このそぼろ、時間短縮のために作り置きしていた。というのは、うちの家族全員の好みが違うので、麻婆豆腐は三種類作る必要があったから。愚妹は全くのおこちゃまテイスト、婆さんはある程度辛いのが好み、シェフの僕と言えば辛くて痺れん奴は麻婆豆腐じゃない! (笑)。 ↓見てくれ悪いが味はバッチリ。

面倒なので、段々に唐辛子を加えてみたこともあるが、やはり豆板醤はよく炒めないと美味しくない。唐辛子だけと風味に乏しいのだ。自分用に作る時は豆板醤に花椒(ホアジャオと呼ばれる中華山椒)のホールを瓶の底で叩き潰したものをたっぷり加える。痺れる舌を冷たいビールで洗い流すのが最高。
ある時、食べると言った婆さんが『やっぱりイラン』。埋めるぞババアと悪態を突きながら、婆さん用鍋に一味と粉末の花椒を加えて味を修整した。一口食べて・・・めっちゃしょっぱい。豆板醤は塩分が強いので塩は味見しながら加えていたのに。まさか花椒が花椒塩だった??中華の唐揚げに良く付いて来る奴かと袋を調べたが塩なんて入っていないし。
花椒を加えるまでは普通の味だったので、原因はこれに違いないと思いながらも、ホールの花椒を使えば真っ当な味になるのでそのままにしていた。先日、それを思い出し『花椒・塩辛い』で検索を掛けてみると、痺れた舌で水を飲むとしょっぱい等と書いてる人が何人かいた。
思い当たることがあった。谷町4丁目で良さ気な中華に入り、頼んだ麻婆豆腐を一口食べた所、余りの塩辛さに辟易し『小皿に取って食べてるから、大皿に口は付けていない。ちょっと味見して』と店主に言ったことがあった。一口食べて『うちはこんなもん』と嫌な顔で言われたので、全部残して帰ったけど…ひょっとしてあれも粉末の花椒? ↓ はそいつの写真。見た目はバッチリ。

うーん、だったら悪いことしたなぁ。在職時、三代目社長のお気に入りで嫌ほど舌が痺れる麻婆を出す新橋?の店に良くお供した。なんせ他の同僚達が『あの店なら遠慮する』と言うので良くお鉢が回って来た (笑)。あの店でも塩辛いと思った事なんかないんだけどなぁ。花椒、奥が深そう、もうちょい調べてみるかな。