伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む元市議会議員。1960年生まれ。最近は遠野和紙に関わる話題が多し。気ままに更新中。

和紙・楮保存会年末恒例のコンニャク作り

2023年12月20日 | 遠野町・地域
 19日は楮畑1ヶ所で軽トラ1台弱程度の楮を伐採し、和紙作りの拠点「学舎」に運んで、75cm程度に切り分け直径30cm程度の楮束を作り、釜に入れて「ふかし」(楮を2時間程度蒸す作業)をする。

 以下、作業の様子だ。


楮の伐採


枝の切り分け


楮の釜入れ





約2時間ふかした楮の枝を取り出す


黒皮をはぎ取る


 並行してしょしとり(=楮はぎ=伝統工芸品の指定を受けるために県に届けた書類上の名称)も進める。乾燥させた黒皮を水で戻し、表皮にあたる黒皮、その下層の甘皮を削ぎ取る作業だ。



 はぎとった黒皮も、しょしとりをした白皮も竿にかけて乾燥させる。



 20日には上遠野中学校に植栽されている楮の伐採からその日の作業を始めた(冒頭の写真)。ここも軽トラに3分の1程の量になった。やはり「学舎」に運び、前日と同じ作業を進めた。

 さて、楮に関わる一連の作業を始めた後、20日午後からは恒例のコンニャク作りをした。前日からコンニャクイモをすり下ろすなどの準備がされており、この日は煮てコンニャクにする作業。みなさんが言うには晩酌をするような人が作業するとコンニャクが固まらないとのことで、私は遠目に作業を見守った。


コンニャクと食用の水産課カルシウムを混ぜる


固まったコンニャクを適当な大きさに分け沸かした湯に入れる


ゆであがったコンニャク


 ゆであげたコンニャクは自宅に持ち帰った後、もう一度湯がいて完成させ、水に入れて保存することでしばらくは食べることができるようだ。

 さてこれで今年の保存会の活動は終了。新年はこれまでの作業を継続することになる。
 ただ、紙漉きをしなければならないので、私自身は引き続き作業をする。以前に準備されている楮を使って卒業証書の用紙を漉き上げる。紙漉きと乾燥で2日間はかかるので、あと数日は学舎に通うことになりそうだ。

 帰路に着く。青空に浮かぶ夕焼け雲が流れ、白く輝く半月を隠そうとした。





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