伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む元市議会議員。1960年生まれ。最近は遠野和紙に関わる話題が多し。気ままに更新中。

田植えの季節に葉巻虫・・巧みな虫の住宅作り

2021年05月04日 | 
 散歩の途上、道ばたの木々の葉っぱもしっかり茂った。まだまだ若葉、柔らかそうな葉っぱが風に揺られる様子は、とても涼やかだ。
 暑すぎず、寒すぎず、遠くの景色も鮮やかに見せる澄んだ空気。1年の内でも最良の季節なのではないだろうか。

 柔らかな葉っぱは、虫たちの格好のご馳走になるようだ。ご馳走だけではない。住宅の材料も与えている。

 葉っぱに様々な虫こぶ(虫えい)が生じている。





 後の方は、ナラハウラフクレヤドカリタマバチの虫こぶと思われる。先の虫こぶは、まだ、その正体が分からない。

 虫こぶだけでなく、くるくると丸められた葉っぱがたくさん見られる。



 葉っぱを丸める虫としては、落とし文が有名だが、この丸まった葉っぱがそれによる物かは分からない。調べて見たのだが、良く分からないので、とりあえず葉巻虫としておこう。

 この丸まった葉っぱの中には、虫の卵か、さなぎになる時を待つ幼虫が、葉っぱを食べながらその時を待っていることだろう。

 先だっては葉っぱを丸める小さな小さな芋虫というか、毛虫というか、その姿を見ることができた。



 丸まった葉っぱの外側、奥の方に、細長く見える黒っぽいものが、その虫だが、丸まった葉っぱと、平たい葉っぱの間で、体を伸ばしたり、縮めたりしながら、運動をしていた。

 この時は、この巣の完成形が、次の写真のような絨毯を丸めたようなトンネル状の住宅(巣)だと思っていたので、尺取り虫のような習性を持つ虫の運動だと思っていた。



 ところが完成形は、トンネルの両端を閉じたつと状だったということに、今日気がついた。先だってのトンネル状の巣は、建設途上にあったということだったようだ。すると、虫の伸び縮みの運動は、葉っぱをくっつけるために糸を張っていたに違いない。あの小さい虫が、柔らかいとは家、葉っぱを丸めてしまう。かなりの力持ちということになる。

 歩くためにじゃまになる道路に貼り出した枝は、たまに、切り落としながら散歩をしているの。だが、巣がかかっている枝を落としてしまっては、この虫たちが可愛そう。もう少し様子を見ていよう。そんなことを考えながら,ゆりかごのように丸められた巣の前を通り過ぎる。

 葉っぱには、いろんな虫が乗っている。巣を見ていたときにたまたま目に入った毛虫がいた。若葉色の体色に、毛が生える場所は黄色に染まる。目はつぶら・・通常、毛虫を掲載することはないのだが、この毛虫なら、そんなに嫌がられないのではないか。そんなふうに思って写真を載せた。

 道ばたのヤマフジは満開だ。



 ヤマフジの向こう側には、原野と化した休耕田の柳の上で、ウグイスがさえずっていた。



 イネを植えた田んぼの近くからは、キジの母衣打ちが聞こえてくる。

 1つだけきれいに咲いていたシロツメグサ。寄り添うようにムラサキツメグサ(アカツメグサ)が花を開こうとしていた。



 ふと気がつくと、松の伸びた新芽にパステラーカラーの小さな松ぼっくりのようなものが着いている。



 今までも見ているのだろう。その色合いに、新鮮な驚きを覚えたのだろう。丸いものは松の雄花。間もなく先端に赤っぽい雌花が現われるだろう。

 林間部の半日陰には、コバネウツギが咲き誇る。





 〝誇る〟と言っても、みっちりと花が着くわけではない。あくまでひそやかに誇っているという感じだ。

 少し離れた梢の上、白い花っぽい物が見えた。



 ホオノキが花を付けているのだ。花まで直線距離で50m程か。仮に、木の下にいったとしても、木の背が高く、花まで数十mは距離があるだろう。近づくことができれば、強烈な甘い香り、バニラの香りがするはずだ。

 どこか近くに花が咲いていないだろうか。


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