらゆるワクチンの全症例の97.3%に相当した。
Table 7
Number of symptoms reported in VAERS, restricted to the US population, for the year 2021, for cancer of specific organs, showing total counts for COVID-19 vaccines and for all vaccines.
がんの背景となりうる科学的なメカニズムについてのこれまでに報告されている基礎データを含む各種論文と考察
第8章 DNA修復の障害と適応免疫
8. Impaired DNA repair and adaptive immunity
免疫系とDNA修復系は、高等生物が多様な脅威から身を守るために頼る2つの主要なシステムであり、両者には共通する要素がある。
主要なDNA修復タンパク質の機能喪失は、修復の欠陥につながり、機能的なB細胞やT細胞の産生を阻害し、免疫不全をもたらす。非相同末端結合(NHEJ)修復は、リンパ球特異的なV(D)J組換えに重要な役割を果たし、抗原曝露に応答してB細胞抗体の非常に多様なレパートリーを産生するために不可欠である。DNA修復の障害もまた、がんへの直接的な経路である。
2021年に発表された論文では、ウイルスの弱毒化バージョンに基づくCOVID-19ワクチンの初回注射の前と28日後に患者から採取した末梢血単核細胞(PBMC)の単細胞でのmRNAシーケンシング解析を実施し、患者のコホートにおける免疫機能に関連するいくつかのパラメータをモニタリングした。ここで用いられたワクチンはmRNAワクチンとは異なり、スパイクタンパク質の成分が、ワクチンを三角筋に注射し、粘膜や血管のバリアを迂回することで機能するものである。著者らは、多くの異なる免疫細胞タイプにおいて、ワクチン接種後に一貫して遺伝子発現が変化することを発見した。観察されたNF-κBシグナルの増加とI型IFN応答の減少は、生物学的アッセイによってさらに確認された。他の研究と一致して、STAT2とIRF7はワクチン接種28日後に有意にダウンレギュレート(抑制性制御)され、I型IFN応答が損なわれていることを示唆することがわかった。
彼らは次のように書いています。
”これらのデータを総合すると、ワクチン接種後、少なくとも28日目までに、中和抗体の生成以外に、リンパ球や単球を含む人々の免疫系が、おそらくより脆弱な状態にあることが示唆された。” (Liuら、2021年)。著者らは、DNAを修復する能力が損なわれていることを示唆する遺伝子発現の不穏な変化も確認した。
一般に成長中の細胞における総転写活性の最大60%は、リボソームRNA(rRNA)を生成するためのリボソームDNA(rDNA)の転写を伴う。リボソームDNAをRNAに転写する酵素は、RNAポリメラーゼI(Pol I)である。Pol Iはまた、rDNAの完全性を監視し、細胞の生存に影響を与える。転写中、RNAポリメラーゼ(RNAP)はDNAを積極的にスキャンして、損傷部位(二本鎖切断)を見つけ、その修復を誘発する。成長中の真核細胞では、ほとんどの転写がPol IによるリボソームRNAの合成を伴うため、Pol IはDNA損傷後の生存を促進する。
Liuら(2021)が同定したダウンレギュレーション遺伝子の多くは、細胞周期、テロメア維持、POL Iのプロモーター活性と転写の両方に関連しており、DNA修復プロセスが損なわれていることを示唆した。
抑制された遺伝子の1つは、
CENPA(セントロメアプロテインA)であり、
新しく合成されたCENPAを含むヌクレオソームのセントロメアへの沈着 を誘導し結果として細胞周期のテロフェイズ後期/G1前期での停止を誘導した。
このことから、不活化SARS-CoV-2ワクチンに対する反応の特徴として、G1期での細胞周期の停止が指摘された。多能性胚幹細胞がG1期(複製開始前)で停止すると、自己再生と多能性の維持が損なわれることになることは以前から知られている。
それから修復に関連して、すでに教科書的な知見として、DNA修復と適応免疫に大きく関わる2つのチェックポイントタンパク質は、BRCA1と53BP1であり、2つの主要な修復プロセスである相同組換え(HR)と非相同末端結合※の両方を促進する。
(※ 非相同末端結合 non-homologous end joining NHEJ、DNA二重鎖切断のDNA修復メカニズムの一つ。 DNA末端を直接繋ぎ合わせるため、相同組換えと異なり姉妹染色分体を必要とせず、すべての細胞周期内において機能する一方、DNA末端の接合部において変異が起こりやすい。)
Jiang and Meiらは2021年にヒト細胞を用いたin vitroの実験で、SARS-CoV-2全長スパイク糖タンパク質が核内に入り、二本鎖切断部位へのこれら2つの修復タンパク質(BRCA1と53BP1)の動員を妨げることを示した。
さらにもう一つのDNA修復阻害のメカニズムとしてマイクロRNA(miRNA)に関する論文がある。
MishraとBanerjeaは2021年にmRNAワクチンによるSARS-CoV-2スパイク糖タンパク質合成後にヒト細胞から放出されたエクソソームで見つかった2つのマイクロRNAのうちの1つであるmiR-148が細胞周期のG1期においてHRをダウンレギュレートすることを示した。
SARS-CoV-2 スパイクタンパク質によるDNA修復機構の障害をin vitro研究で実証した実験は、ワクチンがDNA変異の速度を速め、がんリスクを増加させる可能性があるという説得力のある証拠となりうる。
私評
まず、疫学統計的なところは公的に公開されているVAERS解析で押さえた。それからいろんな事象に関する考察。
今回ピックアップしたのはがん。免疫低下による様々な障害、症状と関連するメカニズムに関しては以前にもADEや帯状疱疹、免疫寛容などで触れたようにかなり十分にデータが出てきているのでその低下・破綻による長期予後としての発がんの原因、あるいは背景としては留意すべきだと考えていたが、述べられているDNA修復のチェックポイントに働きかけるというのは真新しい。つまり、免疫低下後と共に、日々起きている私たちの体のDNA損傷→修復というメカニズムが損なわれている可能性が示唆された。ここに引用されているいくつかの論文でスパイクタンパク質との関連においてそのメカニズムをまとめると、
1細胞周期関連遺伝子、テロメア維持、POL I、CENPAのダウンレギュレーション
2がん抑制遺伝子BRCA1とp53 BP1の機能阻害
3マイクロRNAのうちの1つであるmiR-148 のエクソゾームへの放出
となる。
これらの因子のそうした動向は損傷したDNAの修復阻害する方向に働くことがすでによく知られている。
もちろん、これでDNA修復というミクロと細胞の異常増速というマクロ的な事象がすぐにリンクするか否かは現時点で明らかではないものの、今後症例や動物実験によって確認される可能性があるかもしれない。
カクテル 26
コロンブス Columbus
ゴールド・ラム 30 ml
アプリコットブランデー 15 ml
レモンジュース 15 ml
シェイクして注ぐ。

ゴールドラムはウイスキーのように樽で寝かせるので色味と風味があってその分ホワイトラムにはない若干の主張があります。
甘酸っぱくて単調にならないようにここはゴールドラムを合わせているのかな、と思います。結果、甘酸っぱい中に爽やかさがあります。
何の関連があるのかというとコロンブスは原料のサトウキビを西インド諸島に持ち込んであちらで栽培されるようになったとされており、そのおかげでラム酒ができこうして飲めるという話。
「だれかが最初にやらなきゃね」
と乗り越えたコロンブス。
そこが偉大、そして、サイエンスの世界にも相通じるところではないでしょうか。
Note; 冒険家に乾杯 !
All The Things You Are🎵
Harry Watters
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