(武隈の松みせ申せ遅桜と、擧白と云うものの
餞別したりければ)
桜より松は二木(ふたき)を三月(みつき)越シ
(水口にて二十年を経て、故人に遭ふ)
命二つの中に生たる桜哉
扇にて酒くむかげやちる桜
(花 見)
木(こ)のもとに汁も鱠も桜かな
さまざまの事おもひ出す桜かな