第2回 ネタブログに、作者の下心あり：可もナシズム、不可もナシズム

第2回　ネタブログに、作者の下心あり：可もナシズム、不可もナシズム goo BLOGの中の不人気なブログを紹介し、作者の恥部に迫る「goo BLOG(裏)セレクション」。第2回は、無意味に長いタイトルが鬱陶しい「可もナシズム、不可もナシズム」のヒロ†さんです。 30歳前後にしかわからないであろうニッチで古いネタを多用し、20代前半の読者を潔く切り捨てている現状に自覚があるのか、その心境を探ってみました。 ネタを考えているらしい筆者。その眼差しから、特に何かを考えている様子はうかがえない。 ――「可もナシズム、不可もナシズム」を始めたきっかけをお教えください。 やっぱね、このブログを読んだ女の子がね、「ヒロ†さんって、面白い！」ってなってね、「ヒロ†さんに、会ってみたい」ってなるわけじゃん。 そして実際あってみたら、「ヒロ†さんって、意外と真面目な方なんですね。ステキ」ってなるわけよ。 そこが、狙いだよね。 きっかけは、下心 ――下心ってことですね...。実際のところ、手ごたえはあるのですか？ あれかな、やっぱり俺の読者って、シャイな子が多いのかなぁ？ .........、なしの礫って、感じだね。 ――でしょうね ............。 まぁ、眼鏡牛も、狙いは一緒だと思うんだけど、あいつは、露骨でずるいよね”美容師”だとか、”スキューバ・ダイビング”だとか、女の子が食いつきそうな単語をこれ見よがしに羅列してるからね。大体、あいつ、スキューバだって、本当はアクアラングつけて、浜辺で潮干狩りをやっているだけだぜ（※1）。 その辺、俺は正直だからね。 ――ヒロ†さんも、”バイク”とか”ダーツ”とか、下心丸出しの単語をチラつかせてますよね ............。 ――しかも、バイクなんか年に１回乗るか乗らないかで、ダーツはドヘタらしいですね ............。 なんていうのかな、俺がブログを書く原動力は、やっぱり、愛、ラブなんだよね。 ――聞いてないですけど どうせ、聞くでしょう？ ――まあ... ブログを続ける原動力は人類愛？？？？ ネタが枯渇し、荒野をさまよう作者。それでも、さして哀愁の漂わない背中に、同情を覚える。 ――では、改めて。ヒロ†さんが、ブログを書き続ける原動力はなんですか？ まあ、俺も平和主義者なわけよ。ハトがパタパタ舞う、ロート製薬のようなピースな愛のバイブスを常に感じていたいわけ。 一言で言えば、「愛、故の過ち」みたいな、感じでどうよ？ ――「どうよ」と言われても困るのですが、あのブログのどの辺が「愛」なのですか？ 例えばね、『爆裂ペレストロイカ』の時事漫才。あれはね、「ボケの方がほとんどのネタを書いているんだけど、ライブでのしゃべりで強いのはツッコミの方、だけど、ボケの方はツッコミのお笑いの才能を認めてなくて、ピンでの売り出しを狙ってるんだけど、ツッコミの方が事務所の社長の娘とデキていて、事務所とのコネがある。結局、楽屋ではお互い口を聞かない気まずい関係になってる」って設定なんだよね。 これが、人類の平和への欺瞞のメタファーになってるわけ。この欺瞞を乗り越えて平和を勝ち取ろうって思いを、あの記事の中に織り込んでいるわけよ。 ――全く言っている事がわからないのですが、「しりとり」や「なんの略を考えよう」も人類愛なのですか？ しりとりは、人類の終わりなき愚行の象徴なんだよね。 で、なんの略か考えてみようは........ ――もういいです。ありがとうございました ヒロ†さんのお話からは、大して何も得ることはなく、この作者をして、あの大して何も得るもののないブログが生まれるのだと、妙な関心をいたしました。 前回の眼鏡牛さんが「行き当たりばったりの人」だとすれば、ヒロ†さんは「ゴリ押し、なし崩しの人」と呼びたいと思います。下心を醸し出し、拒否反応にめげず、我関せずとネタを書き続けるのは、徹底した勘違いを第一とする、というスタンスでした。 このコーナーの初回と２回目で、どっちもどっちなおふたりの方のお話を伺えたのは、実に不本意でした。このおふたりのブログへの取り組み方はさておき、次のRun, BLOG, Runのbyrdieさんからは、まともなお話を伺えるのではないかと思います。 ※1　眼鏡牛さんが、実は”丘ダイバー”であるとか、お店の名前は”バーバー・ホルスタイン”であるというのは、根も葉もないいいがかりです、多分。