伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む元市議会議員。1960年生まれ。最近は遠野和紙に関わる話題が多し。気ままに更新中。

完成した犬小屋を愛犬も利用してくれました

2017年06月18日 | 日記
 うちの愛犬は、ラブラドールのミックスでメスの「ノア」と、犬種は分からないけれどもやはりミックスでオスの「マメ太」。



 ノアが我が家に来たのは、以前もブログに書いたかもしれないけれど、1月のこと。生まれたのはその前年の10月30日でした。

 ノアが生後1カ月半になる12月のこと、街頭宣伝をしていると、知人が犬を散歩しながら通りかかりました。子犬が2匹、うれしそうに駆け回っていました。「何頭かの子犬は引き取り手があったけど、この2匹の引き取り手がいない。このままでは保健所行き」と言われ、1カ月程悩んだ末に引き取ってきました。だいたい生後3か月です。姉妹犬も、猟をする別の方に引き取られたと後で聞きました。

 ノアの名付け親は当時大学生だった娘です。毛の色が黒にちなんで、フランス語で黒を意味する「ノア」となりました。

 ノアを引き取って2か月後、大事件がおきました。何にでも興味を持ち、口にくわえてしまう癖があります。いつのことか分かりませんが、庭で遊びまわっているうちに、子どもたち小さい時に遊びに使い紛失していた大きなビー玉を飲み込んでしまったようなのです。

 ある時、食べたものを吐き出すようになりました。食べても、食べても吐き出します。なんでだろう。病気・・原因は全く分かりません。

 実はビー玉が腸に詰まって排泄できないものだから、食べたものを送り出すことができず、口から出す以外になくなっていたんですね。動物病院のレントゲン撮影で、くっきりとビー玉が映っていました。

 獣医さんは、排泄するかもしれないから薬を飲んで様子をみましょうといいました。しかし出てこない。結局、摘出手術をすることになりました。生後6カ月位の時でしたね。

 キズはなかなか癒えませんでした。手術から1カ月程後のことでした。ゴールデンウィークで主治医はお休みです。その最中に、傷口が大きくはれ上がってきました。いったい何が起こっているのだろう。膿んでいるのかもしれない。ゴールデンウィーク明けを待っていることもできません。日立市に休日でも診察している動物病院をネットで探し当て、連れて行ったこともありました。

 大騒動を引き起こしながら危機を乗り越えたノアが1歳を過ぎた12月のことでした。いつものように散歩をしていると、数十メートル前を、赤茶色の小さい何物かが通り過ぎました。

 「えっ、タヌキ」。

 その場所まで到達した時、ノアが草むらを嗅ぎまわりました。すると、先ほどの赤茶色の生き物が草むらから出てきて、足元から見上げてきました。子犬でした。嗅ぎだしたのがノアで良かった。ノアは基本的に人が好い。子犬に興味を持っているものの、かみつくこともなく、受け入れてしまったのです。この子犬をそのままにしておくこともできないので、連れ帰ることにしました。

 かわいそうに。尻尾なんかちびた鉛筆のような短さ、細さで、申し訳程度についています。「奇形なんだな」。そう思いました。

 でもこれは単純に自分の無知を知る機会になりました。生まれてくるときは、こんな感じなのですね。成長とともに立派な尻尾になることを、後で知ることになりました。

 連れ帰る子犬を歩かせるわけにもいきません。絶対についてこれないし、ノアが興味本位にカプッと噛んでしまう恐れもあります。

 当時の大きさは手のひらサイズでしたから、手のひらにのっけて帰宅することになりました。

 手のひらの上の子犬に視線を落とすと、一瞬、何かが毛の上に浮かび上がってきたような感じがありました。

 「あれ・・」。そう思っても、何も見えません。

 「おかしいなぁー」

 正体が分かったのは体を洗ってあげた時のことです。

 野良犬で生まれた子犬だと思います。生まれてからずーと野良のまま。汚れがひどいので洗ってあげなくちゃ。そう思って、ふろの残り湯をポリバケツに組み上げ、洗い始めました。すると、水の上にゴマのようなものが浮かびました。

 「あれ。何」。

 そのゴマの中によく見るとノミも混じっていました。1匹や2匹じゃありません。洗剤をつけて洗ってあげるたびに、水にノミが浮かぶのです。

 これどうやって駆除するんだろう。ホームセンターでは、ノミ取り用のくしなど売っていたので、これを購入し、ノミをすくい取りますが、根絶はできませんでした。毛の中の黒いゴマは、ノミのフンなんですね。毛の中がゴマだらけになるほど、この子犬の中にたくさんのノミがいたのです。

 この犬を誰かに引き取ってもらうにしても、今のままで引き渡すわけにはいきません。動物病院で必要な措置をしていただいておかなければなりません。連れて行ってワクチンも接種。この時、ノミ駆除の薬もつけていただいきました。不思議なものです。あっという間にノミがいなくなりました。

 それ以来、赤茶の犬は我が家で暮らしています。名前は最初見かけた時に、タヌキと頭に浮かんだことが由来です。ネットで調べると、ある地方でタヌキを「マメ太」というと書いてありました。だから名前はマメ太にしました。

 でもマメ太と呼ぶと長いので、日常は「マメ」と呼びます。

 東日本大震災の時、ノアは2歳、マメは1歳。放射性物質が浮遊してきた時、戸外で過ごしていました。それから6年、ノアは8歳、マメは7歳になっています。

 ノアを引き取ってきた年の5月、ゴールデンウィークにノアが暮らす小屋を作りました。1間四方の屋根付きウッドデッキでした。そこに犬小屋を入れ、住み家としました。

 7か月後、そこにマメ太もやってきた。ノアだけの時はトイレ代わりの流し場でおしっこをしてくれたのですが、マメ太はオスなので、あちこちにおしっこでマーキングします。トイレは役に立たなくなっていました。

 7年が過ぎ、犬小屋は移動するために持ち上げたり、犬がかじったりするものだから、ガタガタになって、修復がむずかしくなっていました。冬の寒さ対策のためにも犬小屋は必要です。

 そこでデッキに犬小屋を増設することで、それらの問題を解決しようとしたのです。冬の寒い時、この中で2匹が過ごしてくれればよい。そんな思いでゴールデンウィークの終り頃から作り始めました。

 設計図はありません。まず、どうやってデッキと一体的な構造にしようかと考えました。



 デッキをみながら考えました。デッキの柱から床を敷くための根太を伸ばすことにするしかないなーと思いました。まず、デッキ後方の仕切り板をはがして、柱に根太を打ち付けました。床になる板を3枚だけうちつけました。

 次はデッキ側の壁づくりです。デッキからはがした板を、ぴっちりくっつけて張り直しました。



 入り口を開けておかなければなりません。こちらは以前、犬小屋を修復した時に経験済み。壁になっている板と直角に別の板を2列打ち付けました。

そしてその板の間に、入り口の形を書き込んで、のこぎりで切り落とし、ドーム型の入り口としてました。

 根太に床板をはりました。

 その段になって、犬小屋を掃除した時の汚水が下に流れ落ちることに気が付きました。汚水はコンクリートの床にしつらえてある排水溝に流したい。そうすると、掃除水を流し込むための仕組みが必要です。

 そこで急きょ、床下の部分に水を流すための斜面をしつらえることにしました。






 オレンジ色の板をはった部分がその斜面です。これで掃除等をした時の掃除水は、排水溝に導くことができます。

 斜面の上に床板を張り、デッキが完成です。



 新しいデッキに柱をたて、「軒げた」を打ち付けました。屋根を取り付けるための「もや」をあげました。



 もやの上に垂木をあげ、



屋根板となる合板を取り付けました。



 合板だけでは、雨ですぐダメになるでしょうから、上にプラスチックの波板を張り付けました。





 これで屋根は完成です。

 そんな時に雨が降ったのです。しっかり屋根の役割を果たしていることが分かりました。写真では水の流れは分からないと思いますけれど。



 次は小屋の壁づくりです。まず左の壁を作りました。



 次に右の壁です。ここには窓をつけました。アクリルの板を利用した引き戸の窓です。



 両側の壁ができたので、入り口を開放してみました。マメがのぞき込んでいます。



 次に正面の壁です。

 ここには窓の他、掃除をするために扉もつけることにしました。



 窓の構造は、先ほどの窓と同じ引き戸です。大きく開いている部分に開き戸の扉が入る部分です。

 まず、内側に柱をつけ、ここにはめ込む扉の骨格を作りました。



 柱の骨格を小屋に取り付けました。

 ここで考えました。

 骨格に板をはって壁を作るのですが、窓用にと思って購入したものの、大きすぎて使えなかったアクリル板があります。このアクリル板を使って、羽目殺しの窓を、扉にも作ったらどうだろうか。

 そこで戸枠に取り付けた筋交いと交差する縦の柱を立て、そこにアクリル板をとりつけました。



 でもこれだけでは芸がありません。

 このままでは窓が大きすぎるので、少し板をはって隠すようにした方がよさそう。では板の長さを変えて、崖のイメージを取り入れてみましょう。

 そのためには板の取り付け用に、横木をいれなければなりません。横木を入れて板をはり、完成です。



 ドアを閉めるとこんな感じです。



 若干、やり残しはありますが、基本的にこれで完成。

 問題は、犬がこの小屋に入ってくるかどうか。

 マメはすぐに使い始めました。臆病な性格から、壁が迫る狭い環境が良いようです。

 ところがノアは、かねてからのデッキが好み。開放的な性格で、人に対してすぐにお腹を見せるノアは、場所としても開放的なところが良いでしょう。

 でもある夜、2匹が小屋の中で寝ているところを見ました。

 日中、雷がなった時には、2匹で小屋の中に隠れていたそうです。

 しっかり小屋が犬たちに活用されています。無駄にならなくて、ほっとしました。一安心です。



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