今日放送された「たけしの本当は怖い家庭の医学」を見た。
普段はめったに見ないので(怖いから)、めずらしい。
番組HPより予告編を引用。
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(3)「特別診察室」
全身のあちこちに慢性的な激痛を感じる“ある病”に注目。この病は、推定患者数は
約200万人、その8割が女性と言われていますが、一般の医学検査では異常が
発見されにくいため、病が放置されてしまうことが多いのです。スタジオには、
今回取り上げる病の治療・研究の第一人者が登場。家庭で簡単にできる病のセルフ
チェック法を紹介します。
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この番組では以前も線維筋痛症を取り上げている。(2005年11月放送)
その時の感想はブログにも簡単に書いた。
当時番組内で取り上げられたことを簡単に挙げると、線維筋痛症友の会HPの紹介や
18ヶ所の圧痛点、患者さんの体験談と研究の第一人者と言われる医師の紹介だった。
今回はどう取り上げるのだろうか。
「家庭でできるレディース人間ドックスペシャル」と称した回だ。
この病気の詳細は
こちらのHPや
友の会HPをご覧いただくとして、感想を書きたい。
4種類の病気を取り上げていたけれど、他の病気が受診科を明記しているのに、
この病気は「特別診察室」となっている。保険適用がされていないからだ。
最初に友の会の会長さんのVTR出演。痛みの表現として、
「骨髄の中に火薬を詰めて爆発させたという感じです。それが24時間続くわけです」
と仰っていた。
16歳の発症当時からを丹念に追って紹介していた。
レントゲン写真には写らないので「異常なし」と診断され続け、激痛と不眠に
悩む姿。造影検査など様々な検査を受けても異常なしと言われながらも、激痛が
治まらない。両足から両腕に、手足も動かせなくなり寝たきりになり、入院。
そこで慢性疲労症候群と線維筋痛症の疑いがあると言われたものの、治療は
できないと言われ、インターネットで探し回ったそうだ。
「知らないということは一番辛い」「一人でかかえこまない」などの言葉で
VTRは締められていた。
さらに番組では全身の痛みが特徴、その痛みは脳が発信していることを紹介。
脳が誤作動をおこしているため、軽い刺激でも激痛と感じることや、そのために
検査では異常がでないこと、原因と考えられるのは外傷が50%、残りはストレス
などと考えられていることや、発症から3年以内に適切な治療が受けられれば痛みは
軽減すると紹介されていた。
(でも実は原因不明なので、いつをもって発症なのかははっきりしない病気)
番組に登場した医師は、診断・治療をできる医師が少ないと発言。
家庭でできるチェックとして、18ヶ所の圧痛点を丁寧に紹介していた。
実際に、出演者にチェックさせる念の入れよう。
11ヶ所以上が当てはまり、他の病気がないと可能性が高いと解説されていた。
全体的には前回の放送よりも詳しく紹介していた感はあったけれど、番組で
放送されていたことが全てではない。それは念を押しておきたい。
番組を見て少し違和感を感じた点。
・はじめから激痛なわけではないこともあるけれど、肩こりや過敏性大腸炎など
放置していると悪化して発症することがあるというのは誤解を招くような気がする。
それが線維筋痛症の初期症状だと気づかないこともあるだろうし、他の病気の
初期症状の可能性もあると思うのだけれど。
(自分はプロではないのでこれ以上はいえないけれど)
・2003年に厚生労働省が研究班を立ち上げるほど新しい病と紹介していたけれど、
アメリカではもっと前から認識されているはず。(日本が遅れているのでは)
・圧痛点の他に、よく頭痛がする、疲労感、目や口が乾くなどの症状があれば、
膠原病やリウマチ内科を受診するようにとも紹介されていたけれど、線維筋痛症が
保険適用の病気ではないことはやはり明言されなかった。
・激痛の他に、膠原病など併発することがある。というのは紹介されていなかった
気がする。圧痛点だけが全てではないことは明言できる。
ここは誤解のないよう書いておきたい。
・診断できる医師は少ないのに、番組がきっかけでこの病気では?と藁にもすがる
思いで受診した人がいたら、そこで「わかりません」と突き放されたら・・・
怖くてあまり考えたくない。
ただ単に怖いと思うだけでなく、もっと知ろうとしていただきたい。
理解のなさ・関心のなさは患者を孤独にする。目に見えないため、たいてい
無理をしてしまい、ますます痛みがひどくなることもある。
治療法も確立されていない中、あらゆるものと闘わなくてはならない状況になる。
(好むと好まざると)
痛みが想像できるだけに、その辛さも想像できる。
頸肩腕症候群もそうだけれど、目に見えない病気は、訴えても訴えても関心すら
持ってもらえないことがある。
説明のしかたが悪いのかなどと新たな悩みも発生する。
何と闘っているのかわからなくなることもしょっちゅうだ。
逆に攻撃的になってしまうこともある。
今回はいつもと違って短時間でアップしているため、だーっと書いています。
そのため推敲を重ねていない長文です。
乱文ご容赦下さい。(それはいつも?)