頸肩腕症候群との日々

「けいけんわんしょうこうぐん」とは?「肩こり」レベルを軽く超えています。「目に見えない症状」って意外にやっかいですよ~

湿布について

2007年11月29日 | 【企画】ご意見募集
新しいカテゴリを作ってみました。
(何だか他力本願に見えるカテゴリですね・・・)
きっかけはこの一つ前の記事、「最近の調子(11月)」にいただいた湿布についての
お悩みと、その対策の一つを教えていただいたことです。

頸肩腕症候群を罹患されている方なら、湿布は欠かせないアイテムの一つですね。
肌の弱い方など、意外に悩んでいる方が多いのでは?と考えました。
(今頃気づくなんて遅すぎますが)
そこで、湿布について、かぶれ防止対策など工夫されていることがありましたら、
教えていただきたいと思います。
よろしかったら、あなたの工夫を教えてください。


単に教えてくださいだけでは何ですので、自分の工夫も改めて書きます。

・貼る湿布は病院で処方されたもの。その際に刺激の弱いものをとリクエスト。
 (以前使用していた市販の貼る湿布は、風呂あがり直後に貼れない・長時間
  耐えられないなど自分には刺激が強かったので)
・痛くても同じ場所に何日も貼らない。
 予防措置としてかぶれる前に別の痛い場所に貼ったり、昼間は貼らない。
・市販の湿布薬を使う際は(自分は塗る湿布は市販のものを使用しています)、
 風呂あがり直後は必ず避け、30分以上は時間をおいてから塗る。(又は貼る)
・サポーターと湿布は同じ箇所で併用しない。
 (当たり前といえば当たり前なのですが、これで失敗したことがあるので)

まずはこのあたりです。
お知恵、ご意見、お待ちしています。
皆様にとって少しでもお役に立てば幸いです。


最近の調子(11月)

2007年11月25日 | 頸肩腕
11月に入ってからも、右上半身を中心として痛みが続いていた。
おまけに急に冷え込んできたので始末が悪い。
よほどの用でなければ出かけない、半ひきこもりの生活。
天気がよくても痛くて外に出る気にならないので、気分転換に散歩でも、といった
ことがほとんどできなかった。
ひたすら横になることが多い生活。これでは気も滅入る。

ただ、ここ数日、何故かあまり右上半身の痛みを感じない。
(その代わりお腹や腰の調子が悪いけど、右上半身よりはましだと思ってしまう)
おかげで少し余分な活動をしたりできる。
何を我慢できるかできないかは人にもよるだろうけれど・・・
さて、月末・年末の体調はどうだろうか。
皆様もお大事に。

クローズアップ現代

2007年11月20日 | TV番組より
11月19日の「クローズアップ現代」では、「悲鳴上げる“名ばかり”管理職」として、
何の権限もそれなりの待遇もないままに管理職とされた結果、労働時間のみが増え、
過労死寸前になる実態を取り上げていた。

番組で紹介されていた、労働基準法に基づく管理職とは、
・経営者と一体化している
・労働時間が制約されない
・それなりの待遇を受ける
の3点だった。

実例として紹介されていた一人が20代のコンビニ店長。
就職氷河期に当たる世代で、不安定な仕事ばかり、初めて正社員として採用された
会社がコンビニだったそう。
入社後わずか9ヶ月で4日間の研修を受け、店長に昇格。
いわゆる「一人正社員」状態で、1日の労働時間はほぼ24時間という日も。
24時間営業のコンビニで正に24時間働かされていたわけだ。
逆に待遇面はどうなったかといえば、休日は1日のみの月もあり、給料は店長に
なる以前よりも下がったという。残業手当など各種手当てがなくなったのが理由。

別の企業の人事担当者インタビューでは、まるで人は使い捨ての道具のような
言われ方だった。特に「管理職」は残業代を出さなくてもいいので使い勝手が
いいのだとか。


番組のコメンテーターは「労働者が声を出すことが大事」と指摘していた。
でもどれだけの労働者が実際に行動を起こせるのだろう。
切羽詰っている人ほど、おそらく仕事に忙殺されてそれどころではない可能性は
高いのではと思う。
労基署に駆け込んだところで、どれだけ職場環境が改善されるかの保障はない。
誰もが不安定な身分を望まないはず。

ワークライフバランスという言葉を最近よく耳にする。
その名のとおり、仕事と生活のバランスをうまくとった人生ということになる。
果たしてどれだけの人が実行できているのだろう。
頸肩腕症候群に限らず、過労死まではいかなくとも、過労によって身体を壊す人は
ますます増えているのではないかと思うこの頃だ。

診察

2007年11月18日 | 診察
右握力 24㎏
左握力 23㎏
背筋力 51㎏

身体(特に腕)が痛いわりには、握力はいい数値。
背筋力は相変わらず。極端に下がりはしないけれど、あまり上昇傾向でもない。
ここ最近の背筋力値を平均すると50㎏ちょっとということだった。
検査での痛みの範囲も相変わらず。寒くなっているし仕方ないかも。
写真は柊木犀。金木犀が終わった頃に咲き、クリームのような甘い香りがする。


新聞記事より

2007年11月15日 | Weblog
久々に新聞記事をネタに。

日本経済新聞11月13日夕刊「夕&Eye」ページ、「こころの健康学」より一部引用。
(筆者:慶應義塾大学保健管理センター教授 大野裕氏)
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悩んでいるときには、自分の良い面が目に入りにくくなっている。良い面も
良くないように思えるようになって、精神的に追いつめてしまうことがある。
それだとつらくなるし、自分が本来持っている力が使えなくなる。
(中略)
そうした思いやりは、人間関係が円滑に運ぶのに役立ってきたはず。良い面が、
悩んでいるときには目に入らなくなりやすい。自信を失って、気持ちが萎縮して
しまっているからだ。
----------

中略部分には、傷つくことを言われた時に、自分の気持ちを押さえ込んでしまう
心理状態について書かれていた。

ちょうどその13日にアップしたブログ記事と何か通じるものがあると思った。
ブログ記事自体は下書きしてからアップするまで、大抵何日かはかかるので、
この偶然はすごいな~とも思った。
著作権侵害になるので、全文引用できないのが残念。

「周囲の皆様へ」には、療養期間にはどうしても焦りが出てくると書いた。
その焦りは、気分転換すればいいというレベルではない場合もあるかもしれない、
とも書いた。
その心理状態の変化は引用したこの新聞記事が代弁しているような気がする。
“こころ”について書いている記事なので、そのままは当てはまらなくても、
こういう考え方を辿って“焦り”という形になっているかもしれないと少し冷静に
なって分析できる。
分析できたからといって、すぐに焦りがなくなるわけではないけれど、文の最後に
書かれていた「意識的に自分の良い面に目を向け」てみることは、自意識過剰でも
なんでもなく、頸肩腕で療養している自分たちにも必要なのかもしれない。


それから、「周囲の皆様へ」の記事にいただいたコメントは身につまされた。
「見切り発車は避けたい」「再発のリスク」など。
全くご指摘のとおり。
そういう自分も治癒の前から、再発リスクを抑えるにはどうしたらいいのか、
ずっと悩んでいる。


周囲の皆様へ

2007年11月13日 | あなたへ
ご家族・ご友人・職場の方々など、頸肩腕症候群患者と接する機会がある皆様へ。
少し長くなりますが、一患者よりお話を聞いていただければと思います。

当然、全てのケースを知っているわけではありませんが、頸肩腕症候群患者は
肩こりや腕・肩の痛みなどを我慢し続けて罹患に至っていることがほとんどだと
思います。もしかすると、その罹患過程で仕事に支障をきたすなどのご迷惑を
かけていたかもしれません。
罹患過程・罹患原因や症状(軽症~重症)は人それぞれ異なるため、一概には
いえませんが、少なくとも診断前や診断直後は患者の身体にとって、非常に辛い
時期だということは申し上げられます。
それから、快復過程も人それぞれです。
あの人がこうだったからこの人もこうだろうとは誰も予測がつきません。
患者本人にもわかりません。

お願いできればと思うのは、できれば聞く耳を持って患者の話を聞いていただき、
状況や症状をできるだけ想像していただきたいということです。

人間、自分が経験していないことは想像しにくいものです。
話を聞いてもにわかには信じがたいでしょうし、想像もできないことでしょう。
それでも、話す時の表情や身体の位置の動きなど、言葉以外の見えない言葉にも
メッセージがあります。どうか耳を傾けてみてください。

ある人は痛いそぶりを全く見せずに平然と話すかもしれません。
ある人は痛く辛いのを我慢しているため、ぶっきらぼうな話し方かもしれません。
ある人はわかってもらえないために、ほとんど説明しないかもしれません。
それでも聞いていただきたいのです。
見た目でわかる病気ではないからです。


甘えでこのようなことを申し上げているのではありません。
例えば、その話す相手が「自分は癌だ」と説明し出したらどうなさいますか。
癌専門機関で検査を受けた、そういった方から切り出される話とは受け取るほうも
対応が異なるということは承知しています。
また、軽々しく癌を引き合いに出すなと思われる方もいらっしゃると思います。
頸肩腕症候群は直接死と隣りあわせてはいません。
でも何かの病気であるということは同じです。

そして、確かに命にかかわりはありませんが、この病気はある意味、社会的な死に
直面しているといえるとも思うのです。
治療を受けながら仕事をこなしていても、身体を守るために、残業禁止などの
制約があるかもしれません。
一定期間の休職をせざるを得ない場合、その期間は完全に仕事ができません。
また、復職後すぐに以前と全く同じように働けるわけでもありません。
退職せざるを得ない場合は、完全に仕事から切り離されます。
退職理由も正確には理解されないかもしれません。


どんな理由であれ、療養期間中はどうしても本人に焦りが出ます。
最初はそう見えないかもしれません。
本人も「痛い」「しんどい」が先行してそれどころではないかもしれません。
焦りは療養期間が長引けば長引くほど、強く出てきます。
もう自分は社会復帰できないのではないか、復帰できたとしても以前と同じように
仕事はできないのではないだろうか、自分は社会にとって必要ないのではないか、
そういった焦りが出てくるのです。
ヘタをするとどんどん気が滅入ってきます。
気分転換をすればいいというレベルではなくなっているかもしれません。

患者にはどうか、「なんともなさそうじゃない」「怠けてるんじゃないの?」
「元気?」「元気そうだね」「何もしなくていいなんて羨ましいよ」「気のせい」
などの言葉は投げつけないでください。
一見ささいなこれらの言葉は、時に受け取る側にとっては言葉の暴力となります。
被害者意識で書いているわけではありません。事実です。
挨拶代わりであろう「元気?」という言葉ですら、最初のうちは笑って流せても、
何度も何度も言われると返事のしように困ってしまいます。

誰でも辛いことやしんどいことのひとつやふたつはかかえている、特別扱いしろと
言っているのか、と思われるかもしれません。
でも、そうではないことを知っていただきたいのです。

風邪をひけば、何日か布団に伏せることもあるでしょう。
怪我をすれば、治癒までに痛くて不自由な生活を送らざるを得ないでしょう。
それと似たようなものだとまずは考えていただきたいのです。
そして、もう少し深く長い目で見ていただきたいのです。


患者はその日によって、痛む個所や痛み方が異なります。
昨日はなんでもなさそうだったのに、今日は急に寝込んでいる、ということも
おそらくあると思います。
身体の状態は正直、その日にならないとわからないのです。
本人は全く意図していません。「よし、明日は寝込むぞ」などと。
むしろ、「寝込みたくない」という思いのほうが強いはずです。

日常生活でありがちな行動。
例えば、少し調子のいい日。部屋をきれいに片付けたとします。
おそらくその晩か翌日には、患者は痛みを訴えるか、痛くて寝込むでしょう。
例えば、たくさん料理をした日。
料理を作っただけで疲れきって、食べられなくなります。
何でもなさそうに動いていたから大丈夫ということではないのです。


癌や心疾患・脳疾患など、有名な病名だけが病気の全てではありません。
世の中にはあまり人に知られていない病気も多数存在するのです。
こんな偉そうな文章を書いている自分も、一体どれだけの病気がこの世の中に
存在するのかは知りません。

知らないものに出会った時。
まず冷静に、じっくり話を聞いて知ろうとしてくださると嬉しいのです。
そこから少し想像力をめぐらせていただければもっと嬉しいのです。
身体の痛みはすぐになくならなくても、こころの痛みはなくなるかもしれません。


あなたにお願いです。
あなたの周りに頸肩腕症候群や聞いたことのない病気の患者がいたら、その患者の
体調が許す限り、その人の話を聞いてください。
見せかけ・口先だけの同情はけっこうです。
あなたがそうされたら嫌だなと思うことは、相手にもどうかしないでください。

一方的な言い分で申し訳ありません。
患者は自分の症状を相手にする他に、わかってもらえるか全く不明な周りの方々も
相手にしているのです。
皆辛いのに何故こいつだけが、ではなく、自分がその人だったらどうだろうと、
ほんの少し想像してみてください。
何かが少し変わるかもしれません。あなたにとっても患者にとっても。

長い文章、読んでいただきありがとうございました。

秋雨の日

2007年11月08日 | 頸肩腕
今日は立冬。暦上では冬が始まる日。
「秋雨」という言葉を使うのは微妙だけれど、少し前のことなのでご容赦を。

朝晩と日中の気温差が激しいこの季節、ちょっとしたことでも身体に負担がくる。
晴れている日でも身体が痛いのに、天気が崩れると最悪だ。
痛いのは主に右の上半身。
右側を怠けさせたくないので、極力右手も普通に使うようにしているけれど、
右側をかばって左手でカバーすることも多い。

結果、雨で日中も寒くなる日にそのツケが噴き出してくる。
右上半身が痛いのはもちろん、腕を中心にだるくなる。
しかも、左側にもそれが出たりするから困ってしまう。
痛い場所は鎖骨付近。(胸郭出口)
だるいのは腕。それも両方。
物を持つのがしんどい。

よくなってきているかな~と実感できる日があったかと思うと、こんな日も
あったりする。まったく厄介な身体だと思う。
気持ちよく晴れた日は、陽気に誘われて近所の散歩でもしたいなと思うけれど、
空が雨にむせんでいる日は、暖かくしておとなしく横になっているしかない。
・・・実際はきれいに晴れている日でも横にならざるをえない時もあるけれど。

診察

2007年11月04日 | 診察
右握力 21.5㎏
左握力 22.5㎏
背筋力 48.0㎏

このところずっと痛みが続いているのと、不安定な天気が続いているせいか、
特に背筋力がいまいちな結果に。
計測値はともかく、天気が悪くなるととたんに鎖骨付近(胸郭出口)が痛くなって
両腕共に痛くてだるい状態になるのは勘弁して欲しい。
何もできない上に歯をくいしばって横になっているだけになってしまう。
まあぼちぼちと。


ささやかな主張

2007年11月01日 | 頸肩腕に関する一考察
一患者のささやかな主張です。

このブログを特にご覧いただきたい方は、やはり同じ病気の方。
あなたはひとりではないんです、というメッセージをお伝えしたい。
それから、頸肩腕症候群一歩手前か罹患していても気づかない方。
軽症のうちに気づいていただきたいという思い。
そして、周囲の方々。家族や友人、職場でも。ぜひお願いしたい。
周囲の全くの無関心・無理解は患者に二重の苦痛を与えるから。


それとは別に、このブログは読まなくてもかまわないから「頸肩腕症候群」の
実態を知っていただきたい方々がいる。
非常にささやかな主張。戯言だと流されるだろう。
でも罹患者は重症であればあるほど、言いたくなってくる。

厚生労働省労働基準局。
各都道府県の労働局。
各労働基準監督署。
整形外科医師。

厚生労働省や労働局や労基署の仕事は、労災関係(しかも頸肩腕症候群は少数)
ばかりではないことは百も承知している。
たぶん彼らの仕事上での比率は1%にも満たないだろう。
それでも確実に、業務が原因で罹患する人はいる。
勤務時間中に業務が原因で骨折したなどの、明確な因果関係を立証することが
困難な業務についていた場合、例え業務が原因であろうと、労災認定されない。
仕事が原因ではなく、自分で勝手に罹患したことになってしまう。
何故そのような結論になったかの明確な説明はない。


それに拍車をかけているのではと個人的に思うのは、整形外科での診断。
患者が痛みを訴えて来院した場合、診断過程においてレントゲン撮影などは当然と
納得できる。他の疾患はないか、判断材料が必要だからだ。
写真に写らず他の所見もない場合、頸肩腕症候群と診断されるらしい。

整形外科で診る範囲は広い。
実際、整形外科に行くと様々な症状の人がいる。
結果として忙しい整形外科で、頸肩腕症候群はゴミ箱的診断扱いとなり、せいぜい
リハビリ指示や湿布などを処方して終わる。
原因についての質問は一切ない。職業性の可能性が高いか確認されることもない。
患者はそのまま事実を知らずに放置に近い状態となる。
事実を知りたければ、自分で探すしかない。
何故一言、病院で説明してもらえないのだろう。
ゴミ箱的疾患だからどうでもいいのだろうか。


「少子高齢化で労働力が足りない」と、ここ最近言われている。
頸肩腕症候群に罹患しやすい職種への健康診断を実施し、早期発見ができれば
その分、労働力が減らずに済むのではないだろうか。

専用の健康診断があるのに、専用のガイドラインがあるのに、何故実施したり
周知に努めようとしないのだろうか。
労働人口全体に占める比率は低いからどうでもいいのだろうか。
頸肩腕症候群を含む上肢障害の労災認定基準は旧労働省時代からパンフレットが
変わっていない。
だんだんと労働環境は変化しているのに、何故認定基準はそのままなのだろう。
審査過程にも疑問の余地が残る。
それでも、一度決定したものはよほどでなければひっくり返ることはない。
労働行政に携わる方々はどれくらい罹患の実態・現場を知っているのだろう。
素朴な疑問。


素朴な疑問はたぶんずっと払拭されないだろう。
でも今、何が大切かを考えると、自分に対する答えだけは出る。
自分自身の身体を楽にすること。
痛みも人生もまだ続いているのだから。