山田裕之 Official Weblog

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アルベルト・コンタドール、ジロ・デ・イタリア総合優勝

2008-06-04 16:30:42 | Weblog
6月1日、第91回ジロ・デ・イタリアは最終日を迎え、アスタナ・サイクリングチームのアルベルト・コンタドールがみごと個人総合優勝に輝いた。ミラノで表彰台最上段に立ったスペイン人は、あのインドゥラインに続き2人目。コンタドールは、昨年のツール・ド・フランスに続く、2つめのグランツールタイトル獲得。この栄冠は、トレックにとっても11度目のグランツール制覇となった。

この最終日は全長約28キロの個人タイムトライアル。コンタドールは、トレック・エクイノックスTTXを駆り、総合首位争いのライバルたちを圧倒する。個人総合2位につけていたリカルド・リッコ(サウニエル・ドゥバル) に対する、アドバンテージを約2分に広げ、自身初のジロ総合優勝を成し遂げた。

「サイクリングレースを知ってる人なら、開幕1週間前に届いたグランツールへの招待状でレースを走ってしまうプロチームがあるなんて思いもしないだろう?そんな状況でも総合優勝してしまうんだから、このチームにはほんとうに頭が下がる。今夜はコンタドールにだけじゃなく、チーム全体に対しても乾杯するよ」と、総監督のヨハン・ブリュイネール。

コンタドールもチームメイトに感謝を惜しまない。
「チームメイトは、僕のために最高の働きをしてくれた。自ら優勝を狙えるライプハイマーやクレーデンまでもが、これ以上ないアシストをしてくれたんだ。特にクレーデンは病気をおして、レースを走ってくれていたんだ。この3週間でチームの絆が強固になったのは素晴らしいね」

ブリュイネールはこうも語る。
「過去にチャレンジはいくつも経験してきたが、7日間でグランツールを戦えるチームを組むなんていう難易度の高いハードルは初めてだよ。レース第1週目の厳しい戦いと合わせて、チームはわれわれが想像もしなかったかたちで困難に立ち向かっていたんだ。『選手とスタッフを誇りに思います』なんてありきたりのコメントでは、不釣合いなほどの偉業だ。彼らは不可能を可能にした。それも私の知りうる限り、最もプロらしいやり方でね」

ジロ・デ・イタリアは、最もタフなレースである。そのレースで総合優勝を飾ったことは、アスタナおよびコンタドールがプロ集団中最強の存在であるという事実を、改めて証明したことでもある。

ジロ制覇の喜びをひととおり祝ったあと、コンタドールは休息と癒しを求めてビーチへ戻るのだろう。その後、今年の残る2つの野望-オリンピックとブエルタ・ア・エスパーニャへ向けて再び走りはじめる。