Cuisine WDYTO30

セックスと美味しいご飯。音楽と美味しいお酒。30過ぎてはや半年以上、食べずらい盛り付けと味付けでアナタにお届け。

おせちに飽きたら。【蓮沼 お好み焼き「福竹」)】

2005-01-03 23:35:56 | 食べる男
サンガニチももう終い。
心底毎日がお正月だったらいいのに、と
真剣に悩みだす正月も3日目になると
「おせちもいいけど・・・」
素晴らしいコピーはレトルトカレーのCMだったけど、
要はカレーやらラーメンやら俗ぽいものが恋しくなるタイミングです。


口にしたヒト誰もが、「お好み焼きの概念が変わる」と。

そんなお好み焼きを出す店が鎌田のほうになるあるらしい。
某深夜番組で紹介されているのを見て、
こらあいかなと向かったのは肌寒い11月の中頃。

寂れた蓮沼駅の商店街のしかもはじのほう、
路駐もできない幹線道路沿いにひっそりと佇んでる。
一度見つけても、次はゼッタイまた迷う感じ。

オカミサンと思われるおばちゃんと、足のキレイなオネエサンがヒトリ。
お店の雰囲気から焼きまで、全てをコントロールするのはもちろん。

どんな店かはトリセツのページを見れば分かります。
「お客さんは何もさせてもらえません」が云い得て妙。
とにかくよくしゃべる。

「もしかしてあんたたち、はじめて? はあああああ。」(おでこに手)

初対面とは思えない、竜ちゃん並のリアクション。

テーブルの手前に瓶ビールが置いてあったひにゃあ
「ちょっとアタシの戦場になにおいてんのよ。邪魔よ邪魔。ここはねえええ」

「あんた一人っ子でしょう。あ、妹がいるの?そらよっぽどあまやかされたね。」

「そのタバコの吸い方、あんたA型でしょう」

隣のテーブルで焼かれる砂肝を尻目に(次はゼッタイ食おう)
空腹をビールでガマンすることしばし、つまみのナス焼きと
はんぺん(これはウマイ)をいためてもらいながら
ようやく豚天の種が登場。

「ちょっと。あんたいつものとおりにやってみて」

どうやら一見さん相手には、これがこの店の流儀の様子。

連れがおっかなびっくり種をまぜていると、ものの数秒で
ダメ、次あんた。と。かなり大胆にまぜたつもりが

「あんただちいままでなにたべてきたのよ」

当然ですが、繁盛店なので全く悪意は感じられません。
悪気がなく、笑えるところを上手にいじってきます。
とても某占い師とは比べ物にならない、好感毒舌。

「こうやって混ぜんのよ」(鉄板の上にキャベツもアゲもとびまくり)

「うちはねえ―あんた。この味に10年かかってんのよ」

「あの時計が15になったら、もう一回呼んで。裏返すから。」

本当に何もする必要がない。
ビールではんぺんを味わいながら、聞いてるだけ。

ここまでいじり倒されて、
(しかも一枚焼くのに20分以上かかる)
たいしたシロモノじゃあなかったら
そら太田区の消費者生活センターに連絡だ、と。

絶品、です。

本当に食べたことのない、お好み焼き。
外はぱりぱり、なかはふわふわ、種も野菜も
甘くてトロっとしててアツアツのポワンポワン。

しかもなんでそんなに美味しいのか、よくわからない。
月島にはよく行ったけど、お好み焼きって、云ったって
まずいのは置いておいても、普通に美味しければ
それ以上はどうやったって大体一緒な気がする。

素材がいいのか、焼き方が絶妙なのか、それともオカミサンの非凡な才能なのか。

あ、というまに豚天と福竹天(お好み焼き)2枚、それに
焼きそば(これがまた、ウマイ)を平らげ、お会計の際にはしっかり、

「うるさいお店ですみません。マタ来てくださいね」

と足のキレイなオネエサンから手渡されたお店の名刺にはしっかり

「テレビ雑誌で評判のお好み焼き」

と書いて有りました。

そんな(こんなに)、お好み焼きが食べたいのに、
自宅でコンビニのカレーを食して
あすのシゴト初めに備える3が日の夜、です。


Are you ready?/Creed